Takepuのブログ

中国旅行記とか、日ごろ思ったことなどを書きたいと思います

須弥山石窟

2010-06-03 00:41:47 | 中国旅行

固原を朝8時に出発、高速道路を北上して農村を抜け50キロ、須弥山石窟に到着した。今日は門は開いていたが、やはり参観者は少ない。入場料50元のほか、撮影するならカメラ一台につき200元とる。ここでも監視役がくっついてくる。
思うに、中国人観光客も最近は写真撮影したがり、特に名所旧跡の看板の前でいちいちポーズをつけて時間がかかるったらない。こいつらが撮影を諦める金額が須弥山石窟なら200元、前日の北石窟寺なら100元なのではないか。このような観光地が増えていくのではないか。

で、第5窟が有名な大仏だが、土産物の売り子がまとわりついてうるさい。唐初期のものとのこと。表情が大同の雲崗石窟より洗練されている。
そのあと子孫宮という岩山に登るが、コテコテに彩色された像があるだけ。降りてきて途中のあずまやで休んでいると、貼られた何枚かの資料写真のなかにまだ見ていない仏像の写真がある。近くにいた係のおじさんに聞くと圓光寺にあるという。

長い階段を登ると寺の建物の内部裏側が石窟になっていて、高さ2メートルほどの仏像がいくつもある。なかなか素晴らしい。北周時代のものという。石室は二階に2窟、一階に1窟あり、一階は壁画以外はほとんど顔が削られていた。
尼さんから話しかけられ、母親の歳を聞くので七十五と答えると、尼さんは七十八という。肌に張りがありとてもその年には見えなかった。尼さんが、この寺の裏にまだ仏像があるという。

半信半疑で相国寺というところに入ると息を飲んだ。石窟の中に高さ十数メートルの素晴らしい仏像が何体もある。入り口正面の像は地震で倒壊したというが、裏の像は北周時代の創建当時のままの色彩が残っているものもある。鳥肌が立った。若い僧侶が優しくガイドしてくれた。「石窟裏には本物の菩提樹があるよ」とも教えてくれた。
須弥山石窟を離れ、ガタガタ道や辺鄙な農村を進む。昼食時になっても、運転手は車を停める気配がない。「昼食はどうするの?」と聞くと、どうやら寧夏回族自治区を離れたいらしい。固原、西吉、海原の3地区は中国でも一、ニの貧困地区で衛生面で心配だという。
3時頃、甘肅省に入った静寧という、わりと開けた町で昼食。到着が遅れるのでは、と心配していた天水には7時頃到着、翌日午後発の蘭州行きの列車チケットも購入できた。駅近くの割とこぎれいな東安飯店に宿泊。