無意識日記
宇多田光 word:i_
 



@Hikki_Staffからの呟き。

4.1 coming soon...
https://x.com/hikki_staff/status/1773522560782577790?s=46

この文だけだと何のことかわからないが、リンクを辿るとヒカルと思しき人物がローブかケープかストールか何かわからないラメった黒い布を翻して青空の下に立っている写真が添えられている。リンクは例の伊藤忠だ。つまり、公式がやっと伊藤忠商事のCMへの関与を認めたということか。

後ろ姿なのでほぼシルエット、ヒカルがどんな表情をしているかもわからない。跳ねた髪はラフダクのロゴ(初恋のシルエット)を思い出させるが左右逆か。やたら謎めいた一枚だがある引用呟きが見事な解釈をみせてくれて私の心は晴れ渡った。

完全に一致🧸✨
https://x.com/kukuchang/status/1773526676892479519?s=46

これまたリンク先を辿らないとわからないが、なるほどスーパークマンか! ローブやケープなんてものじゃない、マントを翻して突っ立っていたのかヒカルパイセン! それなら仕方ない!(笑)


いやね、あたしね、このCMの「地球を回す力」っていうフレーズにどうしても馴染めなかったのよ。よく出来たフレーズだってのはわかるよ。物事を好転させることと地球が公転してるのをかけてるんだよね?…うむ、そうではないと思うが、意図としてはそういうことだろう。他者への感謝が好循環を生み出す社会を、世界を創りたい。その為には積極的に「おかげさまで」と口に出して言って、お互いへの敬意を尊重していこう。ヒカルのポリシーにも合うよくできたフレーズだよ。そりゃオファー快諾するよ。

しかしねー、あたしは心が狭いので、「地球を回す」という比喩がどうしても好きになれなかった。地球ってのはヒトが頑張ろうが頑張るまいが淡々と回り続けてるからいいのであって、ヒトみたいな矮小な存在に何の影響も及ぼされないから頼もしいのだ。ヒトとはその表面をほんのちょっと間借りしてる存在でしかなくて、「俺たちが地球を回してるんだ」なんて思い上がりも甚だしい。

私は、似たような言葉で「領有」ってのも嫌い。領土? ヒトが土地を所有してる?占有・占領してる? バカ言っちゃいけねぇ、土地がヒトを所有してるんであってその逆じゃねぇんだよ。土地はヒトが居ても居なくても泰然と存在し続けるけど、ヒトは土地がなくちゃ生きていけないし生まれてきもしない。僕らが地球に所有されてるんだ。そもそも土地を、星をこの手に持ってると思うのが総ての間違いの始まりなのよ。でも逆立ちして「今俺は地球を持ち上げてる!」って笑う小学3年生は嫌いじゃないぜ。年越しの瞬間にジャンプして「あたし宇宙空間で新年迎えちゃったわ!」って興奮する中1も大歓迎だ。それはさておき。

そんなワガママな理由で「地球を回す」というフレーズに馴染めなかった私だが、そうか、そうなのか、スーパークマンのおでましだったか! 黒く光るマントを翻して来月アタマの卯月初日にその勇姿を我々の目に焼き付けてくれるんだね! だったらそりゃ地球くらいは回せるよな。スーパークマンはヒーローなんだもの。その気になれば地球の自転を逆回転させて時間を戻すことだって出来るもんな! まさにSCIENCE FICTIONそのものじゃないか! みんなが「おかげさまで」と口にする度にスーパークマンが地球を回してくれるのなら、何にも心配要らないわスーパーダーリン! そう、スパダリことスーパークマンならこの星を持ち上げるくらい訳はない。なんだかDr.スランプアラレちゃん状態になっている気がしなくもないが、ヒカルもたまに眼鏡っ娘なのでヨシとしよう。(謎理論炸裂である)

これで後顧の憂いも晴れた! 雨空も晴れた! あとは4月1日を無事に迎えて『Electricity』を心置きなく堪能するたけだ。この写真の青空に突如雷鳴が轟けばこれぞまさに青天の霹靂、Electricityの電撃冥利に尽きると思います。出来れば、「とある科学の超電磁砲」の第4期主題歌になって欲しかったけど、スーパークマンが主役になるのなら御坂美琴でなくても構わないぜ! 嗚呼また楽しみが増えちまったい!

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しかし、こうなってくると「新録3曲がどういった位置付けで、コンセプトは何なのか」という点がますます気になってくるな。

新曲3曲に関しては、『Gold 〜また逢う日まで〜』『何色でもない花』『Electricity』と出揃いかけている所で、その方向性が見えてきた気がする。イケイケそうな『Electricity』とメロウで少しSFチックなあふぉのこ、そしてその両方を併せ持ったGoldということで、現在の宇多田ヒカルの歌詞の傾向とサウンドのパースペクティブ、幅広さですね、それが明解になってきた。意図したわけでもないだろうが、アルバム『BADモード』から順当な進化といえる。「思いもかけない曲展開に溢れている」という意味に於いても。

他方、『Automatic(2024 Mix)』の電撃配信(この表現は『Electricity』の為にとっとくべきなんだけど、気にしないっ)を通して、2010年以前の曲のリミックスの狙いも明らかになりつつある。もちろんたった1曲だけで決めつけるのは早計にも程があるのだけど、取り敢えずこの代表曲中の代表曲が「当時の作編曲をできるだけ尊重しつつ、サウンドを現代版にアップデートする」事を狙いにしているという事実は結構大きい。つまり、「なんか昔の曲飽きちゃったね、いろいろいじくってみる?」というノリのリミックスとはまさに正反対の、「過去の素晴らしい楽曲たちをできるだけそのまま、若い人たちに古臭いと敬遠されないように控えめに工夫して送り届けよう」という意図のリミックスの方向性なのだ。うむ、これは非常に意義深い。そりゃヒカルも染み抜きしながら衣服にまた涙を落とすわな。また染みになっちゃうぞ。

以上の事を踏まえた上で、もう一度新録3曲のタイトルを並べてみよう。

『Addiction To You (Re-Recording)』
『光 (Re-Recording)』
『traveling (Re-Recording)』

このうち、『Addicted To You』は比較的リレコーディングする動機を付与しやすい1曲といえる。そもそもがジャム&ルイスという大物とのコラボレーションであり、また、結局シングルとしてリリースされたミックスもUP -IN-HEAVEN MIXとUNDERWATER MIXの2種類があって「これぞ宇多田ヒカルのAddicted To Youだ!」みたいな決定版のリミックスが無かった。今回の初のベストアルバムリリースを契機にその決定版を制作しようというのならわかりやすい。

『traveling』は、PVの影響が大きいのだけど、どこかSFのイメージを纏っている。つまり、この曲は、『SCIENCE FICTION Version』を作るのに最も相応しい1曲だということができそうだ。アルバム『BADモード』からこちら、「泣けるダンスチューン」を基軸にして展開してきた楽曲群ともよく呼応する。『止まるのが怖いちょっと』なんてまさにイケイケかつ情緒って雰囲気だしね。これも動機はわかりやすい。

となると、『光』が難しい。自らの名を冠した、非常に特別な楽曲を今になってどうやって? シンプルに考えるなら「今の私」バージョンということになるのだけど、今後もではずっとアップデートしてくのかな。特にこの曲はオリジナルが出色の出来なだけに一体どう料理してくるかみものだわ。あ、ラフダクのバージョンをベースにしてくるとかかな!? だとしたら非常に楽しみ。

いや、全部が全部楽しみ過ぎるぞアルバム『SCIENCE FICTION』! 果たして初聴で全26曲通して聴けるかしら。かなりヤバいことになりそうだぜ!

