ぼやき、ぼやき、ぼやき(^^;)

元助監督で映画キャスティングマンの

今頃、録画DVDで鑑賞 「演劇1」 想田和弘監督 2012年公開

2021年01月22日 | 映画の光と影
今頃、録画DVDで鑑賞 「演劇1」 想田和弘監督 2012年公開

ドキュメンタリー演劇。おもしろい言葉です。いくつかの演劇が完成していくまでの過程を丁寧に撮影しています。平田オリザさんの稽古風景もあり、とてもおもしろかった。ただ、いまは亡き志賀廣太郎さんのサプライズ誕生日シーンで終わるのが、悲しくて悲しくて・・・・

今頃、録画DVDで鑑賞 「同胞」 山田洋次監督 1975年公開

2021年01月21日 | 映画の光と影
今頃、録画DVDで鑑賞 「同胞」 山田洋次監督 1975年公開

私も含め当時の若い世代では、この映画を絶賛する若者と、そうでない若者と二分されていたと記憶しています。私は、映画「仁義なき戦い」や「八月の濡れた砂」が好きだったり、秋吉久美子のファンだったりした方だったので、やはり後者のほうにいたのは確かでした。今、見直すと、クスクス笑う部分もありましたが、当時のシラケてひねくれていた自分(笑)をはっきりと思い出し、納得してしまいます。都会から来たきれいな女性が、田舎の若者達をひっかきまわして、そして去っていく通りすがりの人のような感じがしてしまうのは、いまだに私がひねくれている証明なのかもしれません(^^ゞ

今頃、録画DVDで鑑賞 「昭和枯れすすき」 野村芳太郎監督 1975年公開

2021年01月20日 | 映画の光と影
今頃、録画DVDで鑑賞 「昭和枯れすすき」 野村芳太郎監督 1975年公開

出演:高橋英樹, 秋吉久美子, 池派志乃, 伊佐山ひろ子, 松橋登, 下条アトム, 稲葉義男

刑事であり兄の高橋英樹、その妹の秋吉久美子。その妹がヤクザと付き合っているを知った兄は、妹が殺人犯人と思い込み逮捕してしまう。そんな兄妹の葛藤を描いた映画でした。なかなか面白かったのですが、当時はこの映画のタイトルが、あまりにも演歌っぽくて、大学生だった私は、ちょっと敬遠していました。もし違ったタイトルならば、もう少し印象が違ったかもしれません。タイトルで損していたのではないでしょうか。なぜ妹の秋吉久美子は、あんな男達と付き合ってしまったのか、いまいちわからないところと、東京に残した高橋英樹の恋人、池波志乃がかわいそすぎました。

今頃、録画DVDで鑑賞 「金環食」 山本薩夫監督 1975年公開

2021年01月19日 | 映画の光と影
今頃、録画DVDで鑑賞 「金環食」 山本薩夫監督 1975年公開

出演者:仲代達矢・三國連太郎・宇野重吉・京マチ子・高橋悦史・中村玉緒・山本學・神山繁・内藤武敏・中谷一郎

若い頃、何度か見ている映画ですが、内容は全く忘れていました。その頃私は大学生で、利権政治家とか、汚職政治家とかそんなに興味を持っていませんでした。シラケていたというか、絶望していたというか・・・まだまだ子供でした。そんな若者達が無関心の中、政治家達はやりたい放題やっていたのですね。見直してみると、本当に驚愕の映画です。ダム工事汚職がメインストーリーですが、現在のモリカケ&桜問題とすんなりダブって見えます。この手の政治スキャンダル映画は、時がたつと色あせるものですが、この映画は公開されてから45年ほどたちますが、全く色あせず編集のテンポも快調で、今見ても何の古臭さも感じさせません。出演者達も、怪物ぞろいでした。特に宇野重吉さんの姿は、私は死ぬまで忘れられませんね。あの歯形は、作り物なんだろうなぁ。必見の映画です。

