ぼやき、ぼやき、ぼやき(^^;)

元助監督で映画キャスティングマンの

Netflix「愛の不時着」は、2話目の頭で残ながら挫折(笑)

2020年08月31日 | 映画の光と影
Netflix「愛の不時着」は、2話目の頭で残ながら挫折(笑) 不時着ファンの方々には、大変申し訳ありませんが、私はベタ照明がどうしてもなじめませんでした。普段はそんなに気にならないタイプの私ですが、北朝鮮の夜の明かりは、こんなはずじゃないのではと、一度疑問がわくと、どんどん他のところにも疑問がわいてきて、全体を信用できなくなってしまうのです。こうなると、私の性格的にだめなんです(笑)日本のドラマでも、こういったベタ照明のドラマがありますね。だいたい、若い俳優さんが集まったドラマに多い印象があります。 壁ドンされた彼女が、私はこういったピンチを、自分の魅力でこれまで全部乗り切ってきた。男はみなそう、って心の声を、笑って見てればいいものを、本当にこのような状況で、そんな事考えるだろうか? 朝、起きて顔を洗うシーンで、しっかりメークしてあるので、ジャブジャブ顔が洗えない。だから顔の汚れをピチャピチャと軽くたたいて落として、それですましてしまう。なんとなくドラマの御都合主義。ちゃんと顔を洗えよとイライラ。彼女の朝食のために、麺をこねて機械で麺を切り落とすあたりで、ついについて行けなくなりました。これは、この朝食は、北朝鮮では普通なのか、贅沢なのか・・・・そんな事考えずに普通に楽しめばよいのだけどね。私、なんか間違った韓国ドラマの見方しちゃったんですかね・・・不快に思われた方、ごめんなさいね。

今頃、Netflixで鑑賞 「ローマ」 2018年公開

2020年08月31日 | 映画の光と影
今頃、Netflixで鑑賞 「ローマ」 2018年公開

あまりの評判のよさに、見るのをためらっていましたが、噂に違わず素晴らしい映画でした。ファーストシーンのタイルの床に、掃除の水が流れていく様から、この映画の気合いがわかります。この映画は他の映画と違うぞ、という監督の気持ちが入っています。金持ち階級と貧しい階級の生活が描かれていますが、どっちの階級にも、悩み苦しみがあり、この時代は両方が助け合っていた、素晴らしい時代だったという監督の記憶があるようでした。短いカットもあれば、長いワンカット描写があり、そのバランスが見事です。ここはしっかり見せたいというシーンはワンカットにこだわりをみせています。特に、主人公が死産する場面や、溺れている子供達をクレアが助けに行くシーンは、どうやって撮影したのか、その裏話を聞きたいくらいです。監督のアルフォンソ・キュアロンは、撮影もやったそうです。すごいメキシコ人です。
日本映画「私が棄てた女」のミツを思い出しました。


今頃、録画DVDで鑑賞 「ロスト・イン・トランスレイション」 2004年

2020年08月29日 | 映画の光と影
今頃、録画DVDで鑑賞 「ロスト・イン・トランスレイション」 2004年

公開時に見ましたが、急にもう一度見たくなって再見しました。まぁ、日本の事をあまり知らない外国人同士の感情を、あれこれ見ても何もおもしろいとは思いませんでした。それは、公開時と全く同じ印象でしたね・・・・


TV連ドラ「たとえば、愛」1979年1月11~4月5日 TBS

2020年08月28日 | こらむ
TV連ドラ「たとえば、愛」1979年1月11~4月5日 TBS

私も助監督になりたての頃のドラマで、当時なかなかTVドラマを見るチャンスがありませんでした。でも、倉本聡さんの脚本なので、当時オンタイムで見ていましたが、自分の仕事が忙しくなったのか途中で見るのを断念してしまいました。ですから、今回の見直しまでラストがどうなるのか知りませんでした。

九条冬子:大原麗子
高井五郎:津川雅彦
工藤六助:原田芳雄

もう、みなさん他界されています。この当時、現役バリバリで・・・私にとってこのドラマは少し年上の世代のお話でした。仕事における悩みや苦しみ、成功・失敗・恋愛などで、私と近しい仕事内容でしたが、世代間のわずかな差もあり、素直に共有できるストーリー展開ではありませんでした。

仕事で失敗し、番組を降ろされるとか、小説の賞取りレースに破れて、東京を去るとか、私にとっては、少し背伸びして見るしかありませんでした。当時実際の私は新人助監督でしたので、まだまだ仕事を覚える事が多くて、番組をリードするとか、作品を発表するとか、私にとっては夢のような世界でした。