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いやだから、3ヶ月で1億回増えるってさ、1日100万回以上再生されないと無理だからね?(まだ言うてる)

しかし、それも含めて情報多いな! 連日連夜20年前のPVが4K化されているし、奇襲のように『Electricity』のCMソング化とナレーション出演。一方で『Somewhere Near Marseilles ーマルセイユ辺りー(Sci-Fi Edit)のプリセーブ・キャンペーンも続行中だ。『何色でもない花』はドラマ「君が心をくれたから」の放送が終わったばかりでまだまだ印象が鮮烈だし、その余韻に浸る暇も無く次の一手として『Automatic (2024 Mix)』が電撃リリースされている。

更に先週は公式以外からの横槍(?)も豊富だった。聖地の中の聖地渋谷Bunkamuraスタジオが僅かの間とはいえ潜入可能だったのは衝撃的だったし(それは先週のこの日記の筆致で伝わっているかと思う)、『SCIENCE FICTION』のアートワークを担当したのがYOSHIROTTEN氏である事が明らかになり、彼の展示スペースでその『SCIENCE FICTION 』のトレイラーがデジタル・サイレージにて展開された。他方、『光』のシングルCDのアートワークや「サントリー天然水」CM出演のビジュアルを担当したのが写真家・瀧本幹也氏のクライアント・ワーク集が発刊され今週末はトークイベント、なんていうプチ情報ももたらされた。

その上今日『First Love』がダブル・プラチナ認定ですよ。本来ならもっと落ち着いて盛大に祝っていい話なんだけど、「今日もまた来た新情報」くらいのノリであっさり聞き流してない? いや、「本来なら」というのなら、そもそも今日は宇多田ヒカル名義のセカンド・アルバム『Distance』の発売記念日であって、あの名作について思い出を語り尽くして然るべきなのでは?

そう、長年「1週間で売ったCDの枚数世界歴代No. 1」の記録を保ち続けた名作を振り返る事すらスキップしても構わないほど、現在の宇多田ヒカルは充実している。キャリアが四半世紀ともなれば事あるごとに初期の名作ばかりが話題になるものなのだが、我々の関心は新曲・新録・新公演だ。確かに、『First Love』が突出して人気を博しているが、それをこのように相対的に眺めて済ませられるのも、現在進行形で新曲が充実しているからだ。全くもって幸せな時間を過ごさせて貰ってる事よな。

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は?? え?? なにどういうこと?
今年いちばん驚いた…は言い過ぎか。いやでも、「今年いちばん自分の目を疑った」ニュースかもしれない。

「日本レコード協会の2024年2月度ストリーミング認定で「First Love」がダブル・プラチナ認定されました。」
https://www.riaj.or.jp/f/data/cert/st.html
https://x.com/tomineen/status/1773056734371680488?s=46

ええええええええええっ!? ダダダダダブル・プラチナ認定???? 『First Love』が??? ストリーミング認定で200,000,000回再生?いやわかりにくいな、 2 億 回 再 生 ????

待って待って待って待って、ついこの間、昨年末にプラチナ認定、1億回再生認定されたばかりだよね?? あたしもこの日記にこう書いてるのよ?

「毎月恒例日本レコード協会によるストリーミング認定、2023年11月期はめでたく『First Love』がプラチナ認定されました。1億回再生である。おめでとうおめでとう。

当然のことながらストリーミング解禁以降の再生回数なので2017年12月8日からの約6年に渡る歳月での1億回再生だ。」

https://blog.goo.ne.jp/unconsciousnessdiary/e/11051be74b48c881864bb6ffe8ec4f9b

間違いないね? ストリーミング認定だよね? 同じ項目よね?? YouTube等とサブスクの合算で2億回ならわかるんだけど、ちゃんと該当ページに

・集計対象ストリーミングサービス:※Music Videoは対象外です。

って書いてあるしな。

ほんまかいな。上記引用の通り、6年かけて1億回に到達したのに、そこからわずか3ヶ月で2億回? 何かの間違いじゃないの? 3ヶ月前の私、こんな風にも書いている。

「で。次の認定はダブル・プラチナ、2億回再生になる。このペースでいけば2029年辺りに到達する計算になるんだけど、きっともっと早くなるんだろうね。少なくとも、来年の全国ツアー&ベストアルバム『SCIENCE FICTION』によって更なる加速が掛かるには違いない。こういう副次効果を味わうのも、来年の楽しみの一つになりそうだわさ!」

いやね、「きっともっと早くなる」とは言ったけど、僅か3ヶ月後だとはこれっぽっちも思ってねぇぇぇぇぇ!! いや確かにずっとApple Music のTop100に顔出してたけどさ。まだ何かの間違いなんじゃないのと本気で疑ってるとこ。

取り敢えず、自分がレコード会社の担当でなくてよかったよ。最近あれもこれも流れを読み間違えてるからな〜。『何色でもない花』のスマッシュヒットぶりも予測できてなかったし、この『First Love』の再生回数の伸びも全くわかってなかった。もし担当なら降格どころかクビだわ…。

てことで、全く予測してなかった事態なので、分析しようにも何の切り口も思い浮かばない。YouTubeの方は特にこの3ヶ月、特別な動きはなかったもんなぁ。今再生回数をみると1億163万回余り。うむ、通常通りの伸び率だわね。ストリーミングでなんかあったのかな。集計方法が変わったとかそういうこと? 全く、わかりません。

これ結局、私が酷い勘違いをしているっていうオチで終わるんでない? でもなぁ、隣に並んでる曲がスピッツの「美しい鮨」とMrs. GREEN APPLEの「ケセラセラ」ってのが妙にリアルというか肌感覚に合うというか、如何にもそれくらいな気がするもんなぁ。

うーん、じゃあこれから3ヶ月待ってみて、そんときにトリプル・プラチナ認定(3億回再生)されるかどうかみてみようそうしよう。もしそうなってたら勢いは本物だわ。って、3ヶ月で1億回上乗せするにはチャートでずっとTop10 に入ってるくらいでないといけないのでは? 謎は深まるばかりなので今朝はこのままこの話題から逃げようと思います。スタコラッシュ!ε=ε=ε=ε=ε=ε=┌(; ̄◇ ̄)┘

