ブログ 「ごまめの歯軋り」

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「文語訳 旧訳聖書 Ⅳ 預言」

2020年07月31日 | 書評
カルミア

イスラエル民族の再興を願う3大預言書と12小預言書

3) 「文語訳 旧訳聖書 Ⅳ 預言」(岩波文庫2015年)   (その24)

2) エレミア書 (その11)

第43章: エレミヤはエホバの言葉を悉く伝え終わったとき、アザリヤ、ヨハナンはこう反論した。エホバはエジプトへ行く勿れと言ったのは本当か、エレミヤの書記バルクに唆されてカルデア人の手に渡すつもりではないかとエレミヤに詰問した。軍勢の長とヨハナンはエホバの声に従わずユダの地を離れ、遺されたユダの人々、預言者エレミヤ、バルクを連れてエジプトのタバネスに移動した。エホバの声がエレミヤに臨んで言う、パロの室の入り口で彼らに言え、我バビロン王をエジプトに侵攻させ、彼はエジプトを撃ち移住したユダ人を剣で殺し捕えるであろう、エジプトの諸神の室を焼くであろう。エジプトの地を去るべし。
第44章: エジプトのミグドル、タパネス、ノフ、パテロスの地に住んでいる遺されたユダヤ人についてエホバの言葉がエレミヤに降りた。汝の先祖たちが我が言うことを守らず他の神を奉り悪事ばかり行うので、イスラエルとユダの地は荒野になった。同じことがエジプトのユダヤ人がエジプトの地において他の神に香を焚き己の身を滅ぼし万国の中で呪いとなり辱めとなろうとするのか。万軍のエホバ我面を汝らに向けてユダの人悉く絶つ。我エルサレムを罰したように剣と飢饉をもってエジプトに住むユダヤ人を罰すべし。一人の逃げて還れる者はいない。エジプトのユダヤ人らはエレミヤに抗弁した。異教を奉じている時の方が生活は良かったし禍もなかった。エレミヤすべての衆に向かって、エジプトに入るユダヤ人よ聴け、幸いは来ない、剣と飢饉に滅んで絶滅するに至る。エホバは王ゼデキヤをバビロン王に手渡したように、エジプト王パロホフラをその敵に渡さんと。
第45章: 書記バルクがエレミヤの語ることを書に記した時、エホバがエレミヤに言う、エホバがバルクについて次のように言いその労をねぎらったと、嘆いて疲れ安くなったというが、バルクよ己のために大なることを求める勿れ、視よ我すべての民に禍を下さん、しかし汝の命はどこに行っても汝のものである。
第46章: エジプト王パロネコの軍勢はエチオピア人、ブテ人、ルデ人を従え、ユフラテ河のほとりのカルケミに侵攻した。王パロネコはかってバビロン王ネブカデネザルに敗れている。バビロン王ネブカデネザルがやってきてエジプトの地を攻撃した。エホバはエジプト王パロとそれに頼む者たちはバビロンの手に渡されると言った。しかしヤコブの末裔よ我汝とともにあり悉くは滅ばさないという。
第47章: 海洋民族ペリシテ人について、エホバの言葉がエレミヤに臨んだ。ツロ、シドン、カフトル、アシケロンの地にあるペリシテ人は悉く滅ぼされると。

(つづく)

「文語訳 旧訳聖書 Ⅳ 預言」

2020年07月30日 | 書評
パンジー

イスラエル民族の再興を願う3大預言書と12小預言書

3) 「文語訳 旧訳聖書 Ⅳ 預言」(岩波文庫2015年)   (その23)

2) エレミア書 (その10)

