吉野公佳 虚々実々 その１３１ 「吉野公佳のAV騒動と中村うさぎのデリヘル騒動」

中村うさぎのデリヘル体験記が
「新潮４５」に掲載されたとき、反響として

編集者に煽られて中村うさぎがこうなってしまった

というのがある。
中村うさぎ本人は、「私という病」で
編集者をかばうわけでもなく
憤然と「私はそんな主体性のない人間ではない」と反論している。

この消費社会が繰り出すベタな罠に
自ら主体的に飛び込み、身を焦がし、
そこから何かを得てくるという、ある種、私小説的な手法で
実際に彼女の作品が生み出されてきているのだから…
あながち、強がりというわけではない。

ただし、色々「社会的制裁」らしきものを受けたという。
コンテストの審査員から降ろされたり
男に変に馴れ馴れしくされたり…
本質は何ら変わっていないのに、
作家という記号ではなく、
風俗嬢という記号でしか見られなくなる愚かな男の多さに
中村うさぎは辟易とする。

しかしまぁ、職業的な「エロの世界」に足を踏み入れるというのは
そういうことです。

「男」と「女」しかいないこの世で
「人間」という抽象名詞として扱われたいなら
職業的な「エロの世界」には踏み込まないのが賢明でしょう。

☆　　　☆　　　☆

さて、女優というよりも
まだまだグラドルの尻尾が残っている吉野さんは
注目こそされてませんでしたが
かなり際どくエロいイメージビデオをここ数年、撮ってます。

例のビデオも、感覚的には、その延長なんでしょうね。

しかし結局、それが何に分類されるのか？といえば
やはりAVの亜種。

AVとしての条件が、うま～く織り込まれてます。
困ったことに
北都はスカパーとも手を組みましたからネェ…SIGH

☆　　　☆　　　☆

事務所自体が trap である（現在形）と相変わらず思ってますし、
たまたま吉野さんなのではなくて、
彼女を狙い撃ちした「プロジェクト」だった！（過去形）と
相変わらず考えています。

しかし、中村うさぎさん同様、
「そんな主体性のない人間ではなく、リスクは承知で引き受けた！」
と誇り高く宣言するのでしょうね…

さて今後は、まず、2月公開の「がばいばあちゃん」に
彼女が出ているかどうか、降ろされていないかどうかに注目してます。
この映画は北都がらみではなく
純粋にオファーが来たであろう貴重な作品と考えているので…

それにしても、それまでに新しいまともな仕事が入ればいいのになぁ（仮定法）

吉野公佳 虚々実々 その１３０ 「ライブハウス」

カレンダー・ダイアリー12月30日エントリーのタイトルが
「ドミノスマイル」

しかして、その実態は…
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《LIVE》
西ノ園タツヒロ“ドミノスマイル”TOUR 2008 FINAL
～EARTH RISE～　
☆2008年12月29日（月）
＠東中野 Live Diner プリズントーキョー
OPEN：19：00
START：20：00
CHARGE：ADV￥3,000／DOOR￥3,500（共にドリンク別）
APPEARANCE：
Vo.Gt,西ノ園タツヒロ
Gt&Cho,細川“kessan”圭一
Ba,山崎洋
Dr&Perc,玉木正昭
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西ノ園達大さんは、日本大学芸術学部演劇学科演出コース出身の
舞台俳優、シンガーソングライターで、
「ドミノスマイル」は1stアルバムのタイトルです。

吉野さんと知り合ったのは
嵐のリーダー大野智主演舞台、『戦国風』（2003）でのこと。
西ノ園さんは、2008年も大野の舞台に出てますねぇ。

まぁ、大野がらみで知り合ったということはともかく

彼の経歴は、演劇人として、ある意味理想に近いのかな？
ブレイクしているわけではないのですが
実力あり、それがある程度評価されているという意味で。

公式HPによれば…
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2007年、所属していた劇団TEAM 発砲・B・ZINが惜しまれつつ解散。
その後は、俳優としての仕事を続けるだけでなく、
修練してきた俳優としての訓練法（コミュニケーション術）を
ワークショップを通じて様々な分野に還元する活動も開始。
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吉野さんも、ライブを見るだけではなく
こちらの方にも参加するべきと愚考してみる…

どんな役者がプロデューサーに使われるかというと
主役級以外は…結局、使いやすい人ではなかろうか？
そして…
使いやすさ＝人柄の良さ＋実力の裏づけ
ではなかろうか？

リアル

Magic Time　は、オリコン・デイリー５位スタート。
まだまだファンクラブの人が買ってる、という状態なんでしょうね。
一般の人にも浸透しないと10万超えは難しい。

TVの歌番組も現在では、毎週出られるわけじゃないので
ドラマやCMとのタイアップが重要になってくるが…
タイアップすれば売れるというものでもない。

歌が「リアル」であれば、それは名曲。
残念ながら名曲は少ないもので、
コンスタントに売れるためには
歌ってる人が「リアル」でなければならない、と思うのです。

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さて、2008年人気ランキング発表があった、
先週の「弾丸トラベラー」