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本日3月27日は3×9=27で「さくらの日」だそうな。それはいいとして、となると宇多田ヒカルファンはまず『SAKURAドロップス』を思い出す。こちらは一昨日PVが4K化され美しい映像美に生まれ変わった所なのですぐに連想がはたらくところだが、もうひとつ、忘れてはならない一曲がある。誰も忘れちゃねーわな、『桜流し』だ。

この曲が宇多田ヒカル25年の歴史上初めてリリースするベスト・アルバムに収録されていない点は、最初っから非常に不満だった。リリースから12年、今でも『ぼくはくま』などと並んで最高傑作のひとつだとあたしは思ってるんだけど、ヒカルは違うのかな。この曲の2024 Mix、聴きたかったなぁ。

しかしそれ以上に残念な事がある。これ、普通で考えたら今年のツアーで歌われないのよね。ただでさえアルバム『SCIENCE FICTION』は26曲も収録されていてこのままだと全曲ライブ一夜で歌うのは無理っぽく、この中からも何曲かは落とされる見込みなのだから、収録されていない曲はもっと望み薄だ。目下ヒカルはライブのセットリストとベストアルバムの選曲が連動してるとは一言も言っていないが、やはりツアーとアルバムが同じタイトルというのはどうしたって覆せない。ヒカルが何も言っていない以上、新曲3曲や新録3曲を中心にして、ベストアルバムからの選曲が優先されると、今の所は捉えておかざるを得ない。

別に『桜流し』だけじゃなくて、他の幾つもの名曲も落とされているのだけど、あたしがより一層ショックを受けたのは、『One Last Kiss』がリリースされた時点で想定・妄想・切望していたコンサートのスペシャル・セクションが実現され得ない事が確定してしまうからだ。そう、14年の年月を費やして完結した「エヴァンゲリオン新劇場版四部作」の主題歌を纏めて歌うセクションが、『SCIENCE FICTION TOUR 2024』では実現しそうにないのである! これは痛い。ずっと期待していたのに。自分にとっては、『UTADA UNITED 2006』で『Devil Inside』『Kremlin Dusk』『You Make Me Want To Be A Man』の3曲を立て続けに演奏したあの『UTADAセクション』に匹敵する、いやそれすら凌駕する大迫力なセクションになると思ってたんだよ『Beautiful World』『桜流し』『One Last Kiss』の3曲は!(場合によってはそこに『Fly Me To The Moon (... in other words)』も加えた4曲で)

無理かなぁ? 早くも次のツアーに期待した方がいいやつ? 確かに、今回はまず『One Last Kiss』を単独でライブ初お披露目して、次のツアーで満を持してエヴァ・セクションの降臨!というのもダイナミックかつドラマティックでいいけれど、また6年後とかになると、今度は「エヴァ観たことない」って層が相当数ファンになっていそうで、ちと遅きに失する予感が無きにしも非ずなんだよね。まぁ、流石に『One Last Kiss』自体は知ってて貰えるとは思うけど、後追いの人はあの人類史上最高傑作MVを観て知るわけなので、アニメは目に入らないのよね。まだ「新劇場版がやっと終わったんだ!」っていう空気の残る今のうちに…いや、もう残ってない? 既に遅きに失している? わからん! ともあれ、一縷の望みを失わず、今年或いはいつか「宇多田ヒカルがエヴァの主題歌をまとめて歌う姿」をナマで拝めればなと思ってます。嗚呼、だったらまず今年のライブチケットを手に入れないとだわな!(結局それかいな)

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3月最後の水曜日。つまり宇多田ヒカル初のベストアルバム『SCIENCE FICTION』発売日まで後2週間だ。

当初はベスト盤発売に関してはやや「ツアーのシリアルコード封入」に価値を置かれていた気がするが、ここにきてのプロモーション攻勢で、少しずつではあるもののベストアルバムの作品としての魅力が浸透してきたかなと思われる。

3月12日のチケット当落から1ヶ月でベスト盤、というスケジュールの中でその半分が過ぎた。特にエポックメイキングなのは『Automatic (2024 Mix)』の好評だろうか。新曲3曲だけならわざわざベスト盤全体を聴かなくてもそこだけ聴く、或いは配信を買うだけでよかったかもしれないが、リミックスが魅力的となるとアルバムの約半分である。こうなったらアルバム全体を買うべきか…?となってくるわな。

2024 Mix の特徴は、第一印象で随分新鮮な、新しいサウンドになった!と思わせてるのに、よくよく聴いてみると変わってないところ。特に、ヴォーカルは耳あたりは随分と新鮮なのに1998年と同じテイクなのだよな。

既にベストアルバムの曲順に合わせて、続けて『君に夢中』を聴いてみた人もいらっしゃるたろう。オリジナルのフェイドアウトに較べて非常に鮮烈になったカットアウトのエンディングから、『君に夢中』のピアノが始まる流れの良さと共に、ヒカルのヴォーカルが断絶なくスムーズに耳に入ってくる事に驚いたのではないかな。或いは、余りに自然に繋げて聴けてしまったので特にそこに引っ掛からなかった、というのでも似たようなものか。『君に夢中』は、リマスターはされるだろうが基本2021年発表の音源のままだから、23年越しの歌声がシームレスに繋がってるというのは、いやはやスティーヴ・フィッツモーリスのおっさん、やりおるなぁと唸らずにはいられない。

恐らく、あたしゃ遭遇してないが、2024 Mixはラジオで突然流れてきても「あれ?なんか違うぞ?」と思わせてくれそうだし、と同時に、アルバムの中で新しい曲たちと混じり合っても不自然に聞こえないようになってもいて、つまり、シングル曲としてもアルバム曲としても最適になるようにリミックスされているわけだ。見事なものよ。

なるほど、であれば、最初は不可解だった『SCIENCE FICTION』の曲順の意図も少しずつ見えてくる。2010年以降の楽曲のリミックスと2016年以降の楽曲を交互に聴かせるランニング・オーダーは、そんなことをしてもアルバムはチグハグにはならないぞという自信の顕われだったということか。そうやって激しくタイムスリップを繰り返しながら、全体として貫かれる「宇多田ヒカルらしさ」を、アルバムをひとつのまとまった作品として提示する事で表現したといったところか。うむ、ますます『SCIENCE FICTION』のリリースが楽しみになってきた。─ そう思う人が、後2週間で更に激増していく予感が、するわよねぇ。

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てことで、@Hikki_Staff から特に何の告知もないので、伊藤忠商事のHPに行ってCMを観てきた。なるほど、「エレクトリシティ」ていうてるな。最後のナレーションはヒカルだな。

でもこれTVで流れてきて反応できた自信はないなぁ。最後の

『「おかげさまで」が、
 地球を回す力になれば
 いいのに。』

の一言で漸く「んんん!?」ってなりそう。喋り声にはギリギリ反応できるかな。

ってか、曲なんて殆ど聞こえへんがな! 多分、『One Last Kiss』と『BADモード』の間くらいのサウンドなんだろうと思うけど、現時点で語れることはあんまりなさそう。もうちょい聞かせて欲しいな。30秒バージョンもあるだろうから、それ待ちか。「それでも町は廻っている」じゃないぞ? それは「それ町」だ。あと、いま廻してるのは町じゃなくて地球だもんね。…何の話なんだか。

