キャンプ屋さんで里山暮らし 20年

茨城県北部の小さなファミリーキャンプ場からの便りです。自然豊かな里山暮らしの日々の気づきを綴ります。

ウスタビガの繭 やまかます(山叺)

2015-02-22 20:13:21 | 自然

このところ 毎日一個 ヤマカマスを庭で見つけます。

    
庭に落ちているヤマカマスは大概口が開いていたり、破れていたりして中は空っぽです。

今日 見つけたのは クヌギの葉の葉柄に付いていて 蛹が羽化して出て行った後もないパーフェクトなものでした。
普通 秋遅くに羽化するのに、まだ完全な形の繭だと言うことは中の蛹は羽化できずに死んでしまったのかも。

    
ヤマカマスはウスタビガというヤママユガの仲間の大形の蛾の繭です。

秋遅くに中の蛹が羽化して出て行きますが、繭は小枝などに残されています。
林道を歩いているとすっかり葉を落とした冬木立の中に鮮やかな黄緑色のこの繭、ヤマカマスが
ぶら下がっているのが見つかります。
蛍光色に近い黄緑の繭はヤママユや蚕の繭と比べると中々ユニークな形です。
袋状ですが、ちゃんと開口部があるのです。

その形が「叺」(カマス)と呼ばれる稲わらで作った筵を折って両端をかがった袋に似ているところからヤマカマスの名が付いているらしいです。 開口部はその袋の口らしい感じですが、底の部分は壺のようになっています。 

一体全体、幼虫はこの繭をどのようにして作るのか!??
いやはや昆虫たちの知恵と技術にはつくづく感心します。

春近くになると強い風が吹く日が多くなり、庭には小枝や朽ち枝が沢山落ちています。
ヤマカマスが付いた小枝も風で落ちるのでしょうね。
中には鳥が突いてみて落としたのもあるかもしれません。

                        
ところで成虫、ウスタビガ の ウスタビとは !??
私は「薄足袋」を連想して「!?? 」と思っていました。
ずっと前に成虫を一度だけ見たけど、どんな足をしていたっけ!??と思ったりもしていました。

今回、ちょっと調べて見たら、何と「薄手火」で 手火 とは 手で持つ火 提灯らしいのです。
繭のぶら下がった様子が 成虫の蛾の名前になっているのですね。
手火 は納得できましたが、薄は!?? 
小さな提灯だから、そんなに明るく照らす訳ないからかしら。



 

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春 を待たずして、天に昇った 小さな野鳥 (アオジ)

2015-02-16 14:30:26 | 自然

この前のクマバチを見つけたのと同じ日、エノキの巨木を前にするバンガローのドアの下にもう一つの生き物が横たわっていました。 

野鳥です。 アオジという名のスズメ大の鳥です。

     アオジ ♀
  

きっとドアのガラスにぶつかったのでしょう。
衝撃が軽いと失神した後、息を吹き返すこともままありますが、
アオジは小さいし、かなり激しく当たったらしく、嘴の根元に血がにじんでいました。

普段、低木を出たり入ったりして低いところでよく目にする鳥です。

クマバチと同じように暖かい日差しに誘われ出て、エノキの高枝で日光浴でもしていたのかもしれません。
そこで天高く舞うトビの姿を見て、大慌てで急降下し、バンガローのガラスに写ったエノキの枝を低木の茂みと勘違いしたのか?? (私の勝手な想像ですが。)

春を楽しみにしていたことでしょうに、可哀想。

                                     

上の写真はバードカービング教室の生徒さんの作品です。 アオジです。 

キャンピングガーデン家和楽では第2,4土曜日午前中に野鳥彫刻家を講師に迎え、
バードカービング教室を開いています。
みなさん野鳥が大好きで、キャンプ場で野鳥の姿や声を楽しみながら制作することを
至福の喜びとしていらっしゃいます。
                                                                     

 

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「逃げる2月」 の 「凍て蜂」

2015-02-13 11:33:32 | 自然

28日までしかない今年の2月。
「逃げる2月」も早半ば ! 
朝晩冷えても、昼間北風がぴゅうぴゅう吹いても、お日様は春が近いと思わせます。

そう感じるのは生き物すべてなのでしょう。
エノキの下の落ち葉の上にクマバチを見つけました。
でも、死んでいました。 きっと巣穴に差し込むお日様に誘われ出て来たのだと思います。

   

                     

この慌て者はクマバチ?マルハナバチ? 
調べて見ると、小ぶりながらクマバチでした。 
胸部には黄色い毛が生えていますが身体は黒い鎧のようです。
マルハナバチは身体にも毛が生えているのです。

クマバチの大きなのがぶ~んと大きな羽音をたてて飛んでくると、
こんなのに攻撃されたら、ひとたまりもないと大概の人が思うでしょう。

でも、クマバチはスズメバチのように攻撃的ではなく、めったなことで人を刺したりしないそうです。
ころっとした体型で、花の蜜を集め、花粉をいっぱい足につけて飛んでいるところはとっても可愛いと私は思います。

俳句の冬の季語に凍て蜂というのがあるのを知りました。
この子は正に「凍て蜂」。 
お日様と戯れている時間が長すぎたのでしょうね。
可哀そうに。

庭に野蕗の蕗の薹が2つ出ていました。
梅の蕾も大分大きくなっています。

  

                  

山を見ると杉の木が赤茶色になっています。雄花の蕾が膨らんでいるのです。
もう花粉が飛び始まっているようで、目がクシャクシャして来ました。




 

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