途中でこの番組を見れなくなって、やっと今落ち着いて見る事が出来ました。あの頃は理解できなかった事など、ほとんど納得出来る展開です。ああ私も年齢を重ねて、ちょっと年上の世代の悲哀などわかってしまったなぁと苦笑いする事ばかりです。

しかし、最終回で驚きました。え、これで終わるの。これが最終回・・・・そうするの・・・倉本さん、この結末を選んだんですかぁ・・・いろんな終わらせ方が出来たのに・・・うう私にはショックな結末でした。

あの当時はこれでよかったのかもしれません。でも、今回ちょい年上の先輩達の気持ちを理解できたと思っていたのに、本当はわかっていないかもしれないという、世代間の距離を見せつけられてしまったショックを受けました。最高と付け加えるなら、全編を通して、荒木一郎さんが忘れられません。


今頃、録画DVDで鑑賞 「あらかじめ失われた恋人たちよ」 1971年

2020年08月27日 | 映画の光と影
今頃、録画DVDで鑑賞 「あらかじめ失われた恋人たちよ」 1971年

あらかじめ失われた恋人たちよ、なんて響きのいいタイトルでしょう。当時、20歳前後の私は、この言葉の響きにドキドキしていました。いや、50年たったいまでも、実は意味なく心がワクワクするんです。なぜか(笑)
当時、新宿で見たと思いますが、全く内容は覚えていませんでした。ファーストシーンで、つのだ☆ひろの「メリー・ジェーン」が挿入歌として入ってきたのは、すごく驚きました。あの歌は、もうこの時代にあったんですね。私的には、バブル時代のディスコのチークタイムにかかる曲とだぶっていました(笑) 今回見直すと、なんて直線的な映画なんだと思ってしまいました。いろんなシーンに「意味・意図・狙い」など盛り込んだんでしょうけど、それが、わかりやすすぎたり、全くわからなかったり、感じなかったり、これでは、映画としてダメなんでしょうね。「感じ」させて欲しかったです。ただ、当時の「息吹き」が、このようだったんでしょう。時代を映すという意味では、その通りだったのかもしれません。ともかく、主演の石橋蓮司・桃井かおり・加納典明がすごく頑張っていました。石橋蓮司さんがいなければ、この映画は完成しなかったでしょう。しかしながら、男がセックスしたかっただけの映画に成り下がる寸前の映画ですと言われてもしかたがないかもしれませんね <(_ _)>


今頃、録画DVDで鑑賞 「やくざの墓場 くちなしの花」 深作欣二監督 1976年

2020年08月26日 | 映画の光と影
今頃、録画DVDで鑑賞 「やくざの墓場 くちなしの花」 深作欣二監督 1976年

「仁義の墓場」を見た直後にこれを見てしまうと、「仁義の墓場」がいかに傑作だったかがわかります。ストーリー展開の早さ、意外性、さりげない小道具を使った遊び心、すべてにわたって「仁義の墓場」は突出していたと思います。
この映画にも、渡哲也がイライラしながら両拳を打ち付ける。その音が効果的に響いてきます。こういった音の使い方にも、前作「仁義の墓場」から受け継いだおもしろさと思いました。渡哲也と梶芽衣子のラブロマンスは、なんだかとってつけたようで、残念ながらそこはうまくいかなかったように思いました。

今頃、録画DVDで鑑賞 「仁義の墓場」 深作欣二監督 1975年公開

2020年08月25日 | 映画の光と影
今頃、録画DVDで鑑賞 「仁義の墓場」 深作欣二監督 1975年公開

渡哲也さんロスで、手持ちの録画DVDから、渡哲也さん出演作を探して見続けています。いよいよ傑作と言われている「仁義の墓場」です。

当時、封切りで見たと思います。これはすごいヤクザ映画だ、傑作!と思った記憶があります。しかし、あまりにも重い内容で、手応えありすぎて、何度も見ようと思わなかったです。それで、いままで再見していませんでしたが、45年ぶりにやっと見ました。やはりこの映画は大傑作です。よく作られた脚本だと思います。風船とみかんの小道具を、うまくつなげていて、これは最初から計算されていた物に違いありません。骨を噛む、あの音が響いて忘れられません。決して女性向きの映画ではないと思いますが、私の日本映画ベスト10にいれたいと思います。この時、渡哲也さんは、本当に体調が悪かったらしく、アップしたら、再入院されたそうです。そういった雰囲気が映画全体にこもっています。

