After Hours at the London House / Sarah Vaughan
サラヴォーンの初期のライブの名唄といわれているのが、“At Mister Kelly’s”。有名なクリフォードブラウンとの共演の後は、オーケストラをバックにした有名作曲家のSong Bookアルバムが多かった。これは久々にトリオをバックにしたもの。ライブでのリラックスしたサラの歌を収めたこのアルバムはジャズファン必携の名盤の一枚であろう。
当然これに続く第2作があっても不思議ではない。前作の翌年の1958年3月この企画が実行された。
この日、サラは同じMister Kelly’sに出演していた。ここで3回のステージを終えた後、彼女が駆けつけたのが“London House”。そう、ピーターソンのアルバムで有名なロンドンハウスだ。この日のロンドンハウスの出演者はカーメンキャバレロ。彼もここで自分のステージを終えた後、駆けつけたサラを紹介してステージが始まる。時間はすでに午前2:30を過ぎていた。
このステージはいわゆるアフターアワーセッション。それが収められたのがこのアルバムで、そのままタイトルにもなっている。
このアフターアワーセッション。一仕事終えたミュージシャンと、一般のお客というよりはこだわりを持ったファンが集うことが多く、よりリラックスした雰囲気で、アットホームな演奏になることが多い。このアルバムでも、聴衆はそのような面々であったようだ。
彼女のバックを努めるのは、一年前のアルバムと較べるとピアノがジミージョーンズからロンネルブライトに代わっているが、ベースのリチャードデイビスとドラムのロイヘインズは同じだ。
このトリオに加えてロンドンハウスの狭いステージには同じシカゴにいたのであろう、カウントベイシーオーケストラから素晴らしいメンバーが飛び入りで加わっている。
その中にはサドジョーンズの名前もある。
サドジョーンズは、ベイシーオーケストラの重鎮として、丁度”Basie(atomic)”とか、“Plays Hefti”
といった名作に参加していた頃だ。そして、ベイシーのオーケストラ以外でも”Jones Boys
“といったアルバムなども制作して活動の幅を広げていた。
アレンジャーとしてのサドではなく、プレーヤーとしてのサドジョーンズを色々な形で楽
しめる頃である。このサラのバックも実に秀逸だ。アフターアワーズのジャムセッショ
ンと思えないほど、しっくりとした的を得たバック&ソロを聴かせてくれる。
サド・メルのオーケストラで一緒になった、サドとリチャードデイビスの出会いも、ひょ
っとしたらこのセッションだったのかもしれない。
最後の“Thanks for the Memory”でのミスも、アフターアワーズならではの愛嬌。サラの
歌は前作にも増してリラックスしてステージを盛り上げている。
ピーターソンの演奏といい、このサラのアルバムといい、「ロンドンハウス」というところ
はミュージシャンをリラックスさせる不思議な魅力があるのかもしれない。
1. Like Someone in Love Burke, VanHeusen 3:37
2. Detour Ahead Carter, Ellis, Frigo 5:28
3. Three Little Words Kalmar, Ruby 3:40
4. I'll String Along with You Dubin, Warren 5:15
5. You'd Be So Nice to Come Home To Porter 4:00
6. Speak Low Nash, Weill 4:51
7. All of You Porter 4:15
8. Thanks for the Memory Rainger, Robin 6:58
Ken Druker Executive Producer
Jack Tracy Liner Notes, Supervisor
Sarah Vaughan (Vocals)
Frank Wess (ts)
Henry Coker (tb)
Wendell Culley (tp)
Thad Jones (tp)
Ronnell Bright (p)
Richard David (b)
Roy Haynes (ds)
Recorded live at the London House, Chicago, March 7 1958
サラヴォーンの初期のライブの名唄といわれているのが、“At Mister Kelly’s”。有名なクリフォードブラウンとの共演の後は、オーケストラをバックにした有名作曲家のSong Bookアルバムが多かった。これは久々にトリオをバックにしたもの。ライブでのリラックスしたサラの歌を収めたこのアルバムはジャズファン必携の名盤の一枚であろう。