私としてはテンションが上がったのがヒカルから「おかげさま」というフレーズが聞けたこと。いや別に初めて言った言葉でも何でも無いと思うんだけど、ご存知の方も多いと思うが自分のハンドルネーム「 i_ 」のアンダーバー部「 _ 」は「影」だからね。(なおどうでもいい豆知識だが、フォントがないからアンダーバーを使っているけど本来ここは後ろに倒れた「1」だったりする。「寝た1」か。まぁ本当にどうでもいい。)

そんな名前を持っているからヒカルが「かげ」と口にするとちょっとテンションが上がるのだ。しかも「かげさま」だなんて敬称つきで呼ばれると大変気分がいい。誰も呼んでないってか。その通り。てかどちらかというと敬称より呼び捨てや愛称で呼ばれた方が親しみがこもってていいやね。やっぱりヒカルとは少し距離を取られるより馴れ馴れしいくらいの方が嬉しいよねぇ…


…こほん、あらぬ方向に話が進んでいるので軌道修正。『Electricity』のサウンドは、一言で言えば「ミラーボールの似合う音」だろう。遠くに聞こえるアコースティック・ギターのカッティングが『Celebrate』や『BADモード』を連想させる。間を縫って繰り広げられる独特のシンセの音色は『One Last Kiss』と同じ感性が窺え、今回のクレジットにもA.G.Cookの名があるのかもしれない。

てことで、『Electricity 』は完全に「ライブ向け」に作った曲なのだろうな。シンプルなリフレインを、会場では観客に歌わせるつもりなのかもしれない。皆さんも、同曲がリリースされたら歌う練習を…する前にチケットを当てないといけない人がまだまだ沢山いるんだが!(涙目)

そしてベストアルバムでの曲順はGoldとマルセイユの間ということで、Goldの後半でテンポアップした後そのままイケイケで終わるのがラストの構成なのかもしれない。勿論ここ数年の宇多田ヒカルは曲展開の独自性が傑出しているので今回も「フルコーラス聞いてみないとわからない」と警戒心を強くする人も多いのかもしれないが、この『Electricity』に関しては裏の裏、一周廻って素直な曲展開になってるってオチ、そろそろ来そうじゃない? 観客に歌わせるのにリズム構成が複雑で手拍子もままならないんじゃどっちらけるもんね。兎も角、まだ全貌が明らかになってないどころか殆ど聞き取れていないのだけれど、もう既に「高揚感の火種」みたいなものをこちらに置いてくれている『Electricity』のチラ見せでしたとさ。宇多田ヒカル初のベストアルバム『SCIENCE FICTION』、店頭に並ぶまで、あと2週間となりました。

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困ったな。どうやら昨日2024/03/25付で、伊藤忠商事のTVCMが解禁になってて、CMソングが『Electricity』、一部ナレーションがヒカル本人なのだそうな。いやはや、どないしたもんか。そう、まだ私観てない&聴いてないのよ。

@Hikki_Staff に関しては、昨日3/25も普通に呟いているので、事態を把握していないということはないだろう。恐らく今回は、何も言わずにTVCMが先に流れて、「今の宇多田だよね!?」とSNSで徐々に話題になっていくのを待つ展開を選んだのだろうな。最初はミスも勿論考えたが、相手が伊藤忠商事では規模が大き過ぎてなかなかそういう事も有り得ないだろう。RIAスタッフが解禁日を1日間違えてたくらいならなくはないけど、だとしてもそれならば既に発表になってる筈で、これもなさそう。

てことで、過去にリーク騒ぎに何度も直面してきた長いリスナーの皆さんの中にはついつい「え、これ聴いていいやつなの!?」と戸惑ってる方も多いかとは思うが、当方の現時点での見立てでは

「聴いてよい。寧ろどんどんSNSで拡散しよう!」

ということでいいかなと思う。


本題終わり。後は独り言。てことはだ、これ、「テレビを流してたら不意打ちでこのTVCMが流れてきてビックリする」が邂逅としての正式な(?)手順なわけだ。だったらあたしもそういう出会い方をしたいな〜と思ったんだけど、ご存知のように(いや知らんがな)当方普段テレビを「何気なく点けてる」時間はゼロなのよ。つまり、幸せな不意打ちを食らう可能性もゼロなのよ。仮にテレビを観るとしても録画かTverだし、それも最近ではCMスキップで2倍速だから、TVCMも目に入れない。あぁ、Tverだと強制的に見させられるけどね。なので、出来たらYouTubeで流れてきてくれるとかしてくれればいいんだけど今んとこはそういう情報もなくTVCMのみ。ラジオなら流してる時間帯もなくはない…と思ったけど自分が聴くのは7割がNHKFMと第一で、あと2割がAFNで…となるとこちらも(たとえオンエアがあったとしても)望み無し。うむ、詰んだな。

てことで、こうなったら伊藤忠商事の公式YouTube?で観て聴くしかないのか? 構えて聴くのと不意打ちで聴くのじゃ全然印象が違うぞ?? 今回の拡散の手法からして、例えば『traveling』や『One Last Kiss』のような、シンプルでキャッチーなフックライン、リフレインを使って15秒で印象に残るタイプの曲をもってきてる筈。そもそも『Electricity 』が電気、電撃だもんね。間違っても『誰にも言わない』みたいな、「リスナーが耳を傾けて初めて言いたいことが伝わる」タイプの曲ではないだろう。或いは真逆に、『Deep River』や『海路』や『夕凪』のような、サウンド自体が一定の雰囲気で覆ってくるタイプか。

『誰にも言わない』は、インパクトの無さに自覚的だったからこそ(かどうかはわからんけど)、詩の朗読と組み合わせて耳目を引いたのだし、そういう仕掛けが無いのなら、『Electricity』はキャッチー路線だろうな。

あぁ、予期せぬ声に(目と耳の)自由を奪われたいわぁ……。でも、それは叶いそうにないですね。どっかのタイミングで聴いてみますか。

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─ 見事期待に応えてより鮮明に、より美しく生まれ変わってくれました🥹 が、同時に送り手側の苦悩も鮮明になったかな…。クリア過ぎると神秘性が薄れる、ぼやけ過ぎると荘厳さが薄れるという微妙なバランスの中で、画面サイズを4KではなくQHD?にしてきた辺りに苦心の跡が窺えました。お疲れ様でした🥺
https://x.com/i_k5/status/1771513500394795240?s=46

あ、↑これ私の呟きね? Twitterの140字ではこうやって圧縮して言ったけども、『FINAL DISTANCE』の4K化は、なかなかの難産だったのだと思われる。

まず、↑でも書いてある通り、画面サイズが小さい。全画面表示をしても、動画の端が画面の端まで届かない。周りが黒いままってことね。これはつまり、ディスプレイ目一杯で再生できない→「4K対応画面でも4Kでは再生されない」ってことだ。

4Kってのは大体横のピクセルが4000くらいの画像・動画のことだ。縦は2000くらい。大抵、縦横には「3840 x 2160」(16:9)が選ばれる。で、『FINAL DISTANCE』はこの縦横の数字がもっと小さいのだ。正確な値はわからないが「2560 x 1440」とかそんなんなのな?

