週末は写真家気分で

yamtoの週末お出かけ記録

リベンジならず 冬の瓶ヶ森

2014年01月16日 | 風景写真

 1月12日 伊吹山よりつづきです。

201401130357_100  1月13日 午前3時起床。温度計を見ると室温は-5℃。寝る前に準備を整えていたにも関わらず、登山靴を履いて、スパッツ・アイゼンを装着していると、出発できたのは4時前。外に出ると、赤い月が沈んでいくのが見えた。 
 瓶が森へと車道を歩くが、雪は思いのほか凍り付いておらず、アイゼンをつけた靴は柔らかい雪の中に沈みこむ。

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 歩いていると寒さはさほどでもないが、指先が冷たくなってくる。スノーシューに履き替えるかどうか迷いながら、途中、車道をショートカットして、瓶が森登山口に到着。

 スノーシューに履き替え、登山道を登り始める。時間は6時半になっていた。昨年は夜明け前に男山頂上まで登ったが、今回は途中のビューポイントで朝日を待つようだ。しかし、明るくなってきても周囲はガスに覆われ、視界は20mもない。7時半を過ぎ、これ以上視界も開きそうにないので、一度登山口まで戻る。
 登山口にある、雪に埋もれたベンチの脇でお湯を沸かし、温かいラーメンとお汁粉と甘酒。動いているうちは感じなかったが、やはり早朝の雪山は厳しかったようで、温かいもので人心地ついた気がした。
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 そうしていると、少しガスが晴れ、太陽が顔を出した。休憩所にザックをおいて、カメラだけ持って再び瓶が森を登り始める。

 しかしながら瓶が森と石鎚の間を濃いガスが吹き抜けるので、やはり視界は悪い。通常の登山道を外れ、笹の原を直登してビューポイントに到着するが、視界の先に見えるはずの石鎚は見えない。
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 真っ白い世界というのも、非日常的で面白い。振り返って男山を見上げてみると、いかにも雪山といった感じ。
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 吹き抜ける風が生み出した雪紋。
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 風によって作られた雪の造形

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 少しガスが晴れてきた。雪原の向こうに石鎚がぼんやり見えてくる。

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 ガスは再び濃くなり、石鎚は姿を隠してしまった。しばらく粘ってみたが、今度は晴れそうもないので、あきらめて降りはじめる。ここでも、不思議なオブジェと化した、雪をまとう木々。

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 次に来た時の参考に、ビューポイントからの冬の景色を記録しておく。
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 登山口に戻ったのは11時。ちょうどいい時間となった。ザックを背負い直し、車道を山荘へと戻る。車道から見上げた子持権現は、青空をバックにした昨年とは違った味で、これはこれで面白いかも。

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 すでに山荘のマネージャーは下山してしまったようで、山荘は閉まっている。スノーシューからアイゼンに付け替えるつもりで寄った避難小屋で、またもや福島さん達に会う。福島さん達も撤収するようで、宿泊装備をまとめていた。「来るときにはきちんと入ったのに、なぜ帰りには入りきらない? 食料とか減っているはずなのに・・・」 同意できるお話である。

 白猪谷登山口まで戻ったのは14時33分。残っていた車は我々の二台と、福島さん達のものらしき一台のみ。装備を片付け、KENさんと次の機会を約して、二台同時に出発。寺川集落までの道はやはり雪が深く、少々怖い思いもしながら無事県道まで戻る。これなら18時までに帰りつけると思っていたら、長沢ダムの手前で通行止め。祝日とはいえ、月曜日なので工事の為時間通行止めになっており、30分程待たされることに。そのため、帰宅したのは18時30分になっていた。車を降りると、とたんに肩と腰と脹脛に痛みが出てきた。そして今回初めて、両足の付け根付近に痛み。こちらはスノーシューの影響だろう。

 リベンジを狙った今年の瓶が森も、朝日と石鎚の眺望は果たせなかったが、福島さんにお会いできたし、迫力ある霧氷や、楽しい雪のオブジェクトも撮れ、苦労に十分見合う遠征であった。見られなかった分は次の楽しみに!

 2日間の遠征 20,761歩 321km

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スノーシューデビュー 伊吹山②

2014年01月15日 | 風景写真

 伊吹山への登り口から先、車道には足跡がない。KENさんによれば、ここから先はあまりいい風景がないとのことだが、昨年を思いだしてみると、そうだったような。
 緩やかな斜面をスノーシューを登るのは、最初は苦労したがだんだん慣れてきた。頂上に着く頃、時折雲が途切れて太陽が顔を出す。

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 雲間から差し込む陽の光だから、陽の当たる場所と当らない場所の差が面白い。

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 これは何かのオブジェかな

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 伊吹山の尾根伝いに山荘へと戻る途中、晴れていれば石鎚や瓶が森が臨めるのだが、雲に覆われなかなか姿を拝めない。しかし、霧氷は昨年をはるかに上回る迫力。

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 絵になる木を探しているうちに、霧氷をまとう木々が枝垂れ桜のように見えてくる。そう意識しすると、満開の桜に囲まれているような気になった。

