じいの徒然日記

内野聖陽さんにfall in loveしたじいのおバカな毎日を綴った日記

内野さんメモ

7/5 5:20~ TBS「THETIME,」
   10:25~ TBS「ひるおび」
   13:55~ TBS「ゴゴスマ~GOGO!Smile!~」
   15:50~ TBS「Nスタ」
   18:30~ TBS「『二宮孝太郎』✕『それSnow Manにやらせて下さい』合体SP」
7/6 9:30~ TBS「王様のブランチ」午前の部
7/7 13:30 TBS「今夜初回!日劇「ブラックペアン2」&明後日初回火ドラ「西園寺さん」開幕超直前SP」
   19:00 TBS 「バナナマンのせっかくグルメ」
   21:00 TBS「ブラックペアン」放送開始
10月 芭蕉通夜舟 東京公演
    映画「八犬伝」公開
    芭蕉通夜舟 地方公演(群馬)
11月 芭蕉通夜舟 地方公演(宮城・岩手・兵庫・愛知・大阪)
    映画「アングリースクワッド」公開

父と暮せば

2008-06-20 23:52:35 | 観劇記
今夜は紀伊国屋サザンシアターにて、こまつ座のお芝居「父と暮らせば」を観てきました。映画版は数年前に見てて、ずっと舞台を観たいな~~と思ってたんですが、なぜか公演期間中は予定が目白押しでなかなか機会がなくて。。。今回は某所にてチケをゲット やっと観ることができました~~

ストーリーはこんな感じ。「原爆投下から三年後の広島。市立図書館で働きながらひとり静かに暮らす美津江の胸の中には、ほのかな恋心が芽生え始めていた。そんな美津江の目の前に、まったく突然に父竹造があらわれる。自分の恋心を必死で抑えつけようとする美津江に、竹造は全身全霊、懸命なエールを送るのだが……。(こまつ座HPより)」

冒頭、原爆投下の瞬間を思わせるような雷鳴とにわか雨 押し入れにドッシリ座っている父・竹造が怯えて帰ってきた娘の美津江を「ここに来たら大丈夫」と安心させる。で、この二人のやり取りだけでお芝居は進んでいくんですが、実は竹造=幽霊なんですよね。所々それをほのめかすような会話(せっかく作ってくれた食事や美味しいお菓子も食べられない等々)があるんですが、後半に美津江の口から語られる戦争の記憶の中で「おとったんの遺骨を泣きながら拾った」というところでハッキリ明かされる。。。じいは映画版を見て&戯曲を読んだ時は、練られた構成だな~~と作品自体の展開を追っていく方に集中してしまったんですが……今回は父と娘の作り出す雰囲気というか空気感というか、そういうのが生で伝わってくるし、映像と違って全てを見せない(物理的な限界もあるので)から余韻や考えさせる余地を残してくれたので、ズッシリきましたね~~しかもボロボロ 涙が止まらなくて。。。久しぶりでしたね~~ここまでダダ泣きしたのは。

美津江役、前回までは西尾まりさんが演じられていたんですよね~~今回は文学座の栗田桃子さんが出演 強くて可愛くてイメージ通り だったんですが、1つど~しても気になることが。広島弁…… 年配の方しか使わない、いや、今ではあまり使われない表現が満載 しかも東京出身の方とのことなので無理なのは承知なのは分かってるんですが、どうしても耳 にひっかかるというか、気になって仕方ないんですわ 更に、言い方が強すぎるから、一見するとキツイんだけど愛情や甘え、お茶目さが感じられる言葉の発し方 言葉に“丸み”が感じられなかったのが残念だったかな~~まぁこれは無茶な要求なんですよね 日頃からその言葉を使っている方々にしか出せないものだと思うので。でも、後半、被爆した時の話をするところは 多分原爆だけじゃなくって戦争で生き残った人たちはこんな思いを背負って生きてきたんだろうな~~と思うと、とっても辛かったです。じい、こういう話とは無縁でない環境にいたのでリアルに胸に迫ってくるものがありました。

辻萬長さん、一瞬 風林火山でお会いしましたが、やっぱり一番思い出深いのは「箱根強羅ホテル」ですね~~あの時も朗々としたイイおじさんでしたが 今回も本当に実在しそうな父親を見事に演じられていました 娘をからかったり、元気づけたり、ただのオヤジっぷりを発揮したり、、、目の前にいる竹造というキャラクター、「実際にこういう感じの人、いるよね~」と思わせるところが凄いな~~と思いました で、その中に娘に対する愛情が溢れているのが伝わってきましたね~~だから後半、「生き残った自分が幸せになってはいけない」という美津江に語りかけるところは涙涙で……自分と父親を重ね合わせていたのかもしれませんが(言葉の“響き”があまりにリアリティがあったので)温かくて切なくて哀しくて大きくて。。。

登場人物は竹造と美津江の2人だけなんですが、竹造=亡くなった人、美津江=生き残った人を代弁している役割のように感じました。自分は犠牲者の上に生きているんだから幸せになってはいけないという人たちに対して、自分の分まで幸せになってほしいと願う人たちがいる。この作品の執筆者・井上ひさし氏の、亡くなった者と生きている者の両方に対する慈しみが感じられるような気がします で、いつもなら観終わってから、ちょっぴり切なさを感じつつ温かい気持ちになるところ……なんですが、今回はズッシリ、かも ちょっと、、、ね~~あまりに身近すぎるんですわ。特に「生き残った者の迷い」をナマで聞いたり、老い先短いからこそ伝えたいものがあると言って今まで言わなかった告白を聞いたり、、、ここ数年、そういうことがじいの周辺であったので

あと、、、井上作品ではお約束 そのことだけで論文数本書けちゃうよぉ~ みたいな歴史的に重要な内容や忘れてはいけない大事な視点をさりげなく盛り込んでるんですよね 今回もチラホラ~~昔話と原爆資料の保存に関するエピソードとか まさに「むずかしいことをやさしく、やさしいことをふかく」なんですよね~~比べるのも嫌だけど、主義主張ばっかり、恩着せがましい某劇団の戦争物なんぞ足元にも及ばないわ
コメント
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