A DAY IN THE LIFE

好きなゴルフと古いLPやCDの棚卸しをしながらのJAZZの話題を中心に。

ジャズコンサートといえばJATP・・・・・・これもヨーロッパでやると

2007-09-23 | MY FAVORITE ALBUM
Norman Granz Presents "Jazz At The Philharmonic" In Europe, Vol. 1

第2次世界大戦中の軍はコンサートの録音をそのままレコードにした。JATPはご存じのようにからこれからヒントを得て、ライブ演奏をそのままレコードにすることを思いつたノーマングランツが始めた興行。
オールスターセッションでのブローとバラードメドレーを旨く組み合わせた演奏は、大きなホールで大聴衆を集めて行わることが多かった。暗い地下室のクラブがジャズのライブ演奏の一方の雄とすると、片方は、このような大ホールや屋外の会場に多くの聴衆を集めたフェスティバルの場もライブジャズの楽しみの頂点だ。
JATPの基本は後者であるが、これをアメリカ国内だけでなくヨーロッパに、そして日本にも遠征してそのエネルギッシュな公演を繰り広げた。

1960年の11月ヨーロッパではすでに寒くなり始めた頃、JATP一行はスウェーデンにいた。ヨーロッパでのライブアルバムが続く。
一ヶ月後の12月には、グランツは所有していたVERVEレーベルをMGMに売却してしまった。この頃すでに話は決まっていたのだろうか。最後のツアーを率いるグランツはどんな気持ちでこのツアーを聴いていたのだろう。長年住みなれた家を手放す前夜のような気分だったかもしれない。

したがって、このヨーロッパツアーのアルバムは4枚あるが、グランツがまだオーナーだった時に録音された最後のアルバムかも。
グランツは売却後しばらく引退生活に入る。JATPとしても、その後10年以上後サンタモニカでの復活までしばらく休止になる。

アルバムのライナーノーツの冒頭、「メンバーは世代を超えて、そしてグループや系譜を超えてメンバーが集められている」と始まる。そして、打ち合わせもそこそこでジャムセッションが始まる。これがJATPの特徴だ。
今回もBENNY CARTERのような50歳を超えた長老格から、アルゼンチン出身の20代のLALO SHIFRINのまで異色の組み合わせだ。ALL THE THINGS YOU AREのゲッツとホーキンズのテナーが妙に印象に残る。スタンゲッツは、58年~この年までヨーロッパに住んでいた。地元からのセッションへの参加である。この後、ゲッツはアメリカに戻り、新生VERVEレコードに参加する。
スウェーデンの冬も間近の寒さの中ホットな演奏が繰り広げられるが、なぜか雰囲気はヨーロッパを意識してしまう。季節なのか、場所なのか、雰囲気なのか。
そしてゲッツのプレーなのか。

Bernie's Tune
Swedish Jam

 Dizzy Gillespie (tp)
 J.J. Johnson (tb)
 Cannonball Adderley, Benny Carter (as)
 Lalo Schifrin (p)
 Art Davis (b)
 Chuck Lampkin (d)

All The Things You Are

 Roy Eldridge (tp)
 Don Byas, Stan Getz, Coleman Hawkins (ts)
 Lalo Schifrin (p)
 Art Davis (b) Jo Jones (d)

"Konserthuset", Stockholm, Sweden, November 21, 1960


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 有名バンドになると必ずヨー... | トップ | 閑話休題 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。