今頃、録画DVDで鑑賞 「アフリカの光」 神代辰己監督 1975年 東宝公開

2021年01月18日 | 映画の光と影
今頃、録画DVDで鑑賞 「アフリカの光」 神代辰己監督 1975年 東宝公開

出演:萩原健一・田中邦衛・桃井かおり・高橋洋子・藤竜也・絵沢萠子・吉田義夫・小池朝雄・峰岸徹・丘奈保美
北海道羅臼は、見るからに寒そうなロケーションでした。田中邦衛さんがすごく頑張っているのがよくわかりました。アドリブもいっぱいあったような感じで、二人が、お互いのアドリブに引っ張られながら呼吸を合わせているのを感じました。ただ、なぜこういった生き方を選んでいるのかよくわからず、そんな理屈はどうでもいいのでしょうが、頭でっかちな映画になってしまったかもしれないなぁと私は思いました。

今頃、録画DVDで鑑賞 「挽歌」 河崎義祐監督 1976年 東宝

2021年01月15日 | 映画の光と影
今頃、録画DVDで鑑賞 「挽歌」 河崎義祐監督 1976年 東宝

出演:秋吉久美子・仲代達矢・草笛光子・村野武範・西村晃・田中健・南風洋子・太宰久雄
我らが青春のアイドルだった、秋吉久美子さん(ちなみに私の娘は、久美子っていいます(笑)
と仲代達矢さんの不倫物です(笑) 今考えれば、なんと大胆なキャスティングって思いますが、秋吉さんは見事に仲代さんに立ち向かっていました。甘いメロディーにのってストーリーは進みますが、なぜ二人が引き合うようになったのか、決定的な{それ}がわからないのが微妙でした。私と同じ世代の役、田中建さんは、彼女に置いてきぼりにされてしまって、当時の私は複雑な気持ちになって、この映画を絶賛する気持ちになれなかった事を思い出します。仲代さんに嫉妬していたんですね、きっと(笑)

今頃、録画DVDで鑑賞 「決算!忠臣蔵」 中村義洋監督 2019年

2021年01月13日 | 映画の光と影
今頃、録画DVDで鑑賞 「決算!忠臣蔵」 中村義洋監督 2019年

出演 : 堤真一・岡村隆史・濱田岳・横山裕・妻夫木聡

クスクス笑ってしまいました。松の廊下の殺傷ざたも、討ち入りの様子もほとんど描いていないこの映画、この映画を全く違った視点で描いている事に、存在意義があると思います。その徹底された方法が、見ていて心地よかった。出演者の中で、岡村隆史は出色の演技で、今年の助演男優賞は彼だと思うほど、はまっていました!



今頃、録画DVDで鑑賞 「田園に死す」 寺山修司監督 1974年公開

2021年01月12日 | 映画の光と影
今頃、録画DVDで鑑賞 「田園に死す」 寺山修司監督 1974年公開

我々の世代で寺山修司という人を、知らない人はいないだろう。それぐらい当時は衝撃的な人でした。この映画を見て、これまで見た映画とは全く異質な映画で、ラストの有名な画面転換と、新宿区字恐山というナレーションがかぶった時、私は腰を抜かしました。時空が、一瞬で通り抜けました。こんな映画は見た事がありませんでした。この映画を、20才そこそこで見た私は、幸運でした。これまで、小津安二郎とか、黒澤明とか、唾を飛ばして語っていた若者は、脳天に一撃をくらいました。日本映画史に残る、衝撃作品だと思います。あの時の20才は、もうすぐ70才。今の20才が、この映画を見たらどう感じるのでしょう? 「別に・・・・普通かな」って言うのでしょうか・・・・


今頃、録画DVDで鑑賞 「ファーストマン」 2018年

2021年01月11日 | 映画の光と影
今頃、録画DVDで鑑賞 「ファーストマン」 2018年

技術的にも最高のレベルの作品だと思いますが、何か物足りなさを感じました。アメリカ人にとって、この月面着陸は日本人以上の歴史的事実なんでしょうね。それはよくわかったのですが、なぜこの映画をつくりたかったのか、そのあたりの熱情を、私は肌で感じませんでした。

