A DAY IN THE LIFE

好きなゴルフと古いLPやCDの棚卸しをしながらのJAZZの話題を中心に。

ワンポイントマイクで聴く923 Big Bandの迫力は・・・

2012-05-08 | MY FAVORITE ALBUM
Introducing The Kunizo Big Band

連休中は雨でゴルフが流れたこともあり、ライブへ出掛けた回数が増えた。連休中の最後のライブは、KUNIZOこと木幡光邦率いる923 BIG BAND。
正統派4ビートから、ゴードングッドウィン張りの8ビートのファンキーな曲までレパートリーの幅は広い。前々回のライブは、彼が昔属していた東京ユニオンの譜面を再演というプログラムで、これはこれで盛り上がったオールマイティービッグバンドだ。

リーダーのKUNIZOさんは、ビッグバンド以外にも、ホットコルネットというアコースティックなサウンドのグループや、bbフラッツというジャズにこだわらず少し毛色の違うジャンルも幅広く演奏をするグループなども率い、さらには他のビッグバンドでも時折プレーヤーとして見かける。ライブだけでも多方面で大活躍だ。本人も語っていたが、50を過ぎて新境地が開けたそうだ。羨ましい限り。

今回メンバーはほぼレギュラーメンバーだったが、ベースとドラムがBBフラッツのメンバー。ベースの桜井奈緒子は演奏中の笑顔が可愛い女流ベーシスト。1部と2部の間では、そのBBフラッツの演奏も楽しめた。



今回のプログラムは、彼らのアルバムに収録されている曲が多く、最後はアンコールでアルバムの最初に入っているインナメロートーンの大盛り上がりで終わった。来月以降の予定も毎月決まっているようなので楽しみだ。

さて、この923 BIG BANDのアルバムは、白地にKUNIZOさんのイラスト入りの洒落たジャケットだが、実はこのアルバムはその録音で話題になった。
ジャズの録音というと楽器毎に多くのマイクを立てるマルチ録音が主流。さらにセクションの間を衝立で仕切ったりして、楽器その物の音の再現に力が注がれる。編集やオーバーダビングなども自由自在だ。
一方で、クラシックはワンポイントマイクでの一発勝負。コンサートホールの響きも考慮に入れたオーケストラ全体の音の再現がよい音作りの尺度になる。



このアルバムの録音は、ジャズのオーケストラでありながらワンポイントマイクで収録されたところがミソ。場所は杉並公会堂の小ホール。200席くらいなのでジャズには最適な広さだ。
昨年久々に大きなホールでデュークエリトンオーケストラを聴いたが、このコンサートではPAをほとんど使わず、オーケストラのサウンドがホールと一体となった演奏会だった。管楽器のアンサンブルは良かったがドラムの音のシャープさがどうしてもボケる印象であったが、このアルバムの録音も同様だ。いい悪いは別にしてヨーロッパのジャズ録音ではワンポイントマイクの音がする演奏を時々見かけるが、自分の好きなライブはやはり客席のテーブルの食器の音やプレーヤーが譜面を繰る音までリアルに入った録音に軍配が上がる。

こちらで詳しい解説が

このアルバムの録音は5年前。演奏自体はこのアルバムでも悪くは無いが、昨今の演奏は5年間の積み重ねでさらにこなれてきたようだ。もう一度このような録音をすれば、バンドの一体感が増した分、さらに素晴らしいオーケストラサウンドが聴けそうだ。

1. In A Mellow Tone
2. Take The A Train
3. When I Fall In Love
4. Hobo Flats
5. Caravan
6. Samoana
7. C.T.A
8. Elephantman-life
9. Everything Must Change
10. The Jazz Yoriki

Mitsukuni Kohata (to,g)
Masanori Suzuki (tp)
Isao Sakuma (tp)
Narihiro Kikuchi (tp)
Keisuke Nakamura (tp)
Jun Kondo (as)
Toshimichi Imao (as)
Tatsuya Sato (ts)
Masakuni Sano (ts)
Yasuo Niwa (bs)
Haruki Sato (tb)
Michi Kagiwada (tb)
Yoshiaki Hashimoto (tb)
Junko Yamashiro (btb)
Kazuaki Kondo (p)
Kiyoshi Murakami (b)
Shouji Hirakawa (ds)
Hiroaki Murakami (ds)

Produced by Koichi Kitagawa
Engineer : Todd Garfinkle

Recorded live, December,18, 2007. in the small hall of Suginami Kokaido,Tokyo




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