浜野巌治


博多湾の浜辺に住む頑固ジジイです。

サザンカ

2009年11月02日 | 日記・エッセイ・コラム

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生垣のサザンカが咲きはじめた。モズの声が聞こえる。

北風が吹きだしたが、まだ寒いほどではない。それでもバスを待つ人たちは風の当たらない陽だまりに身を寄せる。

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気象衛星ひまわりの画像、黄海に筋状の雪雲が見える。やがて玄界灘へ降りてくると木枯らしになる。

北風小僧のカンタロー!今年も町までやってきた。ひゅ~ヒュ~、ヒュルルン、ルンルン、冬でゴザンス、ヒュル ルルル~ン…」

北風小僧のカンタロー君は一泊二日らしい。けさ、ラジオの女性気象予報士さんは、今度の寒波が“一泊二日”で、長居はしない…と面白い表現をしていた。


水を汲む踏車(フミグルマ)

2009年11月02日 | 日記・エッセイ・コラム

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28日土曜日、ササゲを買った産直市場に一枚のポスター。「水を汲む踏車のすべて」とある。

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川の中に踏車が仕掛けられ、踏車を学生さんが踏むと水車が回り、水を汲み上げる。

瑞梅寺川の上流、流れる水は澄んでいて、小魚が泳いでいた。

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私の幼い頃、踏車は田んぼのどこそこに見られた。炎天の下、農家の人たちが黙々と水車を回す姿が見られた。2本の支え棒を手に、足は回る水車を一歩一歩、山を登るごとく踏み続けた。田んぼに水を引くことがいかに困難な仕事だったか。

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人力で水を汲み上げる踏車が発明されたのは、寛文年間(1661~73年)、宝暦、安永(1751~81年)頃、全国に広まったと、九州大学農学研究院中司敬さんからいただいた資料にある。

また、福岡県大木町、猪口萬右衛門車が1777年に発明した揚水踏車は農家の労力を軽くしたという。

どれくらいの水を汲み上げることができるか、学生たちの実測が行われていた。

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偶然、出会った揚水の実験に、しばし、遠い日のことを思い感慨深いものがあった。