最上の自然

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ヒメドロムシ その2

2010-10-06 17:36:58 | ヒメドロムシ
その1からだいぶ期間が開いてしまいました
それではおまちかね(?)のその2をどうぞ!(とは言っても大したものではないですが)

今回は生息環境について書いていこうと思います。
まずは源流部(括弧内は自分が採集した月。調査を一回しかしていないところも多いので参考にはならないとは思いますが、この時期に採集できたということで)

初っ端から源流部か?という感じですが、一応源流部と区分。
ここは過去の記事にも出てきているところですが、トワダカワゲラが多く、ハコネサンショウウオも見られます。
・ハバビロドロムシ[Dryopomorphus extraneus](6)
・ツブスジドロムシ[Paramacronychus granulatus](5・9)
・マルヒメツヤドロムシ[Zaitzeviaria ovata](5・6・9)
下に溜まっているゴミと石の下で採集。水が落ちてきている部分はノギカワゲラの一種の幼虫しか入らない。


ブナ林内を流れている沢。基本的に常に日陰になっている。ここもトワダカワゲラが多い。
・セアカヒメドロムシ[Optioservus maculatus](9)
・ツブスジドロムシ[Paramacronychus granulatus](9)
砂利と落ち葉をかき回して採集。

次は上流部

その1の採集品の採集地。トワダカワゲラも入るが個体数は少なく、流されてきただけ?
・ゴトウミゾドロムシ[Ordobrevia gotoi](7)
・クロサワドロムシ[Neoriohelmis kurosawai](7)
・ツヤヒメドロムシ[Optioservus nitidus](7)
・キベリナガアシドロムシ[Grouvellinus marginatus](7)
・ホソヒメツヤドロムシ[Zaitzeviaria gotoi](7)
・ミゾツヤドロムシ[Zaitzevia revalis](7)
3時間かけて100頭以上採集したが、ミゾツヤとツヤヒメが8割強。キベリナガアシは1頭、ゴトウミゾドロは2頭…。


川幅的には上流と中流の間だろうか?ここはトンボ類のヤゴが多い。
・キベリナガアシドロムシ[Grouvellinus marginatus](9)
・ホソヒメツヤドロムシ[Zaitzeviaria gotoi](9)
・ヒメツヤドロムシ[Zaitzeviaria brevis](9)
・アワツヤドロムシ[Zaitzevia awana](9)
・ツヤドロムシ[Zaitzevia nitida](9)
7月にここの下流(橋を挟んだだけで差は20mくらい)で採集したときはツヤヒメが沢山入ったので秋になると消えるよう。

次は中流部

堰の下流。ここもヤゴが多い。
・キスジミゾドロムシ[Ordobrevia foveicollis](7)
・ホソヒメツヤドロムシ[Zaitzeviaria gotoi](7)
・ツヤドロムシ[Zaitzevia nitida](7)
ここは2時間ほど採集して、3種のみ。しかも各1頭ずつ。ヒメドロには向かない環境みたい。

他には灯火がありますが、灯火ではキスジミゾドロ・ツヤドロを採集したのみ。
キスジミゾドロは光を反射しないので、慣れるまでは見つけにくいかも。じっと見ているとわさわさしているのが分かります。


ここまで長々と書いてきましたが、ただ自分の経験を書いただけでなにもまとまってないですね
ヒメドロの傾向としてはカゲロウ類が多いほど数は沢山採れる(水中の酸素が関係?)
ヤゴが多いところではあまり採れない(環境が微妙に違うのか、目が大きいのに慣れてしまうのか?)
秋が近づくとツヤドロ・ナガアシドロ類は個体数が増える(感覚的に)
くらいでしょうか?もっといろんな角度から調査してみないとダメダメですね。