暇つぶし日記

思いつくままに記してみよう

You Tubeで大食い動画を見て思う事

2019年06月23日 23時33分16秒 | 想うこと

 

この頃、夜中に目を覚ましそれから眠れないという時には寝床でタブレットを覗き込み You Tube の「大食い」動画を見る事がある。 どういう訳か幾つも見てしまう。 そしてどうしてそれまでして自分はそんな動画を食い入るように眺めているのか不思議に思い、その理由をちょっと考えてみた。

普通の男が大食漢として喰うのなら分かるけれど華奢な女の子が3kg、4kgとラーメンや丼もの、カレーなどを驚くほどの速さで平らげる。 あんな小さく腹も出ているようには見えない娘たちによくあれだけの量が入るものだと思うがそこにはそれで精神的、肉体的な悩みもあると仄聞する。 つまり、体は早く大量のものを入れ込む一時的な入れ物でしかなく、食後じきに上から出したり下に流したりすることも多いとも聞く。 さもありなんとも思う。 自分の乏しい、大食いとは真逆の経験からも理解できることだ。

その「喰いっぷり」に見とれることが一つの理由なのだがそれにはこちらの事情もある。 自分には20%ほどの胃しかなく、80%は2年前に癌が発見されたときに切り取られている。 手術後食餌には苦労している。 食事の内容には苦労はないのだが胃が食物の受容を簡単には許さない。 量がだめだ、急いでは駄目だ、と大食い連中の活動とはまるで真逆の状態なのだ。 それに手術後長く消化に問題があって何かあると即座に下ってしまう。 見事なほどだった。 だから体重が減って栄養素が体に残らないから下痢を止めることと下から出る以上にカロリーやたんぱく質を補給することが重要で、この何か月かで下痢も止まり腸が安定しているものの、それにより体重を落とさないことが最重要課題となっている。 中学以来初めてというようなぺったんこの腹と幾つも作ったベルトの穴を見るたびにダイエットをしなければならないはときには丸かった腹がそんな腹でなければいけない時にぺったんこで、衣服がどれもダブダブで買い換えなければならないという皮肉な結果となっている。

ただ大食い動画をそんなことを想いながら観るのなら特に長く眺めていることもないのだろうがここまで惹きつける理由は、何人かの男子大食い「フードファイター」たちが何キロもの食物と格闘する最終段階での苦しみ方がまるでスケールが違うものの自分が毎晩夕食のテーブルで体験する苦しみに似ているからだと思う。 目の前に残った食い物を競り上がって来る吐き気と闘い、飲み下すその感触を自分のものとして受け止めているからなのだろう。 胃から下に流れれば少しは隙間が出来て楽になる、それまでの息も出来なく人に話しかけられても応えることのできないその苦しさを共有しているという想いがあるのだ。 自分が20分も30分もかかって腹に入れる量は彼らが一口か二口で飲み込む量であってもその苦しみは変わらない、と想像している。

彼らが賞金や名誉をかけてのフードファイターであれば自分もそこに命がかかっているフードファイターなのだ。