第39章: ユダ王ゼデキヤの9年10月、バビロン王ネブカデネザルが全軍を率いてエルサレムを攻め囲んだ、そして11年4月ついにエルサレムは敗れ、バビロン王の牧伯たちは城の中の門に入った。これを見て王ゼデキヤは城を脱出しアラバの方に行ったが、カルデヤの軍勢はこれを追いエリコで王ゼデキヤを捕えた。バビロン王の居るハマテのリブラに王を連行し軍事裁判で王ゼデキヤの罪を定めた。バビロン王の前で王ゼデキヤの諸子を殺害し、すべての牧伯を殺害し、バビロン王の眼をくりぬいてバビロンに連行した。王の室を焼き払い、エルサレムの石垣を壊し、武士団長ネブザラダンは投降した者や城内に残った民をバビロンに移した。財産のない貧民はユダの地に捨て置いた。バビロン王ネブカデネザルはエレミヤについて保護するよう指示した。エレミヤはシャパンの子孫であるゲダリヤに預けられた。このときエホバの言葉がエレミヤに臨み、このユダの惨事のことをエチオピアのエペデメレクに伝えよ、エホバは汝を守る、汝は殺されないと。
第40章: 武士団長ネブザラダンはエレミヤを鎖をほどき、バビロン行きたければついて来るがいい我汝を善くあしらう、もしバビロンに行きたくなければこの地に留まれといった。シャパンの子孫ゲダリアのもとに帰り民と一緒にいるもよし汝の好むところへ行くもよしと。そこでエレミヤはミズバに行きゲダリヤと残された民と一緒に住むことになった。バビロン王はゲダリヤを立てこの地の有司にし貧しい人々を預けた。ゲダリヤは貧しき民にバビロン王に仕えることを恐れるな、平和に住むことができると述べた。するとモアブ、アンモン、エドムと諸々の国に散ったユダヤ人はゲダリヤの話を聞いて次第にゲダリヤのもとに集まってくるようになった。カレヤの子ヨハナンがゲダリヤのもとにきて言うには、アンモン人の王バアリスが汝を殺さんとイシマエルを派遣したことを知っているかと、逆にイシマエルを殺すべしといった。しかしゲダリヤはヨハナンの話は嘘だといって取り合わなかった。
第41章: 王ゼデキヤの血筋にあたるネタニアの子イシマエルが王の牧伯ら10人を連れてゲダリアと食事をなしたが、イシマエルはこの地の有司ゲダリアを剣で殺した。この殺人の話を誰も知らない2日後、シケム、サマリアより80人がエホバの室に参拝にやってきた。彼らがゲダリアの家に入ろうとしたときイシマエルは彼らのうち50人を殺しにして穴に投げ込んだ。イシマエルはこの地に遺されたユダ人を虜にしアンモン人に連行した。カレヤの子ヨハナンがイシマエルらの悪事を聞き、兵卒を集めイシマエルとギベオンの池で対決した。俘虜となった遺された人々はヨハナンのもとへ逃げてきたので、彼らを取り返したのちベテレヘムのキムハムの住まいに留まった。
第42章: ここに軍勢の長ら、ヨハナン、エザニアそして遺された民は集まって預言者エレミヤのもとにやってきて、遺された民のためにエホバに祈ってほしいと懇願した。エレミヤこれに応じて、10日後エホバの言葉がエレミヤに臨んだ。汝らは罪を悔いているのでこの地に留まるならば我は汝らを立てる。我彼の手が汝らに及ばないよう救い故郷に戻すと、バビロンの王を懼れる勿れ、イシマエルを畏れる勿れ。しかしエジプトに逃げてはいけない、エジプトで汝らに剣、飢饉、死が襲う。エジプトへ移住するなど恥かしいことをしてはいけない、神の怒りが灌がれる。ユダの遺れる者たちよ我汝らに就く、エジプトへ行く勿れ。

(つづく)

「文語訳 旧訳聖書 Ⅳ 預言」

2020年07月29日 | 書評
ひまわり

イスラエル民族の再興を願う3大預言書と12小預言書

3) 「文語訳 旧訳聖書 Ⅳ 預言」(岩波文庫2015年)   (その22)

2) エレミア書 (その9)