厳しいことを言ってしまえばこれは「4K化できなかった」ということには、なる。しかし、もし素直に4Kにしていたら、恐らく今より動画は美しくなくなるのだろう。これがきっと最善なのだ。


このような方法をとった理由は主に二つ考えられる。

ひとつは、元々の映像の解像度が低い可能性。先日の『Automatic』の4K化がわかりやすかったが、ヒカルのアップの画面ではかなり精細にアップコンバートできていたのに、引きの絵になると(Hikkiの引きの絵に、と書こうとおもったが辞めておいた(結局書いとるがな))途端にぼやけるというか、そこをちゃんと復元してこそアップコンバートやろがいと思われるかもしれないけれど、オリジナルの引きの絵が一定度以上にぼんやりしていたら、如何に昨今のAIでも復元は難しい。もし時間があれば、AIにヒカルの総ての高解像度映像を読ませて解析させそれに基づいてアップコンバートすれば可能だったのかもしれないけれど、3ヶ月で22本ともなると予算も時間も足りなかった事だろう。自前でAIに学習させるって今幾らくらい掛かるんだろうか。半年も経てばあっというまにディスカウントされるのが現代だから下手なことは言えないのよねぇ…。

…話が逸れた。『Automatic』ではぼんやりした元動画のぼんやりぶりをそのまま残すだけで済んだが、『FINAL DISTANCE』の画面は『Automatic』より遥かにごちゃごちゃしていて、様々なモノや人が映り込んでいる。これを低画質な元動画に倣って4Kにアップコンバートしたら、多数の「本来そこにはないモノ」が生成されてしまって始末に負えなくなったのかもしれない。これが考えられるひとつめの理由。

もうひとつの理由は、ちゃんとAIを駆使したら復元は出来たのだけど、今度は「画面が鮮明になり過ぎた」のかもしれない、というものだ。『FINAL DISTANCE』は、繰り返しになるけど、ひたすら画面が凝りに凝っていて、至る所にいろんなモノやヒトが写っている。それらが渾然一体となって、精微の粋を集めてひとつの画面に纏めて提示することで、圧倒的な荘厳さを演出しているのがこのPVの魅力だ。が、4K程にまでクリアに映してしまうと、人の顔とかモノの粗とかが見えてきてしまって、唐突に「リアルな現実の物体や人物の集合体」に見えてしまうのかもしれない。「ひとならざる者たち」に見えていたのが「山田!山田じゃないか!こんなところに居たのか! こっちは鈴木だ!久しぶりだな!」みたいな風にみえるとか、得体の知れないオブジェがコップに紙を貼り付けたものだとわかってしまうとか(単なる喩えだよ実際にPV内にあるわけじゃないよ)、そうなったら世界観ぶち壊しである。極論すれば、宇多田さんすら宇多田さんに見えてはいけない。登場人物に見えなくてはいけない。そういった幻想的な雰囲気を維持する為には、ちょっとメイクや小道具や背景の精度が粗かったりしたのかもしれない。

当然、当時としてはそれでよかった。収録する解像度以上の精微な小道具を揃えるほどの予算や時間をわざわざ費やすならもっと他のところに注力すべきだった筈だ。時間も予算も有限だからね。正確な数字は知らないが、もしかしたらこの『FINAL DISTANCE』は思わぬ低予算で作られているのかもしれない。次の『traveling 』や、その次の『光』の次の『SAKURAドロップス』では随分予算が上がったという話もしていた筈だし。(…どこでだったっけ?)

なので、この『FINAL DISTANCE』の4K化に於いては、上記いずれの理由であれ、画面が小さい事を嘆く必要は無い。製作陣がベストを尽くしてくれた結果なのだから。今後何年かして更に技術が進展し(或いはより容易に技術が利用できるようになり)新しくアップコンバートする機会が来るかもしれないが、2024年に於いてはこれがベストだったと、そう言えるだけの美しさに仕上がっている。このあと、近い世界観の『SAKURAドロップス』の4K、更にはDVDシングルが当時驚異的な大ヒットを記録した宇多田ヒカルのヴィジュアル面での代名詞的PV『traveling』も(4/4に)控えている。楽しみはまだまだ続いていきますね。嗚呼、堪りませんわっ。

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「週が明けてもまだ語る気!?」と自分でも思うんだが、それだけエモーショナルな体験だったんですよ渋谷Bunkamura Studio訪問は。

週末にもう一度行ってきたんだけど、今度はあの30分まるまる単独アーティストのステジオライブという贅沢な音楽番組『Music Lovers』出演場所としてみてきましたよ。ちょうどピッタリ16年前のその日にヒカルが目の前で歌ってたと思ったらもうね、感慨無量でしたわ。記念に動画をその場でスマホで(周りに光が漏れないように)再生して目の前の部屋の眺めとシンクロさせたり。エモいったらありゃしない。

更にそこは『'05以上'06未満』というインターネット配信動画企画の収録場所でもあり。そのとき歌った『Passion -after the battle-』を(イヤホンで)聴いてると、いやなにこれ、まるで18年前にタイムスリップしたみたいな感覚で。そういや、バックトゥ・ザ・フューチャーやドラえもんなんかもそうだけど、タイムトラベル/タイムスリップする時は、正確に場所をピッタリ合わせないといけないだなんて設定もあったっけね。同じ場所に居れば、なるほど(心の)タイムスリップもまた出来るんだなと痛感致しました。これこそが聖地巡礼の醍醐味なのだと確信しましたよ。

これで恐らく渋谷Bunkamuraスタジオが一般公開されることもないかなという感触。実際の営業停止は昨年2023年4月9日だったし、再開発完成目処は2028年だそうなので、取り壊すならそろそろでもおかしくないからね。今回の盛況をみた人が「自分もこの跡地を使って何かしたい!」と手を挙げたりしたらわからないけれど。いやしかし、週末とはいえ、あんな狭い空間に20人近い人が集まるとか、一日中公開してんのにね。

その前は銀座グラフィックギャラリーにて、タブレットを模したデジタルサイネージ(なるほどそういう呼び方をするのか)を使って表示される『SCIENCE FICTION』のトレイラー(普通にスマホで観れる既にwebで公開されているトレイラー動画と同じもの)を観に行ったり、更にその前に蔦屋書店で瀧本幹也写真集の見本で『光』「サントリー天然水」のアートワークをチェックしたり、帰宅した後『FINAL DISTANCE』の4K化MVを観たりして、いやはや一日中Hikki尽くしでしたとさ。

