キャンプ屋さんで里山暮らし 20年

茨城県北部の小さなファミリーキャンプ場からの便りです。自然豊かな里山暮らしの日々の気づきを綴ります。

おとしぶみ 

2014-05-16 22:58:22 | 生き物

キャンプ場の大ケヤキの若葉が茂って来ました。 
そろそろ落ちていないかと思って、木の下の地面に目を泳がせていると、やっぱりありました。
 


これがオトシブミという小さな甲虫が作る揺籃です。
成虫は中々見つけられません。
下にシートを敷いておいて、枝を揺すったり、叩いたりすれば何匹か落ちてくるかもしれないと思うのですが、そんなことをしてまで見たいとは思いません。
第一、木が大きく高すぎて枝を揺することが出来ないのです。

図鑑などで見ると、オトシブミの成虫はとってもユニークで可愛いのです♪♪
姿もさることながら、子育て方法も又、実にユニークです。
葉を細工して揺籃を作り、中に卵を1個産んで、葉柄から切りはなし、地面に落とすのです。
揺籃は1枚の葉を筒状にきっちり巻いてほどけないように端が織り込んであります。 
卵から孵った幼虫は葉を内側から食べてやがて蛹となります。
そして、目覚めて成虫の姿で出てくるのだそうです。
(ふと思うこと: 幼虫の時期に食べた後の排泄物はどうなっているのかしら? 
         揺籃の中にうまっているのか?
         外に出るようにしているのか? 観察しておきます。)
 
オトシブミはたった1枚の葉だけで育つわけですが、
卵から成虫になるまでの間の生活(食と身の安全)をすべて親が整えてくれるのです!!
過保護と言うか、愛情いっぱいと言うか。 敬服です。
卵が成虫になるまでに1ヶ月ほど掛かるそうです。

オトシブミの母さんが揺籃を作っているところも見たいものですが、とにかく成虫そのものをみたいです。

それで、またまた飼う(?)ことにしました。
容器にケヤキの下と同じように土と砕石を入れ、ケヤキの葉と共に揺籃7個を並べました。
小さな穴を沢山あけた蓋も用意しましたが、まだまだ成虫になることはないので、
当分は開けっ放しで、気温、日光、雨などが木の下と同じようにしました。



                                                                

スズムシやカブトムシを飼うのは結構手が掛かりますが、
ここではアゲハの幼虫でも、テントウムシの幼虫でも、世話はほとんどかかりません。
食草は沢山あります。 
しかしながら、オトシブミほど世話が掛からないのはいないでしょう。

豊かな自然の中で暮らすと小さな楽しみが尽きることはありません。
ちょっぴりドキッとすることもないことはないのですが、それもよい刺激です。
ちなみに、昨日、今年初の蛇に遭遇しました。 ヤマカガシでした。  

コメント
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