暇つぶし日記

思いつくままに記してみよう

運搬車世代

2010年11月01日 17時06分23秒 | 日常


スーパーの半地下駐車場に自転車を停めようとしたら店のカートのそばに運搬車が置いてあった。 それは最近流行の、30代中ごろから40代初めの小さい子供が二人ほどある女性が街中でよくのっている運搬車のクラシック版だ。 町の中では一方通行や駐車場の問題があって忙しい女性達には車では小回りが効かず何かと不自由で、子供を複数持ち仕事もし、家事もする若い母親には大きな箱に子供達も荷物も一挙に積み込めるから便利だとこの5年ほどで段々みられるようになっている。 だからこの年代は Bakfiets Generatie (運搬車世代)という名前でも呼ばれている。

近所の保育所でもこの自転車の上にビニールの幌をかぶせ6,7人の子供を乗せて移動するのもしばしば見かけるから近くならこれが便利なのだろう。 自分では漕いだことがないからどんな感じなのかは分からないけれど想像するのには我々のようにイラチには向いていないのだろうと思う。 負荷、過重をかけるのだからギヤも低速でなければ女性の力では厳しいし、それに、女性は気は急いてもそれでもイラチの男にくらべてよっぽどおっとりしているから安全性の面でも適しているのではないか。

いつだったかこれを広めたトルコ移民の若い企業家のことがテレビで紹介されていた。 世界に冠たる自転車王国のどこでも整備された自転車道にまさにこの年代の女性をターゲットにして当てた商品ということらしい。 今ではいろいろな若向きのものもデザインされているらしいが、ここに見るのは旧式のもので自転車といっても前輪二つ、後輪一つの三輪車である。 新しいのは細長い大きな箱をハンドルの前につけその前に小型の輪を一つつけたものでそれは長い二輪車だ。 しっかりしたスタンドが付いていて物、こどもを乗せてから自分もサドルとハンドルの間で両足を広げて立ち、押しだしてそこから走り始めるというもののようだ。 だからその型式では大抵は女性用のもので男性用の水平のパイプがついているものをみた記憶はない。

うちは小さい子供が二人いたときはハンドルに引っ掛けた椅子に一人と後ろの荷台にひとり、という具合にしたけれど、それに加えてたくさんの荷物を一人で運ぶということはしたことがなかった。 そういう時は車を使ったし家人もそうしていた。 こういうものがなかったからそうだったので、20年ほど前にこういうものがあったとして果たしてうちでも日常にこれを使ったかどうか。 最近はエコ・ブームがあったり車をもたない、というのが若い世代にあると聞くけれど、これにしてもこのブームの運搬役はこどもを二人以上生んだ足腰の強いオランダのお母さんたちなのだろうと思う。 だから世代といっても男は少数派だろうし、主に運搬車世代といってもそのうちの女性たちを指すのだ。