今頃、録画DVDで鑑賞 「青春の蹉跌」 神代辰己監督 1974年公開

2021年01月10日 | そんなご舞台な2020
今頃、録画DVDで鑑賞 「青春の蹉跌」 神代辰己監督 1974年公開

出演:萩原健一・桃井かおり・檀ふみ・河原崎建三・赤座美代子・高橋昌也・森本レオ

神代辰巳による初の一般映画作品というのは、今考えるとかなりすごい事。スタッフもキャストも、ほとんど日活の方々ばかり。映画「黒部の太陽」からほぼ10年が経ち、キャストもスタッフも、5社協定専属契約が、完全に崩壊した時期だったんでしょう。
日ソ合作の大作『モスクワわが愛』の併映だったというのも、忘れてました。『モスクワわが愛』とは真逆のこの「青春の蹉跌」を組み合わせるなんて、東宝も混乱の極みだったのかもしれませんね。
この映画見た当時も、これはおもしろい映画だったという記憶があります。ただ、萩原健一が優秀な法学部の学生で、司法試験を突破するなんて設定は、彼のイメージからはちょっと強引だったかもしれません。しかしながら、自分が思う方向とは違う所へ、大人が引っ張り込もうとする時の彼が苦悩する様子は、すごくよくわかりました。桃井かおりとの関係を清算しようする、雪の中の道行きは、すばらしい出来映えで、さすが姫田カメラマンだと思うし、萩原健一も桃井かおりも、よく危険な撮影をやりきったなぁと思いました。


今頃、録画DVDで鑑賞 「なぜ君は、総理大臣になれないのか」 2020年

2021年01月08日 | 映画の光と影
今頃、録画DVDで鑑賞 「なぜ君は、総理大臣になれないのか」 2020年

衆議院議員・小川淳也氏を追いかけたドキュメンタリーでした。面白かったです。人の目標が、なかなか実現されず苦しむ姿を見るのは、人の不幸を見て喜んでるようで、ちょっと気が引けました。選挙の相手が、あの情報通信技術(IT)政策担当大臣: 平井卓也氏で、父親が元労働大臣、母親が四国新聞社社主。ネコがライオンに挑みかかるのです。それだけでも、興味深いネタではありました。

今頃、録画DVDで鑑賞 「一瞬の夢」 ジャジャン・クー監督 1997年

2021年01月07日 | 映画の光と影
今頃、録画DVDで鑑賞 「一瞬の夢」 ジャジャン・クー監督 1997年

たかだか23年前の中国映画だけど、映像を見ると現在の中国の発展ぶりが、あまりにも急激なのがよくわかる。ファッションにしても、町並みの情景にしても、その大変革ぶりがすごすぎる。その変化について行けない若者の苦悩が描かれているが、ある1シーンに衝撃をうけました。ポスターにもなっている場面です。病気で仕事を休んだ彼女の部屋へ、主人公が訪れるシーンですが、ワンカットで撮影されています。二人にとって非常にデリケートな会話をしています。もし、これが日本映画なら、二人の会話に集中するために、外部からもれてくる音を、なるべく排除するよう指示が出るでしょう。つまり音止めです。この音止めのために、スタッフはかなり神経を使います。それが当たり前の事でした。しかしこの映画は、外から聞こえてくる音が、ダダ漏れで、一切音止めしていないのです。それは、リアルなのです。貧しい若者の部屋には、いろんな音が漏れ聞こえてくるのです。チャイム、どなり声、トラックの通過する音。バスや乗用車が発するクラクション。子供の泣き声。この映画では、このシーンではそれがリアルなのです。全く音止めしないシーンに、衝撃でした。そのグチャグチャなノイズで、グチャグチャになってしまった若者達の苦悩を感じるのです。すごい事です。これまで当たり前と思っていた事が、いやそれは違うかも知れないと、教えられました。ジャジャンクー監督が、なぜ世界で評価されたか、理解しました。見る価値のある作品だと思います。