Takepuのブログ

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香港でフカヒレ食べられなくなる!?

2011-11-23 11:56:19 | 飲食

香港紙「明報」によると、アフタヌーンティーで有名な、九竜の付け根、尖沙嘴(チムサーチョイ)にある香港の高級ホテル「ペニンシュラ」で、来年1月1日からフカヒレを出さないと発表したそうだ。環境保全が理由で、レストランの収入はガタ減りするだろうが、経営全体への影響は限定的だろう、としている。

香港の飲食業界では、当面は傍観する方向だが、宴席などでフカヒレが出ないのはいかがなものか、との考えから、全面的にフカヒレがなくなるのは難しいだろう、と見る向きもあるようだ。

明報によると、香港ペニンシュラホテルの親会社である香港上海大酒店は、地球上のサメの生態は減少しており、品種によっては絶滅のおそれもあるとして、来年からのフカヒレの予約を即日受け付けないことにしたという。ただ、すでに予約されている分については提供するようだ。ホテルの郭敬文・総裁は「海洋資源を守るため、同業他社も追随することを望む」と述べたと言うが、香港からフカヒレが消えてしまうのだろうか。


写真は、5月の香港に行ったときに食べた新同楽のフカヒレ。

ペニンシュラでは「フカヒレなし婚礼」なら一泊無料招待するとして、顧客のフカヒレ離れを奨励するという。

世界自然保護基金(WWF)の香港の責任者は「香港のフカヒレ輸入は世界の50%を閉めており、もし香港でフカヒレを食べることをやめたら、サメの保護への影響は大きく、今回、ペニンシュラが行動を起こし、利益を得られるようなら、他の多くのホテルも追従するのではないか」と期待を込めている。

中環(セントラル)側にある高級ホテルのマンダリンオリエンタルのミシュラン料理長は、フェイスブックに「喜ばしい知らせ。他も追従することを望む」とペニンシュラを称賛しているという。

どうなるだろうか。環境保全の観点からフカヒレ乱獲を戒める考え方もあるし、フカヒレには多くの水銀が含まれていて、特に妊婦などは大量に食するべきではない、との考え方もある。フカヒレの多くが日本の東北地方で加工されていて、香港でも日本産が最高級品とされていることなどから、日本の食べ物の放射能汚染について過度に敏感な香港人たちにとって、今回のフカヒレ料理停止は、福島原発の問題も多少絡んでいるのではないか、とうがった見方もしたくなる。