お昼ご飯は、中目黒の薬膳カレー屋「香食楽」(かくら)さんで。いや、あたしは何度か行ってるけど、初めてという人を連れて行って。
https://x.com/utadahikaru/status/25990561893?s=46
宇多田ヒカルファンだと告げると、店長さんが当時のことを語ってくれるというスペシャルサービスつきでっ。わざわざHikkiの座った席を案内してくれたりと至れり尽くせりで、やっぱりいいお店だなぁと再確認。最近のWebの風潮だと、「お店にこんな風に特別にサービスされた!」とか書くと色々言われるみたいだけど、これは次の訪問するお客さんが無茶を言わなければ済む話なので、自戒を込めて

「どんな場所に赴く時でも、宇多田ヒカルファンであると告げるのなら、Hikki本人に迷惑の掛からない形で節度を持って振る舞いましょう」

と、ここに記しておきましょうかね。


なんだか、ただの日記になってるぞ!(笑)
たまにはこういうのも、いいかな。(この日記の「たまには」って、あんまりたまにはじゃないような)

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さてその『Automatic (2024 Mix)』のサウンドについて語ろうと思うのだが……これさ、もしかしてさ、一音も変えてなくないか? え? そんなことある?

うん、そりゃね、最初の出音から「随分変わったな!」と思ったよ。そりゃ間違いないよ。全然別のミックスになってる。まさに今の、2024年のミックスに。だけど、それは各音の「混ぜ方」(ミックスの仕方だね)の違いでしかなく、それぞれの音自体はオリジナルのものから一音も足しても引いてもいないのかも…あ、フェイドアウトの手前で閉じちゃうエンディングは別として、だけどもね。

さっきからさ、2024 Mixを聴いて「あ、ここのギターフレーズ、オリジナルには入ってないでしょ!そうでしょ?」と意気揚々とオリジナルのトラックを聴きに行っては「うわぁ、入ってたわ…気づいてなかったわこんな隅っこの小さい音…」ってなるのを繰り返してます。まだ途中だけど、いずれもちゃんと1998年のオリジナル・トラックにすでに存在していたフレーズでした。

『Automatic (2024 Mix)』は、一聴してまず、リズムセクションの感触が全然違うよね。別モノと言っていい。特にキック(バスドラ)の音色が、ごっそり低音を削って軽くなっている。オリジナルが「ドン!ドン!」なら2024Mixは「タン、タン」或いは「パタパタ」くらいか? その分空いた低音域に、オリジナルより遥かに豊かに響くベースラインが鎮座している。音像の印象の違いの主原因はひとえにそこらへんにあるのだけど…いざそれぞれのフレーズ毎にオリジナルと聴き比べてみても、あれ?やっぱどっちも同じか!?ってなるのよ。オリジナルはキックが強過ぎて、ベースとユニゾンした時に音程からまるごと覆い隠す勢いなもんでこの曲に関しては正確なベースラインが今でも把握できてないのだけど、取り敢えず途中まで聴いたとこまでは、同じかどうかもまた確信を持てないけれど、一方でまだ「確実にここは違う!」と言えるポイントも見出せていない。

更にヴォーカルに至っては、まさかの本当にそのまんまなんかこれ!? 『First Love (2022 Mix)』ではオリジナルにないアドリブをちらっと差し挟んだりしてたのに(ギターも足してたな)、この『Automatic (2024 Mix)』は………? いや、でも「聴いた印象」はやっぱり違うのよ。少し奥ゆかしくて、ふんわりと優しくなって聞こえる…。

もうね、ここまで来ると「不思議」だわ。何も考えずに鳴らすと「あぁ、全然違うねぇ、変わったねぇ」と思えるのに、ひとつひとつのパート・楽器・バックコーラスを追ってみると何も違わない。ふむなるほどこれがリミックスのマジックというやつか…と白旗を上げたくなっている。

スティーヴ・フィッツモーリスをはじめとして今回のリミックスに関わった方々、もしかしたら「出来るだけオリジナルのトラックをそのまま残して、しかし、リスナーにはちゃんとリミックスの新鮮さを感じて貰う。」っていうかなり高度な縛りプレイに挑んだんじゃないの今回!? 万が一総ての2024 Mixがそうだとしたらとんでもなく凄いよ…。

なので、こう言う事もできるな…当時のミックスに於いて「1998年当時の流行に基づいた」サウンドだった部分は捨象し、代わりに「2024年現時点でモダンに思える」サウンドに作り替えたというか。なので、リミックスの名称が、今までのPLANITbやら何やらみたいな個性的なネーミングではなく、シンプルに年号のみなのは、「何も変えてないよ?ただ、今の空気に馴染むようにしただけさ?」ということを言いたいのかもしれない。

これ、きっと、リミックスに携わった皆さん、2024 Mixを聴いた人たちが「ヴォーカルが新しく録音されてるね」とか「ギターが沢山加えられたね」とか感想を述べてるのをみてガッツポーズしてんじゃないですかね!? これだけ言わせておいて実は一音も足し引きしてなかったら、それは純粋なリミックスの成果ということだから。

あー悔しい、もっとちゃんと聴いて「オリジナルには本当にない音」を見つけ出してやりたいぜ。まだ全然途中なんで、きっとどこかに見つかるはず! …ってこういう風に力んでる時点で、やっぱり完全に向こうの思う壺なのかな!?

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もう情緒が追いついてないです。

ったく、次から次へと…。いやBunkamura Studioに行ってエモこいてたのは完全にこっちの勝手なんですけど、一昨日マルセイユのプレオーダーキャンペーン始めたとこやん? 最初っからカレンダーに「?」が2つ、1日挟んで書いてあったけどさ〜。なお英語で「1日おき」のことは“every other day"と言います。「1日おき」=「1日ごと/一日毎」なので、every=「毎」と覚えておけばいいでしょう…

…だなんて急に英語の授業を始めて現実逃避したくなるくらいに、現状を受け止めきれていません。なるほどね、それで昨日の4KMVが『Automatic』だったのね。普通にデビューから順にMVヒストリー辿って行った方が現在にたどり着きやすいのになと思ってたけど、最初っからリミックスの先行配信が計画に有ったんだな。

こちらとしては、『Electricity』と新録3曲の先行配信はあるのか!?と考えてた矢先にマルセイユのプレオーダーが始まったので「そっちなの!?」と気を取られてる間に見事に突き刺してくれたなと。揺り戻された。そりゃあ、『Automatic』のリミックスとなると、一昨年の『First Love (2022 Mix)』と同等のインパクトを演出出来るよねぇ。この2曲は「宇多田ヒカルの名刺代わり」と言われてますもんね。

これだけいいように翻弄されてしまうと素直に「まいりましたm(_ _)m」とこうべを垂れざるを得ないわ。なんだか @Hikki_staffと知恵比べしてる気分になってきてるんだけど(笑)、それくらい真剣に考えてプロモーション・プランを練ってくれてるってことっすね。ありがたいわ。


