暇つぶし日記

思いつくままに記してみよう

クリスマスが近づいてきたら恒例の行事の一つが、、、

2011年12月22日 04時15分49秒 | 日常

今日用事があって町に行くと駅の近くの広場に人だかりがしていてそれを興味本位に覗いてみた。 何日か前にここに「ガラスの家」と呼ばれる、この何年かクリスマスになると決まった町にこしらえられるチャリティー・マラソン・DJ施設が今年はわが町だと言っていて、何人かの知られたDJがクリスマスの何日か前からここに籠もって食い物は摂らず飲み物だけで何日か過ごし、テレビやラジオでここからオランダ全国に向けてライブ放送されるのだとニュースで見ていた。 別段お祭り騒ぎが好きではないけれど興味本位で帰り道に寄ってみたら、もう全国から億単位の募金が寄せられているとラジオから聴こえた。 日頃は静かな広場も今はずっとテレビカメラが常設で何人かのカメラマンやリポーター、各種メディアが殆んど若者で一杯の観衆の間を潜って取材しているのが見えるし、何かのグループが地元で集めた募金をここに持ってきているのか舞台で歌いながらカメラに収まっている。 後ろの大きなスクリーンには彼らが写っているのだから今全国に向けてライブか後の放送のためのビデオ映像なのだろう。 

今年のテーマは世界の戦禍の中で格闘する母親のため、ということらしく募金はアフリカの内戦で苦労する母親を支援するために様々な団体と協賛し、それらを通じて母親、そのこども、家族を助けるということらしい。 「ガラスの家」はDJテーブルと放送施設、それにソファーの部屋が外からは丸見えでその様子は24時間スクリーンにでるのだそうで、それを見よう、あわよくば自分達もカメラに収まって全国放送されようと群がる若者達でひしめき合っており、そこには我々のような歳のものはとても近寄れそうもないから遠くからはるか向こうに見える小屋の様子を会場の彼方此方にあるモニターでみるしかない。 8時のテレビニュースは別としても日頃はアムステルダムやヒルバーサムにある放送センターから流れる国営、民放に登場する様々な有名人、アナウンサーにショー・ビジネスの人々が毎日ここに来てチャリティーのために顔をみせるようだ。 昨日は子供たちとマラソン募金をもって来たオランダ王室の王位継承権何番目かの王子がガラスの家を訪れたのだそうだ。

クリスマスの熱が上がるにつれて慈善の熱も上がるようなのだが、こことは別に政治、経済の世界では気勢が上がらない。 どのように財政を引き締めるかの議論がつきず、きょうのニュースはここ数年めっきり目だって増えているポーランドから流入してきた労働者がこの不況で失業するケースがあり彼らは当然の権利として失業手当を要求するのだが、担当大臣が3年ぐらい働いたぐらいで失業保険を受けるのは何年も働いてきたオランダ人の失業者が多い中、不公平だと法を5年から10年にせよということを懸案として国会に提出するべく審議するというのが流れていた。 ここでも誰のための福祉、権利かというようなことが不況下ではまず自国優先ということになるというのが明らかにされている。 この国の中では戦争はない。 けれど失業者は多くそれが政府の財政を圧迫しているのは確かだ。 当然この広場の催し物の最終日には例年のように政府担当大臣がここに来て政府の義金、幾億かを手土産にテレビの前でパーフォーマンスを行うに違いない。 ここに集まるのは善意の若者達が圧倒的に多いのだが中年以降は毎年恒例のこの種の行事にはもう大きな感慨も起こらないのではないかと思われるほどの少なさだ。 とくに中年以降、老人では女性の数が圧倒的に少ないのが目に付く。

近くにこの催し物に協賛の土産物屋があってそこではこれにちなんだ様々なT-シャツや飾り物が売られていたのだがサンタの赤い帽子を一つ買って家までそれを被って帰った。