ツバメのその後のことを気にしている人がいるだろうなあと
思いつつ、今日まで書けないでいました。
今日こそ書こうと思ったものの、タイトルに何と書けばいいか
悩みました。
”慘絶な最期” とは、どうしても書けません。
7月9日に雛が孵ったと載せました。
10,11日は猛暑で午後からは激しい雷雨。
12日も朝方まで大嵐でしたが、7時ごろ雨は止みました。
あんな雨じゃ蛇も来られないからよかったと思い、2階のベランダを見ると
このところ、めったにロープの上にツバメを見ることがなかったのに、
細い方のツバメ(多分オス)がとまっていました。
何だか、ボンヤリとしているように思えましたので、床下の巣を見に行って見ると!!
母親ツバメ(多分)の羽が巣の下に散らばっていました。
羽ばかりか、なんと!頭が落ちていました!(下の真ん中にあります)
巣は全く無傷です。縁の泥のどこも壊れていません。
巣の中は、ただ空っぽ。何かに襲われた様子も全くなし。
床下をよく見ると、鮮血と言える血が2,3滴ありました。
何があったの? 何がこんな無残なことを!?
ヘビでも、ハクビシンでも、猫でも、テンでも、カラスでもないはず。
うちではバードカービング教室をしているので、鳥に詳しいバーダーでもある先生に電話してみました。
首を切り落としているところから、殺害者はモズだろうとのこと。
モズは鋭い猛禽類とも言える嘴をもっていますが、爪は小鳥の足の爪です。
肉食で、昆虫、カエル、小鳥、ネズミ、等を捕るとのこと。
英語では Shrike, 別名,ブッチャーバード(butcher bird) 屠殺人と呼ばれるとか。
嘴で大きな獲物を捕まえると、猛烈な勢いで振り回し、まず首を折ってしまうそうです。 秋によく、縄張り宣言をして鳴いているモズが電線にとまって、尾をグルグル回しているのを見ますが、頭もあのように回すのでしょう。
母親ツバメが羽を広げて雛の上に覆いかぶさって子どもたちを守っていたところを、あの鋭い猛禽のような嘴で脳天を掴まれ振り回されたのを想像すると身震いが起きます。 でも、モズが悪いわけではなく、これが生き物の宿命。
今日,体長2cm位のジガバチが同じぐらいの長さの青虫を運んで地面をうろうろしていました。 穴がありました。 後で、見に行ってみると蜂も青虫も見えなくて、穴も土で覆ったらしく見当たりませんでした。 この蜂は青虫に卵を産んで、土の中に埋め、子どもがその肉を食べ、成虫になって飛び立つのです。
子孫を絶やさないようにする営みは蜂でも鳥でも動物でもみな同じ。
ツバメの頭は今盛んに咲いている桔梗のそばに埋めてやりました。
巣はそのままにしています。 来年、この巣には誰も帰って来ないと思いますが。