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 陽が射したり翳ったりするので、一か所に留まって光の加減が変わる度シャッターチャンスを狙う。そうしているうちに見知った顔が追いついてきた。福島さんである。せっかくの機会なので、昨年の写真展を見たこと、写真集を買ったことなどを話しながら、自己紹介する。プライベートな名刺を所持していたので、自分のブログも紹介してしまった。
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一度別れた福島さんに追いついたので、横に並んで福島さんがどんな絵を狙っているかを見せてもらう。福島さんはデジイチも持っているが、メインはリバーサルフィルムを使っているようで、枚数が取れないと嘆いておられる。確かにデジイチを手にしていて以来、「○○な鉄砲も数撃ちゃ・・・」的に撮ってきた。そのおかげで撮り方が身についたのも確かだが、一枚の絵に対する集中力をおろそかにしているなと感じさせられた。

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 福島さんは伊吹山頂上へと引き返していくので、我々は山荘に戻る。
先泊の七人組と、にぎやかに温かい鳥鍋を味わった後、マネージャーを含めてしばらく談笑してから、宿泊室に移動。明日すぐ出発できるようにパッキングして布団にもぐりこむ。昨年は寝具をかぶっても寒くて寝返りも打てなかった記憶があるが、今年は暖かく休むことができた。時間は20時30分。明朝の晴れを祈りながら眠りについた。

つづきます。

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スノーシューデビュー 伊吹山

2014年01月14日 | 風景写真

 昨冬、初めて山小屋どまりを経験した冬の瓶が森。昨年は朝日を拝むことができなかったので、リベンジを誓っていたのだが、連れて行ってくれるKENさんとの都合がなかなか合わない。ダメ元でこの連休ならと聞いてみると、この日なら都合が合うし、山荘も営業しているとのことで、急きょ5日前に日程が決定。幸い装備は揃っているので特に買い足すものもない。今年は雪が多いとのことなので、昨年より防寒着を多めに準備しておく。
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 1月12日 日曜日 朝6時に出発。寒風山トンネルを経由してR194から県道40号へ。
 走っているうちに、山荘に払う宿泊代を入れた封筒を忘れてきたこと、さらには帽子を忘れてきたことに気づくが、取りに戻る余裕はない。

 

途中長沢ダムが放流しているのを見る。貯水量の少ないはずの冬に放流しているのは雪解け水のせいだろうか。

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 車載温度計は氷点下4度を示している。山々は雪に覆われ、途中の集落では「かまくら」が作られていたが、道に雪はなく、思ったより雪は少ないのかと思いながら、合流場所の寺川神社に到着。KENさんはすでに到着していたので、すぐに白猪谷登山口目指して出発。
 雪が少ないかと思っていたのに、山道に入ると道路上の積雪は10cmを越え、ノロノロ運転になる。神社から登山口まで約40分。ほぼ同時に着いた車を含め、登山口駐車場に停められた車は6台。昨年よりは少ないようだ。

 登山靴に履き替えたりスパッツを装着するのに約30分。今回はスノーシュー必須ということで持ってきているが、結構かさばるものなのでどうやって持っていくか思案する。ケースのストラップをザックに通すことで何とか背負うことができた。
 出発してから1時間半ほどで、シラサ避難小屋に到着。ここで昼食をと思っていたのだが、着いてびっくり、満員である。6人組のパーティーと避難小屋での宿泊組のようだ。空けてもらったスペースでKENさんがお湯を沸かし、カップラーメンを作る。そうしているときに、年期の入った三脚を持った方が小屋に入ってきた。その方が「福島さん」と呼ばれているのを聞いて、もしやと思い、KENさんの方を見ると、「たぶん」という答えが返ってきた。ハイアマチュアというよりセミプロの福島勲さんである。昨年、個人の写真展をのぞく機会があり、その美しさに感動して写真集を買ってしまったほどだ。残念ながらこの場で会話する機会はなかったが、憧れの人に逢えて、今回の遠征がより充実したものになりそうな予感。

201401121257_134  食事を終えて山荘しらさに入ったのは12時過ぎ。昨年来たときは。まだ道路が見えていたが、完全に雪に覆われ、駐車場と道路の境目がわからない。雪かきされた入口を見ると、積雪は50cm以上あるだろう。

 山荘しらさでの先客は、前日から泊まっているという七人組。八ヶ岳登山の予行演習をおこなっているとか。コーヒーを一杯ごちそうになると、荷物を置かせてもらって、カメラだけを持ち、スノーシューをつけて、昨年同様伊吹山に向かう。
 私は当然、KENさんもスノーシューは初体験だそうだ。外に出てスノーシューを装着していると、山荘の小森マネージャーが「ブログネタに」と言って携帯写真を撮っていた。帰ってからブログを見ると、雪の中でスノーシューを履いた二人の姿がアップされていた。

