2月3日の続きです。
峰山の東側の斜面を下っていく。結構急な道だが、時折迂回路が設けられており、急な段差を避ける工夫がされている。
時間は10時前。日差しがあまりに気持ちいいので、道脇のスペースにザックをおろして寝転ぶ。少しウトウトしていたようで、気がつくと、隣に年配の方が座っていた。若々しく見えたが、実際には74歳とお聞きしてびっくり。好きなことをしているのが元気な秘訣で、下手でもゴルフはやめられないとか。軽装だったので近所の方かもしれない。間もなくその方の奥さんが昇ってこられた。こちらは小さめのザックとストックをもっておられ、私の靴を見て「一目でわかるいい靴ですね。」としておっしゃることから、ご夫婦とも山登りの経験者であることがわかる。お互い気を付けてとあいさつを交わし、お二人は登っていく。私もザックを背負って降りていく。途中、杖を突いたご年配の方とすれ違ったので、「お元気ですね」と声をかけると、笑いながら「もうフラフラですよ。」とおっしゃる。だが、しっかりとした足取りで登って行かれた。
栗林トンネルの上を通過するあたりに紫雲の広場がある。徒歩以外ではたどり着けない場所だが、トンネルわきの道からなら、割と簡単に来られるようだ。ここらかの見晴らしもいい。
実は、昨年tomi3さんの撮った高松祭りの花火は、このあたりから撮ったのではないかと思っている。この夏、可能であればこの場所から狙ってみたい。
室山・紫雲山方向へと登っていく。稲荷姫塚古墳に寄って、それから栗林公園の上に出ようと思っていたのだが、そのうち道はどんどん下っていく。どうやら違う道に入り込んだようだが、引き返すのも大変なので、そのまま下り続ける。途中、目の前を横切って、脇の木にとまった野鳥。今日もっとも接近で来た鳥だった。シロハラのように見える。
奥の池の脇に下りてきてしまった。池を回り込んで鶴尾神社の下を通り、あとは平地を帰ろうか・・・と思っていたが、御殿へ抜ける工事中のトンネルを見ようと思って、住宅地の細い道を進む。御殿側と同じように綺麗なトンネルができつつあるが、工事は進んでいるのだろうか。
ここまで来て、切通峠を御殿側に抜けるか、再び浄願寺山を登るか迷う。時間はまだ11時。山の上で昼食を取ろうときめ、朝下りてきた浄願寺山頂上への道を、昇りはじめる。
切通峠の分岐で「コツコツコツ」と木をたたく音。見上げるとコゲラの姿があった。
200mちょっとの高さとはいえ、急な登りなので結構きつい。だが、足よりも先に背中が痛くなったのでザックを下ろして休んでいると、若いカップルに追い抜かれた。少し体を伸ばしてから登り再開。右に野山を見ながら登っていると、トレイルランだろうか、飲み物片手に小走りに下って行く人とすれ違った。
鉄塔・三角点を通過して、東展望所まで戻ってきた。見おろすと、今日歩いた距離がわかる。赤い矢印が奥の池脇に下りてきた場所。
ここで固形燃料のストーブを取り出してお湯を沸かすつもり。来週の冬山に備えて使ってみたかった装備。うまく使えれば、翌週の高瀑でも温かいものが食べられる。
平たい石の上にストーブを展開して固形燃料を乗せる。マッチで火をつけようとするが中々付かない。10本近くを費やしてやっと着火。
かなり火力が強いようで、ほどなくお湯が沸いた。お湯で戻す炒飯の封を切り、お湯を注ぐ。
山登りグッズの店で扱っている食事だが、お湯や水だけで戻せるので非常食にも使える。15分ほど待っている間に、2組のカップルが到着。ここからの眺めに歓声を上げていた。
出来上がった炒飯で昼食。まあそれなりの味である。冬山で温かいものを食べられると思えば、これは十分だろう。他にドライカレーなどがあるので、こちらも楽しみだ。
食事を終え、片づけをしていると周辺では、野鳥が戯れている。木々に邪魔されなかなか上手く撮れないが、じっくり時間をかければいろいろな鳥が撮れるだろう。
朝登って来た道を、今度は降りていく。だが、久しぶりに膝が痛み始める。下りの急斜面には木で階段が組まれているが、その方が膝には堪える。休みながら階段を下り、通常の斜面になると、この方が膝にはよっぽど楽である。工専寮の裏側まで降りてくると登山道(遊歩道?)は終わり。途中にあるお墓にちょっとお参りしてから家に戻る。
家に戻ると、靴を脱がずにまずアイゼンとスノーシューを足に合わせてみる。ぴったりと合うのを確認して靴を脱ぐ。その途端感じる解放感。歩いている最中は思わなかったが、この靴の重さと密着感はかなりのものだ。
今日の裏山巡りは、21,896歩。こんなにも身近な場所なのに、今回も多くの魅力再発見。