ブログ 「ごまめの歯軋り」

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「文語訳 旧訳聖書 Ⅳ 預言」

2020年08月06日 | 書評
桜川市上野沼 ボート場

イスラエル民族の再興を願う3大預言書と12小預言書

3) 「文語訳 旧訳聖書 Ⅳ 預言」(岩波文庫2015年)   (その29)

4) エゼキエル書 (その3)

第6章: エホバの言葉エゼキエルに臨んだ。イスラエルの山々にいう、すべての汝らの住むところにて邑々は滅ぼされ高き丘は荒らされ汝らの壇は破られる、汝らの偶像は毀たれて亡び汝らの作りし者は絶やされん。汝らの偶像の前にイスラエルの子孫の屍を晒し、その骨を壇の前に散らさん。われはある者を汝らに残す、異邦の国々に散らばった者、捕えられて異国に移された者で彼の地で我を思う者は遺されん。汝手を撃ちて足を踏み鳴らして言え、ああイスラエルの家の悪しき者は禍かな、皆刀と飢饉と疫病に仆れるべし。そのとき汝らはエホバなる者を知る事になる。
第7章: エホバ言う、イスラエルの地の終わりがやってくる、我怒りを汝に漏らし汝の行いのために汝を裁き、汝の諸々の憎むべき物にために汝を罰する。汝のなせし憎むべきことの報い汝らの中にある。禍来る、末期来り汝に臨む。視よ日来たる、暴虐起こりて悪の杖となる、彼らもその群衆もそのおごりもみな失せて彼らの中には何も残る者はいない。時来る日近づけり、すべての群衆にあまねく末期いたる。民衆ラッパを吹けども戦いに出る者はない、まともに戦える人はすでにいないからである。手は弱くなり、財貨も何の役にも立たない。汝鎖を作れ、死に当たる罪が国に満ち暴虐邑に充ちたり。滅亡来たらば平安はなく、預言者に黙示を求めて律法は祭司の中に絶え、謀は長老に絶えたり。王は嘆き牧伯は懼れ、民の手は震えん。
第8章: 6年6月5日エゼキエルの家にてユダの長老といたとき、異常現象が起こりエホバの手がエゼキエルの髪の毛を掴んで引き上げエルサレムの北門に運んだ。(空間移動)エホバ、エゼキエルに言い給う。北の方を見よと、入り口に「妬みの像」が立っていた。これはイスラエルの家の憎むべきことを見た。次にエホバは庭の門の壁の内側をみよという、壁を壊して中に入ると爬虫類や獣や偶像の絵が壁に描かれていた。イスラエルの長老70人がその場にいて祭司シャパンの子ヤザニヤがいて香を焚いていた。エホバはエゼキエルにイスラエルの長老らが行うことを見たかという。彼らはエホバが我らを顧みず我らを棄てたと抗弁した。また内庭に居た25人ばかりの人は背をエホバの室に向け東の日を拝んでいる。エホバ我又怒りもて事をなさん、我彼らを顧みず、我彼らを憐れまず、我彼らの声を聞かず。
第9章: エゼキエルが見たイスラエルの残りの者を滅ぼす幻のことが記されています。エゼキエルが耳元で聞いたのは「この都を罰する者たちよ、おのおの破壊する道具を手にして近寄れ」と大声で語られる主の言葉です。エルサレムの罪を裁くために遣わされたのは7人の天使たちで、そのうち六人は「突き崩す道具」を手にし、一人は、「腰に書記の筆入れを着けて」いました。彼はエルサレムの中で憎むべきことのために嘆き悲しむ人々の額に墨でしるしをつける役目です。他の6人には見かけた人は男女を問わず悉く殺す、しかし額に墨の記号がある者は殺してはならないとエホバは指示した。ああエホバよ汝怒りをエルサレムにもたらしてイスラエルの残れるものを悉く滅ぼし給う。
第10章: ここに栄光のエホバがケルビムの上の蒼穹に現われ給いて、腰に墨の壺を持った人に命じて曰く、汝ケルビムの間の炭火をみたしこれを取って邑に散らすべしと。以下第1章のケルビムの図について概要を繰り返す記述があるが省く。

(つづく)