Takepuのブログ

中国旅行記とか、日ごろ思ったことなどを書きたいと思います

中国麺いろいろ

2009-02-15 17:05:45 | 歴代中国旅行

中国の食べ物で最も日本人に馴染み深いものは麺だろう。とはいっても、ラーメンは中国にはない。拉麺は引っ張って伸ばす麺。中国には包丁で切る麺も、手でちぎって沸いた湯の中に放り込む麺もある。そもそも中国で麺というのは、細長いそば状のものではなく、材料に小麦粉を使った餃子や饅頭(マントウ)、焼売、焼餅など麺食の総称。米が材料だと米線(ミーシエン)とか、米粉(ミーフェン)と呼ばれる。一番上の写真は上海の沈大成の雪菜蹄膀湯麺(高菜と豚すね肉の煮込みスープ麺)。

新疆ウイグル自治区などにいるウイグル族は「ラグ麺」が大好物だ。練った小麦粉を寝かせておき、ひも状にしてから両端を持って引っ張ってはまな板に「バン」と音がするほどに強く叩きつけ、引っ張っては叩き、を繰り返してコシをだし、茹で上げた麺に羊肉とトマト、ピーマンなどを煮込んだソースをかけて食べる。「ウイグル族の男たちはこればかり食べてるから太るのよ」と現地の女性が話していた。


麺専門店ではなく普通の食堂で麺を食べたい、というと乾麺など市販の麺を茹でて持ってくる。青菜や目玉焼きが入ることが多い。中国ではやわらかめに茹でる傾向がある上、いわゆる日本のうどんと同じでかん水を使っていないので、油断しているとあっという間にスープを吸ってドロドロになる。スープがおいしければそこそこ食べられる。

焼きそばは雲南省の梅里雪山のふもとの街、徳欽で食べた。かなり油っぽかったが、味は良かった。

麺といえば山西省。左は王家大院前の大衆食堂で「地元の麺」と言って出された。かなり短くてポソポソしていた。右は平遥古城内の食堂で出された「クーローロー」と呼ばれる地元の麺。黒酢やミートソースのようなタレをつけて食べる。

左は、前も載せたチャンポンにそっくりな福建麺。右は謝晋監督映画「芙蓉鎮」のロケ現場となった湖南省の街で。今は映画と同じ「芙蓉鎮」と街の名前を変えて観光地化されている。映画で主人公が作っていた「米豆腐」と称して売っていたものだが、見た目は映画のものとまったく違う。味はすいとんみたいだった。

担々麺は僕が留学した25年前には、四川省成都市に「正宗(本家本元)担々麺」「成都担々麺」が2軒並んで建っていたが、いまはもうない。天秤棒で麺と具材をつるして担いで歩き回ったことから、「担々麺」となったらしい。スープも具もなく貧弱な麺なので、地元・成都でもほとんど廃れたようだ。スープ麺を出すところも出てきている=写真左。台北郊外の士林の屋台で食べた担仔麺(は右)。台南の度小月のものが元祖。一番有名でうまい。

武漢で食べた熱干麺を追加した。蔡林記という地元の有名店だと聞いて食べに行った。武漢の名物らしい。食べたものは芝麻醤(ジーマージアン)がかかっていた。ま、普通の味。知り合いの武漢人に見せたら、「キャー」と声を上げて懐かしがっていた。