 スノーシューの練習代わりのつもりだったが、柔らかい雪の上だと結構快適である。最初は車道を歩くのだが、今年はアスファルト部分は全く見えず、一面厚い雪。先行者の足跡を見ると30cm以上は積もっているようだ。下の写真は、出発して間もなくのもの。真ん中の平坦部分が車道である。

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 昨年は青空の下での霧氷撮影だったが、今年は曇り空。昨年のようにはいかないですねとKENさんと話しながら、それでも撮影に夢中になってしまう。灰色の空がバックであるが、白一色の世界は迫力である。

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 モニターを確認しながら、気に入ったシーンではRAW記録を併用していく。
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 行程の半分も行かないうちにかなりの枚数を撮ってしまった。車道を逸れ、伊吹山頂上に登ればまた違う景色が待っている。

 つづきます。

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蒲生田岬

2014年01月06日 | 風景写真

 1月5日 大砂海水浴場よりつづきです。

 R55を北に戻り、標識に従って蒲生田岬に向かう。途中、離合困難な細い道を進んで岬の駐車場に到着。北から吹き付ける強風のせいで海が荒れて感じるが、波の大きさはさほどでもなく、岩に砕ける波しぶきの迫力も今一つ。ウィンドブレーカーのフードで防護しながら、晴天・強風下の遊歩道を灯台まで登る。

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 四国最東端にある蒲生田岬。ここからなら、障害物なく朝日が臨めそうだが、逆に何もなくて絵にならないかも。またここまでの道は夜間走るには厳しそうだ。

 灯台が見える浜辺付近に小学校がある。正門と思われる場所に、亀の像と椿の木。付近に民家はほとんどない。地図にもないところから、すでに廃校になっているのだろうか。不便だが、とても楽しそうな場所にある小学校であった。

 

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 この近くには、椿園があったと記憶していたので、それらしき場所へと向かったが、地図にもなく、看板もなかったので、たどり着けず、岬の北側に出てしまった。
そのまま海沿いの細い道を進むと、タグボートに引かれたタンカー風の船が見えたりして、なかなかの眺めであった。そして岬の袂までたどり着くころ、正面に火力発電所と、小島に据えられた小さな鳥居。
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 岬の先端での強風も、ここまでは届かず、湾内は穏やかである。後で調べると、岬よりも南の方で、波しぶきの名所があるようだ。この冬のうちに行ってみたい。

 まだ昼前だが、今日の遠征はここまで。明日から仕事に戻る。正月三が日でぼけた感覚となまった体に少し刺激を与えられたので、後は休むことにしよう。とはいえ、徳島市内を通過する帰路で、結構疲れそうだが。

今日の遠征 355km 3,122歩

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大砂海水浴場より だるま朝日ステップアップ

2014年01月05日 | 風景写真

 昨年12月8日は見事なだるま朝日をゲットでき、今年の年賀状にはその時の絵を使った。狙い通りの位置で、明瞭な絵が撮れて満足していたが、落ち着いてから見直すと、あまりに天候が良すぎて、構図に物足りなさを感じていた。年賀状を送ったtomi3さんからも、同様のご指摘をいただいたこともあり、撮りなおしてみたい思いがあり、再び大砂海水浴場を訪れることにした。冬至を挟んでちょうど前回とほぼ同じ位置に登ると予想されるため、日程的もいい。

 いつもより少し遅め、3時半に出発。いつもは最初に朝食を調達するのだが、今日は缶コーヒーを買っただけで出発。阿南・橘のコンビニで朝食と昼食を調達したのは5時過ぎ。阿南CCの地下を通過するバイパスや、日和佐道路を経由したためか、大砂海水浴場に着いたのは6時前。まだ暗い空には星が瞬いていたが、撮影しようと準備しているうちに、薄い雲によって隠れてしまった。
 20秒の露光で撮った夜明け前の風景。

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 水辺線付近には薄く雲がかかっており、朝日を拝めるかは微妙なところ。
30分程仮眠してから、砂浜に降りる。場所は前回とほぼ同じだが、三脚の足を延ばさず、低い視点から狙ってみる。今日は三脚を一基しか持ってきていないので、D5300を岩場に直接おいてみるが、うまく水平にならないので、断念。7時のチャイムが鳴り、もうすぐ太陽が顔を出すかと待ち構える。

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 位置はほぼ狙い通りだが、やはり太陽は薄い雲に隠れてぼんやりしか見えない。周囲の焼け具合も今一つ。

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 潮が満ちてきており、降りた来た時には前景にするつもりの岩礁がはっきり見えていたのに、かなり隠れてしまった。
 太陽が昇りきった後、岩礁に留まった鳥が波を浴びて慌てていた。

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Ds3_2547  300mmの最大望遠で、岩場の釣り人を取り込んでみる。いつもここで朝日の後で狙うシーンだが、少しづつイメージに近づいてきた。

 

 この位置に登る太陽が撮れるのは一年後。今回の状況をしっかり記録して来年に活かしたいものだ。

 7時半撤収。風が強ければ南下して淀ヶ磯付近で荒波をと思ったが、波が穏やかなので、まだ訪れていない別のポイントを訪れてみることにする。

 つづきます。


 
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