3年続けてコロナ禍の中で開かれた「3・11 祈りの日」。今年の3月11日はこれまでにない暖かい一日となりました。一昨年はコロナウイルスが感染拡大しつつある中で、急遽中止が決まり、参加者のいない旧県庁広場での「キャンドル点灯」をして終了しました。
そして10年の節目となる昨年もまだコロナが収束せず、内容を縮小しての開催となったのです。
11年目となる今年もコロナは型を変え感染者は急拡大。山形もこれまでにない感染者の増加にやむなく参加者を制限しての開催の運びとなりました。
第1会場は山形市役所に置かれた平和を祈る鐘「千年和鍾」で40名の避難者の方々が午後2時46分、地震発生の時刻に合わせて祈りの鐘をつきました。
そのあと会場を旧県庁「文翔館」に移してセレモニーが行われました。主催者挨拶、山形県知事挨拶(代読)、復興へのメッセージと続きます。事前申し込みで参加者を50名に限定しての開催でしたが、避難者席に座ったのは6名、まことに寂しい集いになりました。そのうちの五名は復興へのメッセージを発表する小国中学校の生徒とその家族。もうひとりは大熊町から避難し、天童市に永住を決めた女性でした。しかしそんな寂しいセレモニーではありましたが、小国中学校の野崎さよ子さんが「家族が動転する中、母が示してくれた新しいことにチャレンジする生き方に力をもらった。こんど殻を破るのは私です!」と、力づよいメッセージを発表してくれました。多くの避難者や市民に聞いてもらいたかったです。
避難者も支援者も一つになる祈りと鎮魂の場がコロナ禍の中で引き裂かれた思いでした。
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