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「夏が来ぬ四月も少したったけどほととぎす来て鳴かぬを恨む(立夏四月ウツキタチ、既ハヤく累日ヒカズを経て、由ほ霍公鳥の喧コエを聞かず。因れ恨みてよめる歌二首)」
「足引の山も近きを霍公鳥月立つまでに何か来鳴かぬ(歌二首 1/2 #17.3983)」
「あしびきの山も近いを霍公鳥夏がきたのになぜ来て鳴かぬ鳴かぬ()」
「玉に貫く花橘を乏トモしみしこの我が里に来鳴かずあるらし霍公鳥は(歌二首 2/2 #17.3984)」
「玉を貫く花橘が少ないが鳴かに理由か霍公鳥きて()」
「立夏だがここ越中はほととぎす来て鳴かぬのは風土のせいかと(立夏ウツキタツ日、必ず来鳴きぬ。又越中コシノミチノナカの風土クニザマ、橙橘タチバナ希なり。此に因りて大伴宿禰家持が懐を感発カマけて、此歌を裁ヨめり。)」
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