紅蓮(ぐれん)のポケット

子どもの本の作家・三輪裕子のふつうの毎日
2015年夏。三宅島で農業を始め、東京と行ったり、来たりの生活になる

コロラド川下り・4

2005-11-19 10:38:45 | 8・山と旅の思い出
■問題発生

グランドキャニオン観光の合い間には、インフォメーションセンターに行って、谷下り用の地図を買ったり、谷下りの注意を聞いたりした。

息子が一番英語が話せるので、いろいろ聞いてくれる。けれど、めったに訳してくれないので、あまり役には立たない。

そこで、けっこう大変な問題があることが判明した。


谷底まで、ブライドエンジェル・トレイルを下ろうと思っていたが、そこの道が大雨による土砂崩れのために、通行禁止になったというのだ。それも数日前に。
ブライドエンジェル・トレイルは、一番楽なルートな上、泊まっている宿から、歩いて数分の所に、おり口がある。もうそこから下ることに決め、日本にいる時に、すでにルートを調べてあった。


ところが、それは使えず、下りに使える道は、「サウス・カイバブ・トレイル」しかないのがわかる。

外の掲示板で調べてみると、ルートは急だし、下り口までは、バスに乗って行かなくてはならない。
谷間の道は、下に行くほど、暑くなるので、なるべく朝早く出発しようと思っていた。
朝10時までに、どこまでおりられるかで、その日楽勝かどうか決まる。
それ以降は、猛烈に暑くなるのがわかっているのだ。

気温を見ると(トップの写真)、今日谷底(ファントム・ランチ)はあまり暑くないようである。
といっても、41℃。明日はどうだろうか?

バスで行くとすると、バスの始発までは待たなくてはならない。
困ったなと思ったけれど、道が閉鎖しているのではしょうがない。
一応、下り口を確かめに、バスに乗ってカイバブ・トレイルまで行ってみた。
上から見ると、谷底までは遠い。



また前日には、川下りで使うものと、谷下りに使う物と、荷物を分けた。
着がえなど川下りで使う物は、大きな袋にいれて、ラバに運んでもらうように頼めることがわかったのだ。
とにかく大変そうな行程なので、荷物を軽くしたかった。

谷下りに持って行くのは、ふだん山で使う物と昼ご飯、それに水。
水は、4リットル必要といわれる。ふつう夏の山でも、2リットルくらいしか飲まないので、倍は必要ということだ。
ポットに氷をいれ、そこに水を足してゆくことにした。

準備は整い、あとは早寝をして、翌日にそなえるだけとなった。
◆コロラド川下り ・4・1011


6 コメント

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すごい! (ふゆ)
2005-11-19 21:40:12
いつも思うのだけど、紅蓮さんたちの旅は、冒険的というか、ふつうの旅とはちがいますね。

コロラド川下りの話しを聞いた時から、どんなだったのだろうと想像していましたが、やっぱりすごく大変そう。

厳しそうな旅ですね。
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ふゆちゃんへ (紅蓮)
2005-11-19 22:51:50
もうほんとうに寒くなったね。ブルブル。



ふつうの旅もほんとうは好きなんですよね。例えば、いい温泉に入ってくつろぐとか。

海外なら、いいホテルに泊まって、リッチな気分を味わうとか。



でも、まあそういうのはいくつになってもできるから(できないか?)、今現在の体力ぎりぎりで行ける旅、できることをつい目ざしてしまいます。



そんなことをいっていると、いつまでたっても優雅な旅はできないかもね。
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このハプニングをどのように (anikobe)
2005-11-19 23:16:01
綿密な計画を立てていても自然現象は不可抗力をもってきますね。

写真で拝見すると凄い断崖絶壁の様子、足がすくんでしまいそうです。

その上暑さが酷いですね。

さあここを洞乗り切っていかれたのでしょう。

乞う。ご期待!楽しみです!

読み進めながら
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anikobeさんへ (紅蓮)
2005-11-20 07:27:57
いやー、この時はほんとあせった。まさかそんなことが起こるなんて、考えてもいませんでした。

予定のコースは、テレビでやっていたのをビデオに撮って、ちゃんと頭の中にいれてあったのですよね。

でも、ここをおりないことには、ボートツアーには参加できない。

おりるしかないのです。

時間に間に合わないと、ツアーはキャンセルになってしまう。

しかも当日では、キャンセル料金は、全く返らない。

こういう想像もつかない世界で、未知のルートを行くのは、ドキドキです。
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荘厳 (パートシュフ)
2005-11-20 14:29:03
先生の大冒険を、息を呑みながら読ませていただきました。いや、本当に。

深い谷底を覗き込み、思わず声をあげてしまいました。

こんな景色を自分のものにできた瞬間は、なんと幸せだったことでしょう。



久しぶりに合流された息子さんは、この旅ではどんな心境だったのでしょう。

続きを読みながら、考えることにします。

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パートシュフさんへ (紅蓮)
2005-11-20 15:01:31
この旅の後、私の人生というか生活は、変わったんですよね。



それ以降、こんなに大変な旅をする余裕はなかったのだけど、いつでもこういう旅ができるように体力をつけようと思って、山にかなりの頻度で登るようになりました。

この先も何ができるかわからないけど、いつでもやりたいことが出てきた時に、年齢や体力を理由にあきらめたくはないなあという気持ちでいます。



息子は、家族での参加という立場をとらずに、一人のメンバーとして参加したという感じだったかな。
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