当然これに続く第2作があっても不思議ではない。前作の翌年の1958年3月この企画が実行された。
この日、サラは同じMister Kelly’sに出演していた。ここで3回のステージを終えた後、彼女が駆けつけたのが“London House”。そう、ピーターソンのアルバムで有名なロンドンハウスだ。この日のロンドンハウスの出演者はカーメンキャバレロ。彼もここで自分のステージを終えた後、駆けつけたサラを紹介してステージが始まる。時間はすでに午前2:30を過ぎていた。
このステージはいわゆるアフターアワーセッション。それが収められたのがこのアルバムで、そのままタイトルにもなっている。
このアフターアワーセッション。一仕事終えたミュージシャンと、一般のお客というよりはこだわりを持ったファンが集うことが多く、よりリラックスした雰囲気で、アットホームな演奏になることが多い。このアルバムでも、聴衆はそのような面々であったようだ。
彼女のバックを努めるのは、一年前のアルバムと較べるとピアノがジミージョーンズからロンネルブライトに代わっているが、ベースのリチャードデイビスとドラムのロイヘインズは同じだ。
このトリオに加えてロンドンハウスの狭いステージには同じシカゴにいたのであろう、カウントベイシーオーケストラから素晴らしいメンバーが飛び入りで加わっている。
その中にはサドジョーンズの名前もある。
サドジョーンズは、ベイシーオーケストラの重鎮として、丁度”Basie(atomic)”とか、“Plays Hefti”
といった名作に参加していた頃だ。そして、ベイシーのオーケストラ以外でも”Jones Boys
“といったアルバムなども制作して活動の幅を広げていた。
アレンジャーとしてのサドではなく、プレーヤーとしてのサドジョーンズを色々な形で楽
しめる頃である。このサラのバックも実に秀逸だ。アフターアワーズのジャムセッショ
ンと思えないほど、しっくりとした的を得たバック&ソロを聴かせてくれる。
サド・メルのオーケストラで一緒になった、サドとリチャードデイビスの出会いも、ひょ
っとしたらこのセッションだったのかもしれない。
最後の“Thanks for the Memory”でのミスも、アフターアワーズならではの愛嬌。サラの
歌は前作にも増してリラックスしてステージを盛り上げている。
ピーターソンの演奏といい、このサラのアルバムといい、「ロンドンハウス」というところ
はミュージシャンをリラックスさせる不思議な魅力があるのかもしれない。
1. Like Someone in Love Burke, VanHeusen 3:37
2. Detour Ahead Carter, Ellis, Frigo 5:28
3. Three Little Words Kalmar, Ruby 3:40
4. I'll String Along with You Dubin, Warren 5:15
5. You'd Be So Nice to Come Home To Porter 4:00
6. Speak Low Nash, Weill 4:51
7. All of You Porter 4:15
8. Thanks for the Memory Rainger, Robin 6:58
Ken Druker Executive Producer
Jack Tracy Liner Notes, Supervisor
Sarah Vaughan (Vocals)
Frank Wess (ts)
Henry Coker (tb)
Wendell Culley (tp)
Thad Jones (tp)
Ronnell Bright (p)
Richard David (b)
Roy Haynes (ds)
Recorded live at the London House, Chicago, March 7 1958
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こんばんは。コメントありがとうございました。
サラが雰囲気を作っているのか、雰囲気がサラの歌を作っているのか?
聴く方も、雰囲気を感じられるライブっていいですね。
こんばんは
サラのアルバムの中でも“At Mister Kelly’s”と“After Hours at the London House”の2枚は好きなアルバムです。
どこが好きかと自分で考えてみると、やはりライブ・セッションの雰囲気も良いですし、サラが聴衆に訴求しつくす魅力が感じられるところでしょうか。
サラのアルバムのライブはやっぱりいいですね。