ことわざ成句使い方辞典から<o:p></o:p>
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慌てる乞食は貰いが少ない 仲間より施しをたくさん貰おうと慌てる乞食は、かえって施す人に欲心を見透かされ、かえって貰分を減らしてしまうこと。即ち慌てて利益を得ようとすると、逆効果になるという例えであります。<o:p></o:p>
この諺は巷間人々の何かといえば口にしたことと思われます。例えば特売などで、つい先を急いで早足になると、「そう急ぎなさんな、慌てる乞食は貰いが少ないっていうじゃないか。」<o:p></o:p>
ただし「急がば回れ」の意で「今はラッシュ時だからタクシーよりも地下鉄で行った方がよい。慌てる乞食は貰いが少ないよ。」と使うのは誤りとします。<o:p></o:p>
似た表現として「慌てる蟹は穴へ入れぬ」これはなかなか良いと思います。<o:p></o:p>
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鮑の片思い 磯の鮑の片思いとも言います。鮑の殻が二枚貝の片方だけのように見えることから、「片思い」を洒落ていう言葉です。「彼の恋は鮑の片思いに終わりそうだ」。<o:p></o:p>
鮑はミミガイ科の巻貝。殻が皿の形を成しているので、二枚貝が片方の殻を忘れてきたように見えます。<o:p></o:p>
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いずれが菖蒲か杜若 「あやめ」も「かきつばた」よく似ていて区別が付けにくいことから、いずれも優れていて選択に迷うことの例えであります。<o:p></o:p>
補説として、どれもこれも似たり寄ったりで、特にすぐれたものがないときは「団栗の背比べ」と言い、「応募作品は団栗の背比べであり、決していずれが菖蒲か杜若で、どれもこれも平凡だね」とは使いません。<o:p></o:p>