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タイトルの意味は、最後の最後で明かされる。
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妻が早く帰ってきてくれと、電話で懇願する
話を聞こうにも埒が明かない
家庭でのいざこざが鬱陶しくて、帰宅するのが億劫だ
重い足を引きずるように帰宅して目にしたものは
異臭と、小さな足
歪んだ家庭環境を隠すため、非情なまでの『嘘』を思いつく
そんな人間たちを、ある刑事が鋭く見抜く。
そこには、歪んだ家庭環境の中で『生きる道』を見出した
年老いた母親の、目を覚まさすための賭けがあった。
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ミステリーというには、お好きなヒトには少々物足りないと思う。
ワタシは東野作品は2冊目。
1冊目は途中でおざなりになっている(苦笑)
1冊目の印象で読み始めたが、人物設定のわかりやすさと
テンポの速さで、一気に読み進められた。
ある家庭内で起こったことだが、刑事の家庭事情もちらっと描かれていて
いろんな形の「愛情」があるということが描かれている。
現代に起こり得る事件として、怖さを感じた。
厳しい鋭い中にも、温かな優しさが込められていると感じた本だった。