Winding Road

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絶対風化させてはいけない消滅事件

2005-10-28 | Jリーグ
今から7年前の今日、10月28日。仏W杯で屈辱の3連敗を喫した日本代表はフィリップ・トルシエを新監督に迎え、その初陣となるエジプト戦に臨んだ。試合は中山のPKによる1点を最後まで守りきり初戦勝利。トルシエジャパンがスタートした。しかしその試合のしばらく後、衝撃的なニュースが飛び込んできた。

「横浜マリノスと横浜フリューゲルスが合併」

しかし合併とは名ばかりでフリューゲルスを吸収するものだった。事実上の消滅である。
選手、現場スタッフ、サポーターなどを一切無視した親会社の「超法規的措置」が発動された結果だった。過程と結果がまとめて突きつけられた。
発表後、フリューゲルスサポーターが全国各地で撤回署名を展開したり、国立でのU-21の試合時に、フリエのビッグフラッグを広げて、「横浜フリューゲルス」コールをするなど、合併撤回を求めた。フリューゲルスだけではなく、全国の人達が存続を願った。選手が署名に参加した事もあった。

ホーム最終戦の試合後にはエンゲルス監督(現浦和コーチ)が
「誰でもいい。助けてくれ。」と訴え、
前田浩二選手会長(現神戸コーチ&強化部長)は
「私には息子(or娘?)がいますが、この事をどう説明していいか分りません」と話すのを聞くのは本当に悲しかった。

しかし結局吸収合併は覆らず。全日空側は最後まで現場サイドとサポーターをバカにしたかのような対応を見せ、上から偉そうに見下す姿勢のままだった。本当に怒りを感じたしそれは今でも変わらない。今もマリノスのユニの背中にあの忌々しき3文字があることが許せない。

最後の天皇杯では磐田・鹿島を破って決勝に進み、優勝してフリューゲルスは終焉した。

フジタが撤退した平塚はNPO法人となりホームタウンを広域化することで湘南として存続した。鳥栖・水戸は何度もチーム解散が叫ばれたが今でも生き残っている。J2のお荷物と言われ、消滅の危機にあった甲府も今では建て直し、J1昇格を争うチームにまで成長した。それら全てはフリエの教訓が生かされた結果だった。

あれから7年が経ち、今年でJリーグも13年目に入ったが、私は今でもJ史上最大の出来事はフリューゲルス消滅だと思っている。サポーターにとって自分のチームが無くなる事はどんなに辛いだろうか。その気持ちを考えると、応援するチームがそこにあるという当たり前の事がいかに幸せかと思い知らされる。

時間が経てば、事件も忘れられていき、最近サッカーファンになった人は、もしかしたらこの事を知らないかもしれないし、Fマリノスの「F」の意味が分らない人もいるかもしれない。
でも7年前のあの出来事は決して忘れてはならないし、もう二度とあんな事は起こって欲しくない。

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1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ブログ管理者様へ (Bloking)
2005-10-29 19:52:41
はじめまして!

突然の書き込み失礼いたします。



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