うたのすけの日常

日々の単なる日記等

うたのすけの日常 山田風太郎の「戦中派不戦日記」を読む18

2010-01-29 05:52:19 | 日記

鈴木文四郎氏の講演はまだまだ続きます<o:p></o:p>

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鈴木文四郎 ジャーナリスト 筆名文史朗(18901951)19506月参議院議員に当選。名文家として世に知られました。<o:p></o:p>

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本土来襲のB29の内部を点検してまず気のつくことは、あの巨体の操縦法、約していわば、まず全然飛行機に未経験の者もただちにこれを搭乗操縦し得るにあらずやと思わるるまでに、簡明にして平易なることなり。(何となく、そうであろうと納得させられます。)<o:p></o:p>

三、清潔なることなり。フォード会社のごとき八人に一人の割りにて掃除人つくという。…。日本はなるほど自らの家庭は茶室的にこまめに磨き清む。しかしひとたび社会に出ずれば実に痛嘆の極みなり。街頭に痰を吐く、鼻紙を捨つ、甚だしきは、先日東京駅地下道にて見たることなるが、大の紳士の堂々と立小便しているにはかつ呆れかつ憤激にたえざりき。公園、病院等最も美しく清潔なるべきものが最も不潔なり。……。<o:p></o:p>

四、平等主義にして、身分高き人も低き人も、いたづらにいばることなく、いたづらに卑下することなく、人のいうことはまず信ず。人を見たら泥棒と思えという日本とは反対なり。大阪商人にはユダヤ人もはだしで逃げるという。……。 <o:p></o:p>

五、勇気あることなり。このあたりより、米国人の厭うべき点をあぐ。勇の道誤りて凶暴残忍の気味あること、女性崇拝の観念ゆきすぎて女性傲慢にしてまた男女の道乱れたること、賭博を熱愛すること等。(なるほどと納得です。やはり帳尻を合わさなくては弾圧は避けられないということらしいです。)<o:p></o:p>

海賊に発せるアングロサクソンの中、さらに勇敢無比の青年海を渡りて建国せるよりいまだ二百年、ロッキーを越えて西の方太平洋に至り、ハワイを奪い、フィリッピンを取りてさらに西へ、アジアへ手をのばさんとしてここにわが日本帝国に阻まる。