今頃、録画DVDで鑑賞 「逢いたくて逢いたくて」 江崎実生監督 1966年

2020年08月24日 | 映画の光と影
今頃、録画DVDで鑑賞 「逢いたくて逢いたくて」 江崎実生監督 1966年

無頼シリーズの2年前の作品でした。もうこの時から、渡哲也と松原智恵子のコンビが出来上がっていたんですね。ストーリーは、歌手の園まりのそっくりさんになって、1週間園まりの代役(身代わり)をこなすというお話しで「ローマの休日」をヒントにしている感じがしました。渡哲也がカメラマン、その担当記者が松原智恵子でした。園まりが、大学生というのもちょっと無理がありましたが、身代わりがばれそうになるハラハラ感は、定石通りでした。渡哲也と園まりのダンスもよかった(笑)

今頃、録画DVDで鑑賞 「無頼・殺せ」小澤啓一監督 1969年

2020年08月23日 | 映画の光と影
今頃、録画DVDで鑑賞 「無頼・殺せ」小澤啓一監督 1969年

松原智恵子が扮するのは、デパートのエレベーターガールだけど、身内にはヤクザがいる。だからといって、キズの出血とかに慣れているわけではないはず。にもかかわらず、渡哲也が銃で撃たれ、自分で自分の体から銃弾を取り出そうとするが、やはり無理。それで、彼女が「私がやります」といって、消毒したハサミを渡哲也の傷口に刺し、銃弾を取り出すなんて、そんな設定は無理だろう。そして、手当しながら延々自分の考えを語りつくす。キズの痛みに耐えかねてとうとう渡哲也は失神してしまう。ちょっとあまりの展開に苦笑してしまった。体中血だらけで、出血もしているのに、ものおじしない彼女の役に違和感ばかりでした。このような、ちょっと考えればわかるようなリアリティーを無視してしまう映画作りでは、最後の作品になってしまったのも理解できる。

今頃、録画DVDで鑑賞 「無頼・黒匕首」5作目 小澤啓一監督 1968年

2020年08月21日 | 映画の光と影
今頃、録画DVDで鑑賞 「無頼・黒匕首」5作目 小澤啓一監督 1968年

ストーリは、他の作品とほぼ同じで、どこかの街に五郎が流れてきて、どこかの先輩と再会し、そこに身を預けるが、紛争に巻き込まれてしまうという流れ。毎回、松原智恵子がヒロインだから、脇役の人達が何人もダブルのは仕方がない。ただ、肝心の悪役の格が弱いと話も薄くなってしまう。そのあたりのキャスティングで苦戦しているのがだんだんわかってくる。日活所属の俳優だけでは、このシリーズの出演者をまかないきれなくなっている。これも5社協定の影響。5作目ともなってくると、ドラマの破綻も少なく、とても見やすかった。

今頃、録画DVDで鑑賞 「8番目の男」 韓国映画 2019年公開

2020年08月20日 | 映画の光と影
今頃、録画DVDで鑑賞 「8番目の男」 韓国映画 2019年公開

2008年に韓国で導入された国民参与裁判で実際に事件をベースに、陪審員に選ばれた8人の一般市民たちを描いた法廷ドラマ。
ハリウッドの名作『12人の怒れる男』を下敷きにしたような映画でした。ユーモアもあり、批判精神満載でとてもおもしろかった。しかし、あえて言うと、私が韓国映画の特徴と思う、登場人物が極端で、耐えがたい状況に追い込まれる。例えば、容疑者の顔が大やけどで、手の指がほとんどないとか(そこまで追い込む必要があるのか) 必ず雨の中でドラマが進行する。こういったお決まりの設定が、またかと思わせてくれる。犯行に使われたと証拠提出されている金槌に、血痕が付いていないという、警察の間抜けな捜査。そのあたりは、納得出来なかったなぁ。徹底的な警察の捜査を、ひっくり返すことに醍醐味があるはずなのに、警察のずさんな捜査をひっくり返しても、ドラマが成立しない。と、あれこれ注文はつけたいが、ぐいぐい観客を引っ張っていくものがありました。あと、掃除婦の女性の扱いが絶妙でした。