さてその『Automatic (2024)』については、もう早速ヒカルから呟きがあった。


『深夜に洗濯物しながら聴いて泣いちゃったAutomatic (2024 Mix) の先行配信始まったよ』
https://x.com/utadahikaru/status/1770837599868887229?s=46


うぅむ、これは今年の2/26(月)に放送された「CDTVライブライブ」出演時のトークで披露していたエピソードよね。それがこの『Automatic (2024 Mix)』であったと。普段自分の作った音源を聴きさえしない宇多田ヒカルが、もう若い頃の音源なんて聴くだけで恥ずかしがりそうなヒカルが、聴いて泣いてただなんてどういうことかと思ったけど、これは最早歌が昔になり過ぎたのかもしれない。最初っからではあるけれど、今のヒカルより、息子のダヌくんの方が、当時『Automatic』を歌った14,5歳のヒカルにずっと年齢近いもんね。ヒカルからしたら、もう本人というより、自分の娘のような感覚に近いのかもわからない。もし自分の娘が宇多田ヒカルで、そのデビュー曲がこの名曲だったなら…そりゃエモさが限界突破するわな。と同時にそれは、今のヒカルが25年前のお母さま、藤圭子さんの抱いていた感情を追体験してるようなものなので、これは更にエモい話で。泣くわこれは。

4KMVの公開からすかさず新しいミックスの配信。『Automatic』は、いつの時代も大したことを成し遂げてくれるわね。宇多田ヒカル初のベスト・アルバム、発売される遥か前から大変なことになっております。

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今日1日Bunkamura Studioの余韻で過ごしてしまった気がする…。ホント、狭っ苦しい、なんてことない空間なんだけど、観光旅行で文豪の生家とか訪ねるじゃないですか。あの感覚と大体一緒なのよね。兵共が夢の跡ではないですけれど、あたしたちの人生を劇的に彩ってくれている名曲の数々がここで生まれて世界へと旅立っていったかと思うとねぇ…って、いつまで言ってるんだお前はって言われそうだけど、ここ以上の「聖地」って最早「宇多田ヒカルの自宅・生家」くらいしかないからね。それらが現在保存されてる保証も無いしな…。


こほん。ちょっと気を取り直そうか。昨日、『Somewhere Near Marseilles ーマルセイユ辺りー(Sci-Fi Edit)』の先行配信が告知された。またも裏をかかれたというか盲点を突かれたというか、次に配信になるのは『Electricity』か、はたまた新録3曲のどれなんだろうかとか思っていたら、まさかの「[Bonus Track]」とクレジットされた楽曲がシングル曲として先行リリースされるとはね…! 全く考えていなかったよ。

試みにプレオーダーしてみると、ふむ、単曲配信で、よくある「アルバムの一部を先取りして配信」の形態ではない。もっとも、Appleでは後にその単曲配信をアルバム曲に変更することも出来るようにはなってるっぽいが。

実は当初の私、「初のベスト・アルバム『SCIENCE FICTION』を折角CDでもリリースするのだから、[CD Only Bonus Track]を収録すりゃいいのに」と思っていたのだ。前例があるからね。2007年の1月初頭に配信が爆発的に売れ、その約2ヶ月後の2月末にリリースされた『Flavor Of Life』のCDシングル盤だ。そこでは、[CD Only Bonus Track]として『Flavor Of Life - Antidote Mix - 』が収録されていた。あれと同じような感じに、となってたらこのマルセイユのエディットが候補となってたろうにな。高い金出してフィジカルを手に入れるのだから、シリアル以外にも何か特別な事すりゃいいのに、とそう私は思っていた。

真逆だったね。こうやって、とっととエディットを先行シングルカットしてしまうとはな。確かに、2022年の『BADモード』が英欧米で好評だったのもマルセイユの好評価による所が大きかった。あとFloating Pointsの知名度(これは私、未だによく知らない)。それを思い出すと、これって「満を持して漸く」Utada Hikaruの話題のあの曲が、全世界に向けてアピールされるってことでもある。

確かに、この曲は『BADモード』からのシングルカットのタイミングを失していたからねぇ。今回のこの措置は、リベンジとまでは言わないまでも、捲土重来の意味合いも結構あったのではないか。それと共に、この曲の知名度で英欧米での『SCIENCE FICTION』への注目度を上げようという意図も窺える。今更と言われてしまいそうだが、最早Utada Hikaruは何語で歌を歌おうと、日本語圏以外でのプロモーションを視野に入れるのが前提となってるのよね。マルセイユの先行シングルカットは、そういうグローバルな視野をアピールする為でもあったのだろう。

となると、だ。一体この[Bonus Track]という表記は何なのかという疑問に戻ってくる。CD Onlyでもないし、本編外のオマケかと思いきや、寧ろアルバムの顔として扱われる「アルバム発売直前シングルカット曲」。このポジションの曲って、アルバム『BADモード』にとっての『BADモード』、アルバム『初恋』にとっての『初恋』、『Fantôme』にとっての『道』&『二時間だけのバカンス』なのだ。どんだけ本筋として期待されとんねんて。どこらへんがBonus〜「おまけ」なのか。「思いもよらない贈り物」ってんなら、まぁそうかもしれないけどさ…。

何とか考えられるのは、「制作体制の違い」である。新録3曲のレコーディングとも、旧曲のリミックスとも異なるタイミング、異なるスタッフ、異なるスタジオで生み出されたからひとつだけサウンドの感触が浮いてるのかもしれない。海外では散々アルバム『BADモード』に収録された『Face My Fears』が「オーソドックスなEDMで、場違いだ』と非難されてたみたいだけど(あたしゃうまいこと違和感無くアルバムリマスタリングされてると思ってるけどね)、つまり、それと似たような感じで少々「本来のアルバムの文脈から外れている」ということなのかもしれない。

或いは、「他の収録曲は“今までにヒットした宇多田ヒカルの楽曲”だけど、このSci-Fiエディットだけは“これから未来にヒットする宇多田ヒカルの楽曲だ」という主張が込められているのかもしれない。だとするとちょっとばかし心憎いし、未来に言及する態度がどこかそこはかとなくサイエンス・フィクション風味にも感じられて面白いかも。わかんないけどねっ。


という訳で、ますます切れ目無くなってきた4月10日発売の『SCIENCE FICTION』のプロモーション体制。これ、こちらが思ってるよりずっとアルバムがヒットしちゃったら、ツアーのシリアル申込の競争率が上がっちゃうよ⁉︎ 痛し痒しな、ここ最近の @Hikki_Staffの有能ぶりなのでした。まったく、やれやれだぜ!(笑)

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てことで、昨日の日記でもちらっと記したけれど、まもなく閉じられる筈の渋谷文化村スタジオ(Bunkamura Studio)に行ってきた。展示会の開催を教えてくれたNanashiさんとHironには感謝しかない。

