長尾たかしの・・・未来へのメッセージ

自民党衆議院議員長尾たかしのブログ。平成11年からネット上で情報発信を継続。サラリーマン生活を経て政界へ。

心の幸せ、心の豊かさ

2008-03-02 07:07:58 | 社会
心の幸せ、心の豊かさとは、生活が不便であったほうが感じるものなのかもしれない。足りてしまえば、あとは不足の思いをするだけ。我が国を救う日本人の心とは、この辺りに存在するのではないだろうか。

私も甲斐性なしの端くれとして、家族に対して、決して豊かではない生活を強いていることを心から詫びている。家族4人で寝ているが、部屋が狭いので布団が3人分しか敷けない。夜遅く帰ってきて自分の寝る場所がないことに愕然とするものの、子供を抱っこして自分の縄張りを作り、子供の寝顔を見ながら床に就く。冬場は固まって暖を取っているが、夏場は無意識に蹴り合いをしているようだが、これも家族のスキンシップ。子供部屋もないので、家族は食事をするときも、テレビを見るときも、談笑するときも、勉強するときもいつも一緒である。これが、物質的に豊かだったならば味わえないのだろうと思いながら、自分の甲斐性なしを慰めている。

懇意にさせて頂いている社長さんの話。聞きながら涙が止まらなかった。社長も泣いていた。23歳の時、丁度オイルショックの時、周りから無謀といわれながら脱サラして会社を作った。若さと丈夫な体だけがとりえ。軌道に乗った頃、自宅も作りローンも組んだ。しかし、売り上げの6割近くを占める会社が、計画的倒産をして、その煽りを食らった。激減した売り上げの中から、激減した生活費を奥様に手渡した時、奥様の「今月も本当にご苦労様でした」との一言に心から助けられたそうだ。ここでへこたれることは出来ないと一念発起し、今は会社は順調。物質的な豊かさの中では、絶対に気づき得ない゛夫婦の絆゛である。

ふと、ある歌のフレーズを思い出した。
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幸せ 不幸せ それは別にしても
真実は穏やかに過ぎていく
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さだまさしの゛療養所・サナトリウム゛という歌だ。

病室を出て行くときに、いつも夜中に自分の毛布を掛けなおしてくれた御婆さんのことがどうも気になる。2ヶ月の間に彼女を訪れる人が誰もなかったからだ。けれどそれを、哀れみや同情で語ればそれは嘘になる。もしも、自分に出来ることがあるとすれば、たった一人だが彼女への見舞い客に来週からなれることだ。そう思いながら退院をするという歌詞だったと思う。その後、彼が見舞いに行ったとき御婆さんはどんな顔をしたのだろう。二人はどんな会話をしたのだろう?

やはり日本人は物資的に豊かになり過ぎたのかもしれない。不足の思いが日本人の心を確実に蝕んでいる。
コメント (4)
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