3人娘の中でもしょこたんがMC担当。
当初は、番組として成立するのか心配ですた。
が、なかなか順調な様子で、トラベラーは旬な人ばかり。

その中で2008年総集編の人気トップは…
なんと、梨花さんの回がダントツで１位。

しょこたん＋しずちゃん　の弾丸香港が　4位。
（しずちゃん　曰く　いい位置）

思うに、弾丸トラベラーを見てる世代層は
梨花さんのファン層がストライクゾーンど真ん中なんでしょうね。

つまり、弾丸トラベラー見てる人にとって
梨花さんこそが「リアル」なのです。

確かに、カリスマ・モデルというのは
ヲタク・アイドルよりは間口が広い…

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しかし「普通」になっちゃぁ面白くないのであって
ヲタクでありつつ
一般人を巻き込むことが肝要。
ドラマ出演が一番なんでしょうけれど、
そこはナベプロが弱いところ。

その次は…昭和歌謡カバーだと愚考しているものの
レコード会社の壁が厚いんでしょうねぇ。
正月、結構出番があるようなので、それに期待しましょうか…

リアルな生活感

昔、荒井由実が全盛期の頃
四畳半フォークを信奉する人たちから
「生活感が希薄」という批判があったけれど

それは外れている。
生活感が希薄なんじゃぁなくて、
荒井由実は、紛れも無く自分にとっての
リアルな生活感を謳っていたのです。
だから、ヒットした。

生活感というのは時代によって変わるもので
みんなが浮世離れしてくれば
それが新たな「生活感」になる。

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最近は、「生活」そのものが崩壊して
やたらと形而上的というか説教的というか
それでいて　こじんまりとした小世界を謳うのばっかり。

その典型が　青山テルマの「そばにいるね」
キーワードは「携帯」

この歌が2008年を代表する歌の一つであることは確かで
今、この瞬間のリアルな「生活感」を表していると思う。

ただし、ほとんど「生活」とすら呼べないそれは…
まったくのまぐれ当たりみたいなもので
「そばにいるね」がロング・ヒットしてるから
テルマは売れっ子のような錯覚がするけれど
他の新曲は、あまり売れてないはず。

歌唱力はあるんだが、一発屋になる可能性大。

…それだけ、現在の「生活感」ってのは
とらえどころがない、ということなのだろう。

ヴァーチャルが
リアルすら飲み込んでしまってるということか（意味不明）

ちなみに
ヴァーチャル＝非存在
リアル＝存在

中村うさぎ 「私という病」

叶恭子という源氏名での
デリヘル嬢体験が描かれている「私という病」

まぁ「バカ」と一緒で「私」という病は
死ななきゃ治らないんだけどねｗ

色んな読み方ができると思うんだが…

毎日新聞2008年3月20日インタビューで
中村うさぎ本人が、
自分をファンタジー作家としているのが読むヒントとして興味深い。
曰く、ファンタジーは「死と再生」の物語なんだ、と。

「死の国に行って、帰還する。そこで成長するんですね。」

また、「何者かになる」ということについて…

この消費社会では
「be（ある）」ではなく、
別の何者かに「become（なる）」ことで
自己が実現するという思想に毒されることから、
逃れられない…とも言ってますねぇ。

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47歳整形美人の中村うさぎが「女」としての値段を知るために
編集者の「風俗」という冗談？を意図的に真に受けて
デリヘル体験してみたわけです。

たった三日の出勤（社長との研修を入れれば四日）でしたが
強力な薬用石鹸でアソコがかぶれて
自身の強い性病恐怖に気づいたとか
客の待つ部屋のドアをノックするときが、一番怖いとか
妙にリアルなんだよねぇ。

選んだところは熟女専門のとこらしいのですが、
なかなかの優良店。
社長も、物がわかった人のようで…名言を吐いてます。

「いつ辞めるのか、考えておくこと」
「辞められないのは、（慣れちゃうと）ラクだから」

うさぎさんの友人（ゲイ）も、そう。
「１週間もやれば、後はもう新しいことなんてない」

う～ん、同じ風俗であるAV嬢にもいえることかもね…
慣れちゃうとラクなのかも。

昔、擬似がほとんどの頃に
本番してたAV嬢曰く、「演技するよりラクだから」

やはり、最もキツイ風俗は「ソープ」なんでしょうね…
デリヘルは、本番NGの手ごろでライトな風俗。
11人の○ンポ咥えたそうですが…
源氏名叶恭子さんも、本番してません。

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本物の叶恭子からクレームが来たそうですが
敢然と受けてたつ中村うさぎさんの文章は、迫力満点！

叶恭子という名前が「記号」であるように
「中村うさぎ」という名前も強力でしたたかな「記号」。

「デリヘル嬢」も記号なんだが、その強さを比べると

デリヘル嬢>>叶恭子
中村うさぎ>>>>>デリヘル嬢

デリヘル嬢体験してみても、「中村うさぎ」という記号は
まだ「中村うさぎ」のままなところが凄いというか
業が深いというか…

買い物依存症
ホスト狂い
風俗

まさに地獄の底へ一直線コースなのに
「高貴な人」が特等席で観覧してるように見えるのです

「女としての自尊心」のため…というけれど
「中村うさぎ」という記号を演じ切っているところが
なにものにもまして、愛すべきところだと思うのです。

齢50になろうとするのに
いまだに可愛い「うさぎちゃん」というのは驚異的♪

う～ん、内田春菊とは、仲がいいんだろうか？