第35章: ユダ王エホヤキムのときエレミヤにエホバの言葉があった。エホバはエレミヤの一族であるレカブ人ヨナダムの末裔を立てた理由を説明する。レカブ人の先祖ヨナダムは酒を飲まず、家を建てず幕屋にいる、葡萄園を植えずという家訓を子孫に残し、今でもその戒めは堅く守られている。レカブ人はバビロン王の圧迫から遁れエルサレムに逃げてきた一族である。エレミヤの息子ヤザニヤの家族とレカブ人の家をエホバの室に呼び集め、神の子としてこれを祝した。しかるにユダとイスラエルはおのおの悪しき道を離れて還り、行いを改めて他の神からに仕えることをしなければ汝らは約束したこの地ですむことができるのに、汝らは耳を傾けずエホバのいうことを聞かなかった。ゆえにこれらの民には禍を下さん。
第36章: ユダ王エホヤキムの4年にエホバの言葉がエレミヤに臨んだ。汝はヨシヤ王の日から今日に至るまでイスラエルとユダのことについてエホバが語った言葉を記録して書にするようにという。そこでエレミヤはネリヤの子バルクを書記として口述内容を巻物に記した。エレミヤは王によって禁錮されているのでエホバの室にゆくことができない、そこでバルクがこの書を読んで民に聞かせた。ユダ王エホヤキムの5年に全ての民に断食を宣布した。そしてエホバの室の前にてバルクはその書を民に読み聞かせた。この書のことを聞いた祭司たち、ミカヤ、エリシマヤ、デラヤおよび牧伯らはエホデをバルクに派遣し、バルクにこの書を持ってきて読めと伝えた。祭司と牧伯はバルクの読み上げるのを聞いて、エレミヤとバルクの身を心配し、在所を隠せと言った。そして王エホヤキムにこの書を報告した。使者エホデを遣わしてこの書を取りてきてエホデがこの書を王の前で読んだ。怒った王はナイフでこの書を切り裂き、暖炉に投げ込んで焚いた。そしてエレミヤとバルクを逮捕せよと家臣に命じた。エホバはこれを聴いて王にはダビデの位に坐す資格はない、その屍は棄てられんといった。そしてエレミヤは他の巻をとってバルクに与え読み継がれることになった。
第37章: ヨシヤのゼデキヤ、エホヤキムに代わってユダ王となる。これはバビロン王の指示である。彼も家臣もエホバの言葉を聞かなかった。ゼデキヤ王祭司ユカル、ゼパニヤを預言者エレミヤに遣わし、我らのためにエホバに祈れと伝えた。エジプトより軍勢が来たので、エルサレムを包囲するガルデヤ勢はエルサレムを去った。このときエホバの言葉がエレミヤに臨んだ。ユダ王に言え、エジプト勢が引き上げたときカルデヤの軍勢は再びエルサレムを攻め込むであろう。カルデヤ勢はエルサレムを離れるが彼らは去ったわけではない。彼らは火をもってエルサレムを焼くであろう。エレミヤがエルサレムからベニヤミンの門に至った時、門守はエレミヤをカルデヤ人に降伏するつもりだと知ってエレミヤを捕え書記ヨナタンの室の獄に入れた。ゼデキヤ王はエレミヤを牢より出してエホバの言を教えろという。エレミヤは汝はバビロン王の手に渡されると預言した。ヨナタンの獄では殺されるとおもったエレミヤは王に頼んで王の獄の庭に移された。毎日パン一切れを与えられた。
第38章: シバヤテ、ゲダリア、パシュル、ユカルはエレミヤの預言を聞いた。この邑に留まる者は剣と飢饉と疫病で死ぬ運命にある。しかし出てカルデヤ人に降る者は生き延びる。この邑はカルデヤ人に焼かれると。これを聴いた牧伯たちが王にエレミヤを殺せと迫った。ゼデキヤ王はお好きなようにというので、牧伯らはエレミヤをマルキヤの穴に投げ入れた。しかしそこには水はなくエレミヤは泥に沈んだ。王の寺人エチオピア人エベデメレクは王に進言しエレミヤを死なぬうちに引き上げるべきだといった。エベデメレクはエレミヤを引き上げ獄の庭に置いた。ゼデキヤ王はエレミヤをエホバの室の第三の門に置いて、隠さず質問に答えよといった。エレミヤは私が何かを言えば王は私を殺すでしょう、私が何を言っても王は聞かないからですといって拒否した。ゼデキヤ王は命は保証するというので、エレミヤはエホバの言葉を話した。汝もしバビロン王に降るなら生きられるしエルサレムも焼かれない。反抗するならエルサレムは焼かれカルデヤ人の手に渡される。汝の王室の夫人たちはバビロン人の前に引き出され、汝も囚われ人になる。エレミヤはエルサレムが陥落するまで獄の庭にいた。

