じいの徒然日記

内野聖陽さんにfall in loveしたじいのおバカな毎日を綴った日記

内野さんメモ

10/14~26 芭蕉通夜舟 東京公演
 ≪地方公演≫
  10/29 群馬 11/2 宮城 11/12 岩手 11/16 兵庫 11/17 丹波篠山 11/23~24 名古屋 11/30 大阪

10/25  映画「八犬伝」公開
11/22 映画「アングリースクワッド」公開

ベガーズ・オペラ東京 9回目

2008-03-23 23:23:53 | 観劇記
直前まで 迷いに迷った←無駄な悩み 観劇でしたが、行って大正解~~ 心わしづかみの素晴らしいものを見せて……ん?魅せていただきました。おかげでかな~りの脱力感&夕食抜き……っていうか、夕方ケーキセットを食べたから入るわけがない でも清々しい心地よい疲れなので気分爽快でございますぅ~~

本日のお席は「3階」下手。SS席、S席も含めて思ったことなんですけど、音響的な問題 バランス良く聞こえるのは上手側のような気がしました。役者さんの発声方向によって音の大小に差があるし、ラスト付近では合唱曲の直後にマイクの騒音がチラリ あと、、、これはまったくもって“個人的な事情” なんですが、1幕のマッコリ@ボックス席が見えない~~チラチラ手は見えてたし、柱とスピーカーの隙間からやたらと動く人影は見えましたけど。あ、でもね~~何げに客席とボックス席って近いんですよね 高さ的にあまり変わらないせいもあるんですけど……オペラでパパラッチしてると、時々客席方向をチラチラ見てるマッコリ君の顔がいきなりドアップ ビックリ萌え~ なことが何度かあって焦り ました。

第1幕、さとしピーチャム登場のおかげで前半も思いっきり楽しめるようになりました。冒頭の「人生はうらおもて」、声がかすれ気味で無理して声を出してる?みたいな感じだったので心配しましたけど、芝居が進むにつれてノリノリ~~いつもの感じ、いや、観る度にこなれてきて「ほほぉ~」と思うピーチャムを見せていただきました ホント、間の取り方といい喋り方といい、自然なんですよね~~客席とのやり取りも、高嶋ピーチャムだと計算しつくされたサービス精神というか、上手く言えないんですけど“芸能人的な煽り方”みたいな感じ さとしさん演じるピーチャムだと、芝居の中の一つの行動って感覚が強い気がするんですよね。ま、ベースとなっているベガーが違うせいもあるんだと思うんですけど。それぞれの良さがあると思うので、どっちがイイor悪いじゃないけど、さとしさんのピーチャムに慣れてくると、お兄ちゃんの方が少しクドイというか鼻につくかな~と思うような

キャスティングが変わると舞台の雰囲気や受ける方の役者さんの感じも変わるってのは本当で(レミゼでいやがおうにも実感しました)、モリクミさんのピーチャム夫人がかな~り変わった気がするんですよね~~歌はもちろん 素晴らしいんですけど、芝居部分も光ってきたというか 特に、さとしピーチャムはお茶目な部分あり、冷徹な部分あり、頭の回転が良さそうな感あり……プラス男のどうしようもない部分もあらわれてると思うんですよ。だから女房が上手く操縦しないと!みたいなところもあって……特に思うのが、ポリーの部屋に行く前のやり取り。「このハンカチから紋章の刺繍を取っておけ」って言い方、すっごく暴君的な感じ。でもやんちゃさが感じられるから、その後の「あんなワケの分かんない男っていないよね」って夫人のセリフが妙に説得力を持って聞こえるというか。。。

あと、、、もう一人の新キャスト、フィルチ君 ますます「いたぶられキャラ」になってる 特にピーチャム夫人に……ポリーとマクヒースの関係を追及されるところなんてボックス席に向かうのに思いっきり突き飛ばされてたし でも、ちょいとお疲れ気味 う~~ん、通りの良すぎる声をスピーカー越しに聞いたせい いつもの艶やかで澄んだ声が霞んでいたのが気になりました。あっちこっち動いて大変だし……残り1週間、頑張ってほしいですね~~