渋谷文化村スタジオというのは、宇多田ヒカルがずっとレコーディングとミックスを行ってきた場所である。総てではなく一部ではあるものの、かつて宇多田ヒカルが実際に歌った場所が、昨年4月10日から営業を休止していて、文化村全体の再開発を待つ状態になって一年が経過しているところに、サウンドアーティストevala氏がアート作品を9日間(2024年3月24日日曜日まで)展示中なのだ。要は跡地利用の展示会開催ってことだね。

文化村全体の再開発の完成は2028年を目処にしているということで、いつ渋谷bunkamuraスタジオが取り壊されるかはわからない。もしかしたらそのまま残るかもしれないし、一部増築改築などで終わるかもしれない。そこの詳しいことはわからないが、「一般人が中を見れる最後の機会になる可能性はある」ことだけは言っておく。

行くべきだ。確かに、evala氏のアートと共鳴しない人は、行ってもつまらないだろう。ただの薄暗い空間がそこにあるだけだ。特に何で遊べるわけでもないし、アミューズメント施設でも何でもない。しかし、このスタジオで収録されミックスダウンされた楽曲に思い入れがあり、「ここであの曲が生まれたんだ…」と想像力を働かせて感動するタイプの人であれば、必ず行くべきだ。

例えば、さっき慌てて出掛ける前に枕元に放り出してあった『Passion』のシングル盤の裏ジャケのクレジットを見てみたのだけれど、収録の一部とミックスダウンは、この渋谷bunkamuraスタジオで行われている。この曲が特別だと思う人、いらっしゃいますよね? 例えば「キングダムハーツ2」のエンディングで『Passion ~after the battle~』が流れてきて感動した皆さん、ここであの名曲が生まれたんですよ? 一目、見てみたい、いな、その中に入って何かを感じられるかもしれないとは思いませんか。

それで思い出したのだけど、そういえばその『Passion ~after the battle~』を歌って配信したネット動画企画『'05以上'06未満』の収録もここだったわね。すっかり忘れてたわ(毎度ながらテキトーだなーもー)。そうよね、ヒカルさんがしっかと地下一階の大地を踏み締めて、マイクに声を吹き込み続けたのがここなのよね。ゴロゴロと寝転がってたのがここなのよね。パジャマで徘徊して辿り着いて、今や巨匠になった小森雅仁氏に対して「小森くん酒買ってきて」ってパシらせてたのもここなのよね。宇多田ヒカルの歴史が詰まってるなぁ。

こんなところを読んでる貴方だったら、「私の人生を変えてくれた宇多田ヒカルの一曲」があったりするかもしれない。そんな人は今すぐにでもそのCDを手に取って、ちっちゃな字でクレジットに「Bunkamura Studio」の文字があるか無いかを確認して欲しい。「Recorded at」や「Mixed at」の行にある可能性が高い。そしてその歌を聴き返して、貴方自身がその歌とどんな関係だったかを思い返して、その生まれた場所を知りたいと思ったならば、どうか後悔だけはなさいませんように。本当に、これが最後かもしれないからね。

ビートルズファンはアビーロードスタジオのコントロールルームには入れないだろうけど(そんな時期もあるんだろうか?よく知らない)、宇多田ヒカルファンは渋谷Bunkamuraスタジオに入る期間を得たのだから、これは物凄い僥倖なのですよ、えぇ。あなたに「思い入れと想像力」があるのなら、ね。

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前回の「何色でもない花」「君が心をくれたから」の感想を総評的に捉えると、

「いいドラマだったが、面白くはなかった」

というあたりが妥当になるかな。「絵も音もよかったが筋はイマイチ」とかでも、いいけれど。

つまり、あれはあクマで「娯楽作品として」の評価でしかない…と、今回言い訳をしにきたのは他でもない、あれだと「自己肯定感が低い人はつまらない」と言ってるようにしか読めなかったから。私自身としても、その評価を現実に当て嵌めるのはちょっと待ってと言いたくなったのだ。

どうしたって自分自身の価値を信じ切れないケースは出てくる。その人の性格や生い立ちもある。それは、どれだけ才能や実績を積み上げようと、必ずしも身につくものではない。

宇多田ヒカルといえばNY生まれの優等生、遅刻は多くとも成績はオールストレートAで飛び級を二度経験し、伝統あるコロンビア大学に「近かったから」という少女漫画に出てくる気怠げ系イケメン(誰かいい例はないかと思ったけど…もしやSLAM DUNKの流川楓がいちばん有名なのかこのポジション!?)みたいな事まで言い出す始末。そして勿論本業での実積も飛び抜けていて長者番付に載ったことすらある(若い子はそんな番付の存在自体知らないかもだけど)。それだけ他者を圧倒する才能がありまくる身でも、「今まで自分のことを蔑ろにしていた」と27歳にして皆さん御存知人間活動に入ったのだ。『WILD LIFE』のMCで「自分のことを大切に」と切々と訴えてくれた姿を昨日のことのように思い出す。…いや昨日はオーバーか。ありありと思い浮かべれるのは…Blu-ray観すぎたのもあるからなぁ…(なんともしまらないなお前もな)。


ついさっき渋谷Bunkamuraスタジオを観てきた。入る前にぐるりと周りを回ってみて感じたのは、「ヒカルさん、こんな街をパジャマで闊歩していたのか…」という事だった。当時その話を聞いて、別にそれで嫌いになったり軽蔑したりはしなかったけど、「自分のことなんてどうでもいいって思っちゃってるのかな」と心配になったのは間違いない(同時に笑い飛ばしてもいたけれど)。それは恐らく『ULTRA BLUE』(2006)の前後数年間くらいの時期だったかと思うし、そこからの2010年の人間活動宣言だった訳だ。

才能と美貌と一財産を手にしたヒカルでもそんななのだから、ついつい自虐が過ぎてしまう自己肯定感の低い人も、まずは何も気にしなくていい筈だ。確かに月9ドラマの主人公には向かないかもしれないけれど、現実を生きる人間なのだから、そういうこともあるさね。まぁ、自虐が過ぎるのは、優しさが過ぎててイジる許可を貰えてるのが自分だけだったり、或いは実は結構自分に期待してるからこその「まだまだ感」が元になってたりと、理由は様々であって、必ずしも自己肯定感が低いとか、だから自己犠牲に対してハードルが低いとか、そうそう言えなくはあるんだけれども。

自己肯定感というのは、一朝一夕で身につくものではない。何世代もかかることもある。虐待を受けていた雨ちゃんがたった一代で立ち直れたのだとしたら結構凄い事だし、だからこそのファンタジーであるともいえる。それを実現させている人も沢山在るだろうけれど、やっぱり人それぞれよね。



なんだか読んでてフックのない内容になっちゃったけど、自分自身に対する言い訳なので今回は見逃して欲しい。自分でも読み返さないかもしれない(笑)。それはこの日記を書く主旨に反してるけど、祝日なんだしたまにはいいんじゃないかな。

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