(つづく)

「文語訳 旧訳聖書 Ⅳ 預言」

2020年07月28日 | 書評
大原 後鳥羽天皇陵・順徳天皇陵

イスラエル民族の再興を願う3大預言書と12小預言書

3) 「文語訳 旧訳聖書 Ⅳ 預言」(岩波文庫2015年)   (その21)

2) エレミア書 (その8)

第31章: (エホバの言葉続く)剣を逃れて遺りし民は曠野のなかに恵みを得た。我行きてイスラエルに安息日を与えん。限り無き愛をもって汝を愛する故に我絶えず汝を恵むなり。汝らヤコブのためエホバのため叫べ、彼らは大なる群れをなしてここに還らんとす。嘆き悲しみいたく憂うる声がラマに聞こえる。汝ら叫ぶな泣くな、後の日に望みあり、子らも還らん。エフライムは我が愛するところ、子悦ぶところ、エフライムのことを思うたびに断腸の思い、我必ず彼を憐れむ。われ人の種と獣の種をイスラエルとユダの家に播く。視よ我がイスラエルとユダの家に新しい契約を立てる日がくる。われ我が律法を彼らの内に置きその心の上に記す。この邑をハナネルの塔から隅から隅までエホバのために建てる日がくるだろう。
第32章: ユダ王ゼデキヤの10年、バビロニアの軍勢エルサレムを囲み、エレミヤは王ゼデキヤによって獄に繋がれた。王ゼデキヤがバビロンに連行されてバビロンに移された。ここにエレミヤの伯父ハナメルがやってきてベニヤミンのアナトにある土地田畑を買ってこれを嗣げという。銀17シケルを与え買い手形を作成して封印し、証人を立てた。エホバが言うようにこの手形をバルクに与え長く保全するよう指示した。カルデア人の手に落ちた土地を買うということは、それはシオンの地にイスラエル人が帰ってきて生活を再開することができるというエホバの確約がなければできない事であった。この邑は建設された日より今日までエホバの怒りを招きエホバはこれを除くとした土地である。かれらは教えを聞かずバアルの祭壇を高きところに築いたがゆえに我が怒りと憤りをもって敵の手に渡した。しかし我彼らを棄てず恩を施すべしという永遠の契約を立てた。エホバは囚われ者を帰らしめるという。
第33章: エレミヤが王ゼデキヤによって獄に繋がれていた時、エホバがエレミヤに臨んでいった言は、我に知らない事を聞け、カルデア人によって毀された邑とエホバの室には、我が怒りと憤りにより殺す人々の屍が満ちているが、我囚われ人を帰らしめ彼を活かし一切の罪を清めて従前の様に戻す。荒れて人も獣もいないところを牧場に変え邑の産業生活の場を復興し、我イスラエルの家とユダの家と新たな関係を結ぶ。そうすれば王位の継承も欠けることは無い。しかし契約を破るときには容赦はない、我は嫉妬深い妬み深い神だから。もし契約ができない場合、我はダビデとヤコブの末裔を棄て、ふたたびその一族から王を出すことは無い。
第34章: バビロンの王ネブカデネザルが全軍を率いてエルサレムおよび村々を攻めた時、エホバがエレミヤに臨んでいった言は、エレミヤよ汝ユダ王ゼデキヤに告げて言え、われエルサレムをバビロン王の手に渡しこれを焼かんと、汝王よ必ず捕えられてだろう。しかし汝王よ剣で殺されることは無い、汝は安らかに死ぬ、だから民は汝のために香を焚くだろう。エレミヤがこの言葉を王ゼデキヤに伝えた時には、バビロンの軍勢はエルサレム、ラキン、デキヤを攻めて戦っていた。王ゼデキヤはへブル人の奴隷釈放を言い出したが、もともと奴隷契約は7年を限度としていたがエホバの法を守らずかってに延長した。王と牧伯はへブル人を釈放してユダヤ人が奴隷にならない契約をしたが牧伯は旧に戻した。朝令暮改の典型であった。エホバは、我に相談もなしに釈放のことを決めたが、かえって彼らを剣と飢饉と疫病の手に渡すようなものとなった。こんなちぐはぐな政策で民を苦しめる王と牧伯を敵の手に渡すとエホバは言った。

