風の雑記帳

平凡でもかけがえのない毎日が過ぎていく。
風景や触れ合い、心の断片を切り貼りして綴ってみる。

秋田県 4/47

2023年04月10日 | 18きっぷで行く『日本製』

18きっぷで会いに行く『日本製』 第4弾は秋田県。

JR羽越本線 秋田駅から歩いて23分、歴史の古い酒蔵、新政酒造さん。

 

新政酒造さんは、「生酛(きもと)造り」を行っている1852年創業の酒蔵。

「生酛(きもと)造り」とは、添加物を一切入れず天然の乳酸菌だけで造り

新政酒造さんは、その蔵元の日本酒が全て生酛純米づくりなのだという。


 

約90年前に新政酒造の蔵から「きょうかい6号酵母」が発見され、

それ以来極寒の東北の地でも日本酒造りが出来るようになったという。

 

8代目当主の佐藤祐輔氏は、東大出身で2007年に32歳で蔵に

戻る前は、ジャーナリストをしていたという異色の経歴の持ち主。

 

明治時代中盤には、手間も時間もかかる生酛造りは殆ど行われなくなって行く。

老舗の新政も時代の流れに逆らえずにいたが、佐藤氏が蔵を継ぐや、生酛の作り方を

徹底的に勉強し直し7年の歳月をかけ全量生酛造りに移行することに成功したという。

 

 

仕込みには、メンテナンスや温度管理がしやすいステンレスやホーローのタンクを

使う酒蔵が多いが、新政では佐藤氏の代になり木桶を取り入れ始めているという。

 

しかしその木桶も、日本で唯一製造しているメーカーが2020年で製造中止を発表。

が、佐藤氏は言う。

「自分たちで木桶を作れるように、木桶の会社に蔵の人間を修行に行かせている」

「生酛もしかり、日本酒のロマンはそういうこだわりからしか生まれないと思う」

 

   

 

新政酒造さんのように、一般の見学は出来ない所もあって、生酛造りの

お酒を買えるお店を調べてあったのだが、雨の秋田では道に迷い

時間のロスもあり、電車時間にぎりぎりでお酒は買えなかった。

コメント
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