長女の初めての検診。
当時の保健所に、集団で集められての検診だった。
その時に、ワタシと同い年で、長女と同じ月に生まれた女の子を連れた人と出会った。
雰囲気的にワタシと似た感じで、とても話しやすい人だった。
彼女と仲良くなった。
当時は、祖母との関係に疲れていて、彼女が遊びに来てくれることが
ワタシの唯一の心休まる時間だった。
あの時は不思議に思わなかったのだけど、
彼女は一週間に2~3回、訪ねてきてくれていた。
お互いの家は自転車距離だったのだけど、
ワタシが彼女の家に行くことは、ほとんどなかった。
というのも、彼女のご主人の仕事が、夜だったからということもある。
彼女のご主人も、夫と同じで車好き。
家族そろってのお付き合いになればいいな、と思っていたのだけど
夫は「夜の仕事をしている人間とは、付き合えないよ」と鼻で笑った。
(のちにわかったのだけど、彼女のご主人の実家は旧家で裕福だったそうだ)
彼女との楽しい時間も、祖母の一言で終わりを告げた。
「最近、同じ自転車がしょっちゅう止まってるね。
私が自分の家にも入れないのは、どうかと思うわ。
Youさん、他人に時間を奪われないようにしなさいね」
これは、もう彼女を家に入れるな、ということを指していた。
抵抗もした。
でも、その度、精神的圧迫は増していった。
耐えられなくなったワタシは、途中の公園で彼女と会うことになった。
そのうち、離乳食が始まった娘たちは、時間が合わなくなり
彼女と会うこともなくなった。
でも、年賀状や手紙で関係は続いた。
のちに、彼女の思いを知った。
二人目を出産した彼女を見舞ったときか。
彼女と昔ばなしをしているときに、彼女は言った。
【ああ、あの時は頻繁に行ってたよね。
だって、Youさん精神的にちょっと・・だったから、通わせてもらったわ(微笑)】
彼女の優しさだったんだ。
当時、それを夫に告げた。
夫は一言「俺も気付いてなかったってことだったのか・・・」
とポソリと言った。