(つづく)

「文語訳 旧訳聖書 Ⅳ 預言」

2020年07月27日 | 書評
さるすべり

イスラエル民族の再興を願う3大預言書と12小預言書

3) 「文語訳 旧訳聖書 Ⅳ 預言」(岩波文庫2015年)   (その20)

2) エレミア書 (その7)

第26章: ユダ王エホヤキムの初年のエホバの言葉である。エホバの家の庭に来る人に向かって次のことを述べよ、教えを聞いて悪しき道から離れることがあるなら、神の禍の手を反省することもあるが、汝らは我に聞かず、預言者エレミヤの言を聞かないからこの邑を呪われた者とすると。民は皆エホバの家にきてエレミヤを攻撃した。祭司と預言者と牧伯は民に訴え、エレミヤを殺せという。エレミヤはエホバの義、言葉を叫ぶが聞く人はいない。かってヒビキヤ王のとき預言者ミカが正しく預言した。また預言者ウリアも預言したがエホヤキム王は迫害しエジプトに逃げたウリアを捕まえ王の前で殺し死体を卑しき者の墓に棄てた。このとき預言者シャパンの子アヒカムはエレミヤを助けて逃がした。
第27章: ユダ王エホヤキムの初年のエホバの言葉である。エレミヤに縄と軛を作りユダ王ヒビキヤの家臣に持参し、エドム王、モアブ王、アンモン王、ツロ王、シドン王に使節を送り、縄と軛をプレゼントしてバビロン王ネブカデネザルの侵攻を受け降伏し、王の首に縄と軛をつけろと言わしめろと。(こんな自虐ネタを王の前で言えば即時殺されることは自明、エホバは狂ったかたとえ話に過ぎない。そのまま信じる必要はない)そしてエレミヤはゼデキヤ王に告げて無条件降伏を勧めた。王の周辺で猛然と反対論、積極的抵抗論が起きるのは当然であるが、エホバはバビロン王に仕えた者は生き延びることができ、エホバは帰還できる日まで彼らを保護するという。
第28章: 王ゼデキヤ即位の年、ギベオンの預言者ハナニアはエホバの家にて民に向かって預言を述べた。彼が言うには、2年のうちにバビロン王の軛を打ち砕き、バビロン王が奪った財宝を取り戻すことができる。これに対しエレミヤはハナニアに向かって、そうなれば大変喜ばしいことであるが、昔より戦闘と災難と疫病のことを預言したエレミヤは論争に敗北して去った。エホバはさらにエレミヤに臨んでバビロン王の征服をいい、ハナニアの預言はエホバの言葉ではない、汝が言う預言は偽りだとして汝は今年に死ぬと宣告した。
第29章: エレミヤはエホバの言葉を記した書をエルサレムに残った長老祭司預言者エラサ、ゲマリヤに送った。その書には、我エルサレムからバビロンに移された者にいう、汝らその地において畑仕事に精を出し妻を娶り子女を生み族を増やせそしてエホバに祈れ、決して預言者と占い師に惑わされるな、バビロンにおいて70年たてば我汝らをエルサレムに還す。我汝を囚われを解き放ち万国より散らされた民を集め、汝らを率いて帰らん。ところがバビロンにおいてエホバは預言者を立てられたという偽りに因りて、諸々の預言者が出て汝らを迷わすだろう。バビロンの囚われ人よエホバの言を聞け、我が名を以て預言するアハブ、ゼデキヤ、シマヤは罰して殺す。
第30章: エホバはエレミヤにいう、我が言いし言葉をことごとく書に記せ、イスラエルとユダの囚われ人が先祖の地に還る日がくる、この地を守れ。我汝を救わん、たとえ我汝を散らした国をことごとく滅ぼすとしても汝は滅ぼさない。しかしエホバの道をもって汝を懲らしめる、汝の傷は癒えず。汝の咎の多さと罪の数によって我汝を懲らしめるのである。我汝に膏薬を貼り汝の傷を医やす。ヤコブの天幕と集会の場は我堅く守らん、虐げる者は罰する。命を懸けて我に近づく者は我が民であり我は汝らの神とならん。

(つづく) -->