今頃、録画DVDで鑑賞 「無頼 人斬り五郎」 予告編 1968年

2020年08月19日 | 映画の光と影
今頃、録画DVDで鑑賞 「無頼 人斬り五郎」 予告編 1968年

偶然に予告編を見てみたら、本編で使われていないカットを見つけて、驚きました。予告編は撮影所によって違っていたと思いますが、日活では普通、本編で使われなかったカットを使う。撮影したもののNGカットを使う。その他、助監督に予告編用に撮影した物を使うという方法があります。なるだけ、本編で使うカットは避けるという、暗黙の了解があったと思います。それは、撮影したネガを予告編でいじる事で、万一、事故があると大変な事になってしまうからです。
私が気がついたのは、渡哲也が両手を怪我して、松原智恵子が包帯を巻いて治療をしているシーンです。そして、愛を告白して渡哲也の胸に倒れ込むというシーンなんです。添付したスチールがその場面です。私が見た本編内ではそんな場面はなかったのです。これって、非常に重要なシーンと思われるのに、なぜ予告編で使われて、本編ではカットされたのでしょう・・・
・この場面があると、かなりウェットな作品になり、もう少しドライな映画にしたかった
・本編の尺にどうしても収まりきれなかった
・日活の上層部の指示、松原智恵子が自ら愛を告白する事を避けたかった
・私が見たものは、公開時のものではなく、TV用短縮版だった
などなど、いろいろ想像しちゃいます
あと、フェリーに置き去りにされた松原智恵子が、桟橋にいる渡哲也に向かって「五郎さーーん!!」と右手を伸ばして別れるシーンがありますが。そこはきっちり、本編では松原智恵子の涙の正面のカットと、背後からのショット。そこも、予告編では、右手を伸ばした瞬間のカットを使い、本編では、手が落ちてゆく途中から使われています。このあたりは、ちゃんと本編を意識して、本編に使われていない部分を使って予告編が作られてます。

今頃、録画DVDで鑑賞 「無頼 人斬り五郎」 小澤啓一監督 1968年

2020年08月18日 | 映画の光と影
今頃、録画DVDで鑑賞 「無頼 人斬り五郎」 小澤啓一監督 1968年

無頼シリーズの4作目。調べてみると、1968年に5作公開されている。これはすごい。
2ヶ月に1本は撮影され編集して公開されているスケジュールになる。渡哲也は、ほぼ毎月この無頼シリーズの撮影してたんですね。この年1968年3月に「黒部の太陽」が公開されています。石原裕次郎、渡哲也それぞれの道を歩んでいた頃ですね。私は、田舎で何も考えずに中学生活を満喫していました(笑)

この作品から、主題歌のメロディーに、渡哲也の歌が入っています。いい感じです。カラオケで歌ってみたいです(笑) 肩で風切って映画館を出てきた頃を思い出したい・・・(汗)

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ヤクザの胸は何故に寂しい
流浪の果ての虫ケラに 心を許すダチもなく 黒ドスひとつ握りしめ
男が咲かす死に花は 花なら赤い彼岸花
俺しか知らぬ無頼の心
ドスで刻んだお前の名 虚ろな胸の片隅に 想いを今も抱きながら
夕陽の果てに燃えあがる 明日と呼べぬ日がいつかくる

新東宝ハンサムタワーの一人、高宮敬二が演じた、名振会の幹部・大羽が長身で目立っていました。調べると、1959年に新東宝でデビュー、1961年に松竹に移籍。1967年に東映に移籍となっています。で、1968年にこの日活映画に出演出来たいきさつはなぜだろう。そして1969年に東映で「緋牡丹博徒 二代目襲名」に出演している。5社協定が崩れ始めていたせいかもしれません。87歳で、まだ御存命のようです。

今頃、録画DVDで鑑賞 「大幹部・無頼」 小澤啓一監督 1968年

2020年08月17日 | 映画の光と影
今頃、録画DVDで鑑賞 「大幹部・無頼」 小澤啓一監督 1968年
無頼シリーズ・第2作目

渡哲也さんが亡くなった・・・・・学生時代のあこがれの一人だった。ああいう大人になりたいと思った。私だけでなく、同じ世代の男達はみなそう思っていた。大学の映画サークルでも、この無頼シリーズの話題がよく出た。人斬り五郎という名前も、よく聞いた。その頃の女子の気持ちなんか全くかまわなかった。男は渡哲也にみな憧れた。そうやって思い出せば、女性の気持ちは全く無視していたけど、女性達はどういう気持ちだったんだろう。世間の男達がみな渡哲也に憧れる図って、映画「東京流れ者」では、「流れ者には、女はいらねえ」とも言っていたし・・・・
今回見直しましたが、内容は全く覚えていませんでした(笑) 見ていなくても「見たよ」と言わなければいけないぐらい、当時のサークルは熱い雰囲気でした(笑) ラストシーンのドブ川での死闘はすばらしい!

今頃、録画DVDで鑑賞 「ロケットマン」 2019年

2020年08月15日 | 映画の光と影
今頃、録画DVDで鑑賞 「ロケットマン」 2019年

イギリス出身の世界的ミュージシャン、エルトン・ジョンの自伝的映画でした。なかなかおもしろかったです。一見の価値ありですね。これだけのスケールで作り上げるパワーがすごいし、主演のタロン・エガートンさんもすごいわ。途中で、監督交代したらしいけど、そうなる事が予想出来るくらい、仕掛けがすごいのがわかります。キャスト・スタッフの力がないと出来ない映画でした。