ブログ 「ごまめの歯軋り」

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「文語訳 旧訳聖書 Ⅳ 預言」

2020年08月10日 | 書評
ば ら

イスラエル民族の再興を願う3大預言書と12小預言書

3) 「文語訳 旧訳聖書 Ⅳ 預言」(岩波文庫2015年)   (その33)

4) エゼキエル書 (その7)

21章: エホバの言エゼキエルに臨む、裁きの日近く成りぬことを告げ嘆け、剣は磨かれ鞘から抜き放たれている。それはイスラエルの北から南まで悪しき者を断つためだある。バビロンの王の剣が進むべき道二つのうち一つはアンモン人の子孫が住むラバとユダの堅き城エルサレムに剣が向かう事を示せ。エルサレムの罪は全ての行為に現われている。イスラエルの君主よ汝の罰せられる日至る。卑しい者は高くされ、高い者は卑しくされる。我転覆の権威を持つ。
第22章: エホバの言、エゼキエルに臨む、この血を流すところの邑を裁け。汝は流せる血によりて罪を得、その造れる偶像をもって身を穢し汝の裁きの日を近づかせり。我汝を国々の嘲りとなし万国の笑いとなさん。汝他国の人を虐げ、寡婦と孤児を悩まし、安息日を穢す、山の上で食事をなし、邪淫を行い父の妻に交わり、月経のさはりの穢れた婦女を犯す、隣の妻と淫らなことをし、自分の姉妹を犯す、利をとりて隣の物をかすめ取り。イスラエルの家は我にとって屑のごとくになれり、我は怒りと憤りをもって汝らを集めて溶かす。預言者・祭司らはわが法を犯しわが聖きものを穢す。国の民は暴虐を行い奪うことをなし悩める者と貧しき者を掠め他国の人を虐げる。この故に我わが怒りを彼らに灌ぎ、わが憤りの火を持て彼らを滅ぼし彼らの行いの報いを行え。
第23章: エホバの言エゼキエルに臨む、第16章の喩話では3姉妹であったが、本章の喩話では姉アホラ(サマリヤ)、妹アホリバ(エルサレム)という。二人はエジプト時代から淫婦であった。姉アホラはアッスリアの若者と淫を行い、エジプトの男とも通じていた。我エホバはアッスリアの男に剣を与えてアホラを殺させた。妹アホリバの淫業は姉よりも甚だしくアッスリア人を恋いしたり、カルデヤのバビロン人に色目を使う有様であった。エホバはアホリバの裁きをを昔の恋人たちの手に渡した。即ちアッスリア人、バビロン人が大軍を率いてエルサレムを攻撃した。汝エルサレムよ異邦人を慕いて淫を行い彼らの偶像をもって身を穢した罪に報いた。アホラとアホリバを裁くにあたってはその憎むべき罪状を詳らかに示した。エホバ斯く言う、我群衆を彼らに攻め来たらしめ彼らを虐げと掠めに遭わしめん。群衆石をもって彼らを撃ち、剣をもって斬りその子女を殺し火をもってその家を焼かん。我この地に邪淫を絶やさん。
第24章: 9年10月10日エホバの言エゼキエルに臨む、バビロンの王今日エルサレムを攻める。汝エホバに叛ける家にたとえ話で告げよ、禍なるかな血の流れる邑、錆のついた釜にて羊(民)の肉と骨を焚け、汚れを取るため釜を空焚きし錆(罪)を取れ。しかし汝らの淫行により我汝を浄めんとせしが汝ら浄まらざりしによって、我怒りを汝に灌ぐ。汝の道に従い汝の行為に従い彼らを裁かんと。声を立てずに嘆け、死人のために哭け、その罪の中にやせ衰え互いに呻く。エゼキエルが言ったように汝らはその予兆通りに行うだろう、そのとき我がエホバであることを知る。
第25章: エホバの言エゼキエルに臨む、アンモン人(ユダヤ人)に向かって預言せよ。聖所が穢されユダの家が捕えられ移されたことにエホバは満足していると告げよ、汝らが東の国の所有物になり、ラバは駱駝を飼う地になりアンモンの人々の地を羊の伏す場所になって汝らは我がエホバであることを知るだろう。モアブ人とセイル人に告げよ、アンモン人と同じく東の国の所有物になるだろう。アンモン人は散らされてその痕跡も記憶されなくなる。エドム人に告げよ、エドム人とアンモン人は争いが絶えなかったが、エドム人の地より人と獣を一掃する、デダンの者は剣に仆れるだろう。これがエホバがエドム人に仇を返していることを知れ。ペリシテ人も古き怨みを抱きて仇をユダになしたが、エホバはケレテ人を海辺から滅ぼす。これも仇返しである事を知れ。

(つづく)