暇つぶし日記

思いつくままに記してみよう

冬枯れ

2007年12月14日 07時03分30秒 | 日常
気持ちいい季節の兆しが見え始めた。 手袋が要り、そろそろ耳当ても捜さねばならぬようなキリリとした冷たさが訪れた。

これから一週間ほど一日の最高気温が5度、夜間の気温が零下でマイナス5度まで下がるそうだ。 それよりぐっと下がって氷でも張るようになるといいのだがそうは行かないようで年を越して半月ほどになれば上手くいくとマイナス15度以下が来るかもしれない。 けれど、この3日ほど太陽と青空が覗くような日々が続きこの間までの鬱陶しさも少しは和んだのだからこのような寒さは歓迎だ。

朝と夕には道の表面が汗をかいたように湿りこれが急に北極からの寒波でもくればたちまち凍結してアイスバーンができるから注意はしなければいけない。 もう10年ほど前に仕事帰りの6時ごろ、その半時間前ほどから寒気が襲いそれで帰り道の古い橋の少し猫背になった橋のレンガの間と表面に溜まった露がかなりの氷になっていて小さな運河沿いに自転車を走らせこの橋を緩く直角に渡ろうとしてスリップしてしまい転倒した。 自転車の下敷きになりながらずるずると勾配を少し滑り降りて止まったのだが起き上がれなくて少しの間そのままにしていたらそこを歩いていた二人組みの若い女性が親切に、どうもないかと私を起こそうと手を差し伸べたのだがその途端に滑ってバランスを崩し私の上に一人が落ちてきた、ということがあった。 彼女は別段重くは無かったからどうと言う事はなく、そのご婦人にも私にも痛みも傷も無かったので、ひっくりかえるほうも助ける方も互いに注意が必要だな、と笑って別れたのだが、そういう寒い冬もこの10年ほど経験していない。

2日ほど前に朝早く仕事場に行かねばならない用事があり久しぶりに朝出かけるために徹夜した。 というより普通なら寝床に入る時間に家を出た、というほうが状況に合っている。 そのとき幾つかある仕事場までの自転車道のルートの一つ、16世紀に町を外敵から守るために星の形に掘られた環濠に沿って濠を渡り公園に入り、旧大陸から新大陸に移民するピルグリムファーザーズたちの公式文書が残された建物の裏あたりにある小さいものの町で一番の太鼓橋を渡ろうとしたのだが諦めた。 凍結防止用に町の交通局が夜間に塩の混ざった白い凍結防止剤を撒いていたのだが10年前の出来事を思い出して迂回しても大して距離のロスにはならないから無理はせずにその100mほど隣の平らな橋を渡ってやりすごしたのだった。 普段はそこを弾みをつけて勾配を上り頂上から向こう側に乗り越すのを子供のように楽しみにしているのだがこれから2月の終わりごろまではこれは止めた方が賢明かもしれない。

午後、30分ほど時間が出来たから冬枯れになった付近の木々を見て耳栓からながれる音楽を聴きながら庭の枯葉を掃き集めて大きな袋を背負い近くの枯葉を集める金網の囲いのところまで持っていったらその金網が撤去されていて枯葉の小さな山だけが残っていた。 市の公園局も気ぜわしいものだ。 二週間ほど前に全て落葉したのだからもう終わり、ということなのか。 それにしてもうちと同じくそれからでも枯葉集めをしてここに持ってきている人たちもいるのだから我々が別段怠惰というわけでもないのにこれはどういうことなのだろうか。 その小山の上に私の枯葉を乗せていると近所の年寄りが同じように公園局の文句を言っていた。 その家の枯葉はうちの枯葉のかなり下で先週ここにもってきたものだと指で示しながら市のやることは、と毒づいていた。 けれど私は、今の季節だから朝夕の湿気で重くなるし嵐もこないから飛び散る心配もなくそのうち清掃車が来てもっていくだろうと楽観的に答えたのだが、もしも嵐が来たらどうなるのだろうか。 それはそのときのことだが、まあ、そこから家まで7,80mぐらいの距離では枯葉の100枚も飛んで戻らないだろう。