復路:5月7日(日) 天王寺→大阪 :大阪環状線 大阪 →東京 :サンライズ出雲 東京 →八王子:中央線快速 運賃:約¥11,750
ゴールデンウィークも無事終了し、明日からは、普段の生活に戻ることになる。昨年は、臨時のサンライズゆめノビノビシートに乗って上京した。しかし、今年は、どういう訳か運行されない。従って、ゴールデンウィーク明けのサンライズノビノビシート争奪戦は極めて激しいだろうと予想していたが、やはり瞬殺状態であったようだ。
実は、1ヶ月前の4月7日、仕事の合間を縫って、10時過ぎに電話予約したところ、"サンライズ瀬戸、出雲とも満席です"という、つれない返事しか返ってこなかった。
しかし、諦めきれずに、昼休みに、サイバーステーションを再度チェックすると、サンライズ出雲が△になっていたため、すかさず電話し購入した。
なお、4月7日には、姫路(5月7日発)→東京の指定券しか買えないので、後日、三ノ宮(翌5月8日発)→東京に変更し、特急料金を節約したのは言うまでもない。サンライズ瀬戸・出雲は三ノ宮手前で日付を跨ぐのである。(これは間違いでした。始発駅基準なので購入できたはずでした。)
今宵の宿は、サンライズ出雲ノビノビシートである。
今回は、周遊きっぷ等の割引切符を使うわけでは無いので、阪和線で天王寺まで出て、素直に大阪からサンライズ出雲に乗車する。天王寺から環状線外回りで大阪に出たが、休日、24時を回っても、環状線ホームには依然多くの人がいる。明日は月曜日なのに大丈夫なのかと、不思議に思う。
さて、中央通路に降りて案内表示を見ると、なんと、サンライズ瀬戸・出雲は10番線より発車に変わっている。そういえば、久しく、サンライズには乗車していない。ダイヤ改正で発車ホームが変更されたのか? それとも、大阪駅工事の影響か? いずれにしても、9番線10番線ホームは、元々、山陰/山陽/九州方面からの特急列車到着ホームである。到着ホームであるがゆえに、ベンチ等の待合い設備がほとんどない。
大阪からの乗客もそこそこ居るのだから、以前のように、ベンチが比較的たくさんある11番線に入れてもらいたいものだ。事実、ホームでは20名程度の乗客が立ちん坊でサンライズを待っている。また、これだけ繁盛しているのに、なぜ、臨時のサンライズゆめを運転しないのか、全く腑に落ちない。
さて、定刻に、サンライズ瀬戸・出雲が到着。昨年の11月以来であるので、少しばかり心が弾む。大阪から5名が乗車し、サンライズ出雲ノビノビ座席は満席になった。
いつものように、鞄から取り出したクッションを引いて、空気枕をセットすると、車掌が小声で検札にやってきた。その後、耳栓とアイマスクをつけて眠ろうとするが、京都通過、米原通過、名古屋...予想通り眠れない。
どうも、サンライズ出雲ノビノビシートとは相性が悪い。過去、2度ばかり眠れぬ夜を過ごしたことがあった。今回3度目である。
考えてみると、元々、加速・減速の激しい電車で線路と垂直に眠るのは無理があるのだろう。クロスシートと、ロングシートとどちらが楽に眠れるかを考えても明らかである。だから電車寝台では昔も今もベッドは線路と平行になっている。ましてや、今乗っているのは、最新の特急電車である。夜間とはいえ、東京-大阪をたった6時間半、フルスピードで走り抜ける。当然、加速減速を何度と無く繰り返すことになり、線路と垂直に横たえた体は左右に揺らされ続けることになる。
その点、客車寝台は、加速・減速が緩やかである。だから、ベッドが線路と垂直であっても眠れるのである。
しかし、サンライズ瀬戸ならよく眠れて、サンライズ出雲の時だけ眠れないのは、この理屈では説明できない。たまたま、下手な運転手に当たったのか? それとも、やはり、14両編成中の車両位置に基づく振動・揺れの違いが関係しているのか? と考え込んでしまう。
しかし、そんなことはお構いなしに、豊橋、浜松、列車は東へ東へと進んでいく。別に、カーテンを空けて確認せずとも、GPSで確認せずとも、どこに居るのかはよく分かる。
ついに、最初の停車駅、静岡まで来てしまった。これが土曜日の朝なら、開き直って、ゆっくりと車窓でも眺めるのだが、生憎、本日は月曜日。朝から仕事が待ちかまえている。
横になっていても時間が経過するだけなので、やっぱり、カーテンを開けて車窓を眺めることにした。天候は曇り、完全に夜が明けている。灰色の朝の風景である。
ほどなく、2番目の停車駅、富士に到着。ここで、さらに開き直って朝食にする。周囲に気を遣いつつ、予め用意していたパンをかじりながら、次の停車駅、沼津までの車窓を眺める。この付近は、夜景しか見たことが無いので、実は、とっても新鮮だったりする。
胃袋に食物が入ったのか効を奏したのか、ようやく睡魔がやってきて、撃沈される。恐らく、沼津到着直前で。
死体のように眠っていたことだろう。気がつくと横浜に停車中であった。さすがに眠たいが、起きないわけにはいかない。1時間20分しか眠っていないにもかかわらず、ずっと横になっていたためか、体は、さほど疲れておらず、一方、頭の中はボロボロで、妙な気分である。
そそくさと、洗面とトイレを済ませると、いつもの乗換アナウンスを聞いて、終点東京に到着。中央線ホームへの長いエスカレータを駆け上がり、再び昨晩乗った環状線と同じオレンジ色の通勤電車に乗り込む。
その後、中央線快速で少し居眠りして会社に到着したのだが、通算2時間弱熟睡したためか、会社では余り眠くはならない。月曜日も20時過ぎまで働いた(働かされた)。夜行バスで上京した場合、たとえ車中良く眠れたとしても、午後になると、大抵眠くなるので不思議と言えば不思議である。
しかし、しかし、やっぱり、サンライズ出雲ノビノビシートとの相性は良くないような気がしてならない。これからは、空席があっても、できるだけ避けるようにしようと心に決めた。