カルミア
イスラエル民族の再興を願う3大預言書と12小預言書
3) 「文語訳 旧訳聖書 Ⅳ 預言」(岩波文庫2015年) (その24)
2) エレミア書 (その11)
第43章: エレミヤはエホバの言葉を悉く伝え終わったとき、アザリヤ、ヨハナンはこう反論した。エホバはエジプトへ行く勿れと言ったのは本当か、エレミヤの書記バルクに唆されてカルデア人の手に渡すつもりではないかとエレミヤに詰問した。軍勢の長とヨハナンはエホバの声に従わずユダの地を離れ、遺されたユダの人々、預言者エレミヤ、バルクを連れてエジプトのタバネスに移動した。エホバの声がエレミヤに臨んで言う、パロの室の入り口で彼らに言え、我バビロン王をエジプトに侵攻させ、彼はエジプトを撃ち移住したユダ人を剣で殺し捕えるであろう、エジプトの諸神の室を焼くであろう。エジプトの地を去るべし。
第44章: エジプトのミグドル、タパネス、ノフ、パテロスの地に住んでいる遺されたユダヤ人についてエホバの言葉がエレミヤに降りた。汝の先祖たちが我が言うことを守らず他の神を奉り悪事ばかり行うので、イスラエルとユダの地は荒野になった。同じことがエジプトのユダヤ人がエジプトの地において他の神に香を焚き己の身を滅ぼし万国の中で呪いとなり辱めとなろうとするのか。万軍のエホバ我面を汝らに向けてユダの人悉く絶つ。我エルサレムを罰したように剣と飢饉をもってエジプトに住むユダヤ人を罰すべし。一人の逃げて還れる者はいない。エジプトのユダヤ人らはエレミヤに抗弁した。異教を奉じている時の方が生活は良かったし禍もなかった。エレミヤすべての衆に向かって、エジプトに入るユダヤ人よ聴け、幸いは来ない、剣と飢饉に滅んで絶滅するに至る。エホバは王ゼデキヤをバビロン王に手渡したように、エジプト王パロホフラをその敵に渡さんと。
第45章: 書記バルクがエレミヤの語ることを書に記した時、エホバがエレミヤに言う、エホバがバルクについて次のように言いその労をねぎらったと、嘆いて疲れ安くなったというが、バルクよ己のために大なることを求める勿れ、視よ我すべての民に禍を下さん、しかし汝の命はどこに行っても汝のものである。
第46章: エジプト王パロネコの軍勢はエチオピア人、ブテ人、ルデ人を従え、ユフラテ河のほとりのカルケミに侵攻した。王パロネコはかってバビロン王ネブカデネザルに敗れている。バビロン王ネブカデネザルがやってきてエジプトの地を攻撃した。エホバはエジプト王パロとそれに頼む者たちはバビロンの手に渡されると言った。しかしヤコブの末裔よ我汝とともにあり悉くは滅ばさないという。
第47章: 海洋民族ペリシテ人について、エホバの言葉がエレミヤに臨んだ。ツロ、シドン、カフトル、アシケロンの地にあるペリシテ人は悉く滅ぼされると。
(つづく)