A DAY IN THE LIFE

好きなゴルフと古いLPやCDの棚卸しをしながらのJAZZの話題を中心に。

ステージのラストを飾るのに相応しい曲、インナメロートーン・・・・

2014-07-03 | CONCORD
Concord Jazz All Stars At The Northsea Jazz Festival Volume2

コンサートのライブアルバムというのは昔から数多くある。ニューポート、モンタレー、そしてモントルーなど有名なジャズフェスティバルでの過去の名演は、そのまま名盤として今でも楽しむことができる。
しかし、レコードの収録時間の制約もあり、その多くはその演奏の一部が収録されているものだ。中にはソロがカットされたものもあり、レコーダだけではなかなか当日の会場の様子の全貌を窺い知ることはできない。実際にライブやコンサートでその場に居合わせると、最後のフィナーレ、そしてアンコールでの盛り上がりを肌で体感できるのは格別である。これを疑似体験できたらと思うのはファンの願いでもある。
CDの時代になり、スタジオ録音でもお蔵になった未発表曲が収められ、アルタネイトを含むコンプリート盤が出るようになったが、ライブ物が完全に復活するのは別の意味での楽しみがある。先日記事にしたミンガスのタウンホールコンサートも、そんな一枚だろう。普通の盛り上がりとは別のそのコンサートの意味合いの全貌も明らかになってくる。
最近では映像も数多く発掘され、ビジュアルが加わると一段とリアリティーが増す。人間はやはり感動は五感で感じるのが本来なのだろう。

LP時代はより多くの曲を収めるために、2枚組になり、続編となってリリースされることが多かった。このコンコルドオールスターズのノースシージャズフェスティバルのアルバムもVol.2。以前CJ-182でリリースされたVol.1の続編となる。メンバーは当然同じで、当時のコンコルド専属のまさにオールスターメンバーのステージでの共演となる。

一曲目は、ハンクジョーンズのビグネット。自分は、この曲はコールマンホーキンスのThe Man and Mighty Hawkで初めて聴いた。まだジャズを聴き始めて間もない頃で何度も聴いた事もあり思い入れのある曲だ。

この手のステージはJATP時代からの常套手段、全員での競演やバトルがあったり、それぞれのソロをフィーチャーしたショーケースがあったりの構成になるが、皆腕達者揃い。時代はフュージョン全盛期であったが、ステージ上ではモダンスイングの好演をたっぷりと楽しめる。そして、最後の全員参加のジャムセッションへと。

素材は、エリントンの名曲、インナメロートーン。
この曲はジャムセッションの素材に良く使われることが多いように思う。
皆が知っている曲、そして曲想もテンポもバックのリフの入り方もジャムセッションにピッタリなのかもしれない。
聴く方もこの曲を聴くと何故かウキウキ感が高まってくる。
奇しくも先日紹介したミンガスのコンサートでもラストはこの曲であった。これまで紹介したアルバムでも印象に残る演奏が多い。ビッグバンドだけでなく、コンボでも、そしてヴォーカルでも。このコンコルドオールスターズも、他のステージで。エリントンの曲なのに、ベイシーのオーケストラも良く演奏しているのも不思議だ。

この曲も好きな曲のひとつだが、まだまだ聴いていない演奏や忘れてしまったアルバムもたくさんある。少し気にかけてみようと思う。

似たようなアルバムを数多く聴くとなかなか印象に残らないことも多くなったが、このアルバムのように好きな曲で始まり好きな曲で終わると、しっかり記憶に留めることができるものだ。

1. Vignette            Hank Jones 6:50
2. Can't We Be Friends?   Paul James / Kay Swift 7:43
3. Emily        Johnny Mandel / Johnny Mercer 4:57
4. Out of Nowhere    Johnny Green / Edward Heyman 4:21
5. Your Red Wagon   Gene DePaul / Richard M. Jones / Don Raye 4:46
6. Once in a While     Bud Green/Michael Edwards 4:57
7. Sweet Lorraine   Clifford R. Burwell / Mitchell Parish 4:05
8. In a Mellow Tone     Duke Ellington / Milt Gabler 7:48

Al Cohn (ts)
Warren Vache (cor)
Cal Collins (g)
Scott Hamilton (ts)
Dave Mckenna (p)
Bob Maize (b)
Jake Hanna (ds)

Produced by Carl Jefferson
Recording Engineers : John Van Den Houten-De Hister Wisseloord Studios
Recorded live at The Northsea Jazz Festival, The Hague, Holland, July 1981

Originally released on Concord CJ-205

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