なんだか、方々の板に感想を乱発してしまってるので(汗)、自分の日記で、ちゃんと少しずつまとめていけたらな、と。
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とにかく、1時間弱、全く切れ目がない! 今までのアルバムの中で、「最も退屈な時間が少ない」作品だと思う。端から端まで、どこをとっても宇多田ヒカルの集中力の冴えが感じられる。それこそ、先日の「うにといくらの絵」じゃないけれど、どの音にも彼女の魂の跡が真摯に埋め込まれていて、その密度たるやフリーキーとすら形容したくなるほど。しかしながら、どの音も吟味に吟味を重ねまくって選びに選び抜かれた音が残っているので、重厚さを感じさせながらくどさやしつこさが相対的には少なく、聴後の印象は、必ずしも尾を引くような後味は残さない。全体的に柔和な音の使い方がうまく、本来ならシャープな輪郭を描こうとする様な旋律も、うまく“まるめこまれて”聴き手の耳に届くおかげでどれもオブラートに包まれたごとく、するっと心にまで響き届いてくる。自ら創造した音楽に対する自信がありつつ、それを押し付けがましくない形でどうやって聞き手に届けるか、それを熟慮した結果なのかもしれない。そういう世界観をあらかた通過したあとで、輪郭をまるめこんでいない「Be My Last」と「Passion」により、作品の大団円を迎える。最初入れておいた砂糖を徐々に減らしていけば、ブラックコーヒーもいつのまにか自然に飲めるようになる、とでもいったところか。もしかしたら、この曲順のおかげで、この2曲に対する評価は、シングル盤発売時より、格段にあがるかもしれない。まさに、「入り口は広く・出口は狭く」を体現した1時間の中でのサウンドメイキングの連続的変化と曲順になっていると思う。
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・・・少しずつ書いていこうっと。(笑) これで原稿用紙2枚弱かぁ・・・。所要時間約8分で・・・。
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