今年もKENさんにお願いして冬山に連れて行ってもらう。1月に入ってやっと寒波が訪れ、冬山の便りが届けられるたび、今年はどんな風景に出会えるか楽しみで、期待感いっぱいだった。
1月28日、4時半出発。待ち合わせは寺川神社前に7時半。30分の余裕をもって出発したので、7時前に到着したのだが、KENさんは既に到着していた。さっそく白猪谷の登山口へと車を進める。見える景色の中に雪は少なく、雪が吹き溜まった場所や、道が氷に覆われたところもあるが、難なく登山口に到着。見上げてみても山に雪が少なそうに見えたので、持参したスノーシューは持たず、アイゼンも6本爪の簡易なものを持っていくことにして荷物を減らし、白猪谷を登り始める。今年は例年と異なり、尾根の直登ルートでまず瓶ケ森に登り、夜山荘に向かう予定。
登り始めは雪も少なく楽だったが、登るにつれ雪が深くなる。軟らかく、それなのに湿って重い。今日はまだ誰も登っていないので、前を行くKENさんが道を造っているようなものだ。さすがにペースが落ち始め、後から来たパーティーに追いつかれる。先頭を交代しながら進んでいたが、途中からスノーシューをつけた人たちのおかげでかなり歩きやすくなった。尾根道から林道に出たのは11時前。3時間近くかかっていた。
子持権現登り口から林道をショートカットする。ここは例年暗闇の中を歩くコースだが、晴天下に歩くのは気分がいい。
林道に出て、振り返ると石鎚が見える。冬以外のシーズンなら車を停める展望ポイントである。
先に進んで瓶ケ森を臨む。
雪に埋もれたベンチで昼食をとった後は瓶が森へ。雪の状態から今日は女山を目指すのはあきらめ、男山を登る。それも頂上を目指すのではなく、夕日を撮りたくなるポイントを探しながらなので、停まっては撮影しながらのゆっくりした登りである。
風が作った面白い造形。写真ではわかりづらいけれど。
定番ポイントで。
雪をまとった木は宇宙人に見える?
一緒に登ってきたグループの内 3人組が瓶が森を登ってくる。この方たちも山荘泊だそうだ。
日帰りだという4人組や、避難小屋泊まりだという四人組、今日は例年より人が多い。
定番ポイントより少し下った位置に三脚を据え、日の入りを待つ。
夕陽を撮るので当然逆光なのだが、思った以上に明暗の差があり、考えていた絵にはならない。
RAWでの撮影をあきらめ、JPGモードでHDRを使用。それでも明暗の差は大きく、手前の光景は全く入らず、石鎚のシルエットだけになってしまった。
日の入り後、空の色が変わるのを楽しむ。
日が沈むと急激に気温が下がってくる。同時に暗闇が迫ってくるので装備を片付け、瓶が森を下る。一緒にいた三人組も山荘を目指すので、一緒に林道を下り始めたが、スノーシューをつけたあちらの組は早い。下りとはいえ、柔らかい雪でペースが上がらず、ついにはKENさんにも遅れ始める。
暗闇の中、自分のライトだけを頼りにひたすら林道を歩く。見上げると満天の星。思わず見とれてしまうが、遅れていたことを思い出して、歩を進める。山荘に着いたのは8時前。
今日の山荘しらさの客は9名。賑やかな夕食の後、外に出て星を撮影する。少しガスがかかってきたせいで明瞭な写真が撮れず、早々に部屋に戻った。
部屋に戻っても、明かりも暖もなく、早々に布団にもぐりこむ。いつもなら夜中に起きて出発だが、今回は朝までゆっくりできる。
暖の無い寒い部屋では布団にくるまってもあまり暖かくならないが、やはり疲れていたのだろう、すぐに眠りに落ちてしまった。