二女を身ごもった夏は、猛暑だった。
大きなお腹を抱え、長女と午前中は公園へお散歩に。
(この頃は、祖母からの監視の目のことも開き直っていた・苦笑)
お昼ご飯を食べて、長女とお昼寝タイム。
祖母は本当に自由で、何時なんどきでも訪れた。
その頃には、あまり物事を考えなくなっていた。
考えても、理解できない。
考えても、結果は出ない。
ただ、この家の常識には染まるまいと、意地になって自分なりの常識を保とうとしていた。
子育ても然り。
「Youさん、子供はね、言えばわかるの。手をあげてはダメよ」
正論だ。
しかし、言葉の通じない子供に、危険や痛みを教えるにはどうしたらいいだろう。
正解のない子育て、これだ!と思うものが現れるはずもない。
子育ての理想と現実に、ますます拍車をかける祖母。
そして、家事育児に完全不参加の夫。
その上、妻としてもすべてにおいて完璧を求める。
子供がいるからといって、適当な格好をしていてはいけない。
子供がいるからといって、化粧をせずにいるのはいけない。
常にきれいに、俺が自慢できるようにしておけ。
いつの間にか、化粧がワタシの鎧となっていた。
ただただ、行き先の決まったレールを、進むしかなかった。
妊娠8ヶ月を迎える頃、ワタシは便秘に悩まされていた。
ホルモンの状態によるものなので、特に医師からは緩下剤などは処方されず
整腸剤のみ飲んでいた。
そんなある日、便通の兆しが。
トイレでの格闘は、45分にも及んだ。
暑い夏の日。
とても暑くしんどくて、耐えきれないと思った。
そして、いきんでしまった。
目的は解消したけれど、新たな問題が浮上した。