浜野巌治


博多湾の浜辺に住む頑固ジジイです。

九大フィル創立百周年記念演奏会

2009年11月23日 | 日記・エッセイ・コラム

きょう、九州大学フィルハーモニーオーケストラ100周年記念演奏会。

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指揮:荒谷俊治さんによる廣瀬量平作曲、「新大学祝典序曲」

指揮:堤俊作、ヴァイオリン独奏:篠崎史紀によるリムスキー=コルサコフ作曲、交響組曲「シェヘラザード」。20代のころLPレコードで何回も聞いた。オランダのイーゴリ・マルケヴィッチ指揮、コンセルトヘボウ管弦楽団の演奏が好きだった。

きょうは、若い人たちの溌剌とした管楽器の音色に酔った。鮮やかな伸び伸びとした音色。若さという力の魅力!隣のつれあいはヴァイオリンの音色が素晴らしいと小さな声で話す。

指揮:荒谷俊治、ドヴォルザーク作曲、「交響曲第8番」。

軽度難聴の私ではあるが、生演奏の音は快く響いた。

午後6時から九大フィル創立100周年記念式典、祝賀会が行われた。

功労者表彰で指揮者の荒谷俊治様と堤俊作様、前九大フィルハーモニー会会長・現顧問の増永金一様、前九大音楽部長の雨宮真人様に感謝状が贈られた。

下の写真は満90歳、60数年を九大フィルの縁の下で支えた増永金一様。

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九大フィルは福岡市市民文化活動賞を受賞する。25日、その授賞式が行われる。


ペシャワール会の中村哲さん

2009年11月23日 | 日記・エッセイ・コラム

きのう、「アフガニスタンに命の水を」という講演会をきいた。

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戦乱と干ばつが続くパキスタン・アフガニスタンの荒れ野で、ハンセン病患者の治療、満足な飲料水も食料もないなかで死んでいく幼児の姿を見て、井戸を掘り、用水を掘り続ける中村哲さん。

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中村哲さんは1946年生まれ、私より11歳若いが、それでも61歳。砂漠で用水路建設に挑む力がどこから生まれるのか、襲いかかる難題を振り払い、苦労を楽しむかのように淡々と用水路建設の日々を語る白髪の交る物静かな風貌、たくましい魂を小柄な体がそっと包んでいる。

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アフガニスタンとパキスタンの国境は荒涼とした高山で国境がどこかも定かでないという。標高3000mを超えるヒンズークシ山脈の万年雪をとかした川の流域で人々は農業を営み暮していた。ところが、大旱魃が襲い人々は難民化した。

中村哲さんは井戸を掘り、2003年から農地灌漑のための用水路を築き始めた。本流の川から水を取り入れる堰は郷里福岡の筑後川、大石堰を、護岸は蛇籠という手法を取り入れた。

タリバンや米軍とのあつれきの中、一人の医師、数十人の日本の青年、延べ60万人のアフガン人の手で、延長24キロの用水路が6年半の歳月をかけて今年8月、完成した。

中村哲さんは言う、「用水路に“開通”はあっても“完成”はありません」

砂漠化した2500ヘクタールの地域が緑野に姿を変えはじめたという。

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きのうの講演会は壬子会(九大工学部土木系教室卒業生、教職員などで組織)の主催、会場は九州大学医学部の百年講堂ホール。