そしてそして、、、実は今日はほとんど……っていうか、ずっと 内野さんをオペラでパパラッチしてました。せっかくの上階からの観劇 照明とか全体の雰囲気とか味わえばいいのに ベガーズは他にも見どころいっぱいなので、他演目みたいに 愛しの君をがん見することは滅多にない んですけど、今日は一瞬たりとも目を離したくないと思えるくらいの素晴らしい出来でした おかげで明日の後遺症は決定のお姿、オーラ、声にノックアウト

マッコリ君出番の前、「商売はうらおもて」「男の人生導くものは」「弁護士の歌」の時の姿を見て感じたんですよね~~何か…ちょっと……いや、かなりイイ感じじゃない~~ 勝手なじいの内野的ですが で、待ちに待った登場 長椅子越えもバッチリ ポリーを抱きしめる姿をオペラ越しに見て思ったんですよ。「なんてセクシーな男なんだぁぁ~~ どうしてこんなにむせ返るくらいに、息苦しくなる程に色っぽいんだろう」って……で、ポリーのスカートの中をモゾモゾと……初演&再演前半の頃は欲望が抑えきれない青春真っ盛りのオトコって感じ 露骨&お茶目&嬉しそうに してたんですけど、最近はひたすら欲望の赴くままにまっしぐら~~ 思いっきり襲ってるじゃん みたいな危険な雰囲気が漂ってるように思うんですよね。。。もう少し嬉しそうに(爆!)してもいいのでは?なんて思った時もありましたけど、最高潮の フェロモンむんむんな姿を見せられたら……全て納得 ポリーの前ではそれでいいんだと思うんですよ。頼りがいのある(実際にはバカ男なんだけど)ヒーロー的な男で。その方が「惚れてはいけない危険さ」が分かるし、他で見せる別の一面との落差があって面白いと思うし。

第2幕はガラリと変わって……接する相手によって雰囲気を変えられるところが凄い し、内野愛の増す瞬間なんですけど 娼婦さんたちとのお戯れでは可愛さ&かっこよさが同居してましたね~~しかも ジェニーとのあつぅ~~いシーン ある意味、離れて見てる方が“凄い”かも 暗めの真紅の照明がますます刺激的に感じさせるんですよね~~思わず覗き趣味の怪しい人状態。オペラで見続けてしまいました

で、ルーシーとのやり取りが進む中で、徐々にマクヒースの雰囲気が「甘えモード」に変わっていくんですよ。しかも拗ねたり怒鳴ったり泣きついたり……憎らしいほどに使い分けてるというか……まさにマクヒースそのもの 特にピンポイントで恐い表情をするのがスパイシーで上手いんですよね 「俺はお前を満足させたいんだ」「お前が助けてくれないとピーチャムやお前の親父に、逃げたくても逃げられないようにされてしまうんだ」じいもルーシーと同じ 完全に同調してました。。。先の望みはないと思っても弱いんですよね~~こういう状況。(注現実には決してありませんから)「女狐の願い」のところは逃げ場所を探して走り回る姿が復活 といっても、以前みたいに豪快に?走り回るっていうのはなかったんですが。。。で、その後の手錠を外してもらった後に一瞬で雰囲気が変わるところ、これには毎回圧巻 絶対に見逃したくないシーンです。でも、じいはルーシー目線で見ちゃうんですよね~~すっごく切なくて 別れのキスを拒む気持ち、身にしみて(深く追求しないよーに)共感でございますぅ。。。

そうそう、今日ふと思ったこと。ルーシーポリーの喧嘩のシーン。2幕は照明効果によって鉄格子になっているので、せり出し部分は牢獄、セット部分は外の世界(=シャバ?)になってるんですけど、恋敵の二人が喧嘩をしているのは牢獄の中で、それを眺めてるマクヒースが「シャバ」の方にいるんですよ この“他人事な感じ”が際立ってるのが妙に面白かったですぅ~~ しかも、役替わり前は後ろの部屋に控えてたトムがピーチャム準備でいないので、マクヒースのオロオロ の相手をしてくれる人がいなくて……時折SS席のお客さんに何か言ってる?言おうとしてる?感じではあるんですけど。。。じいなら「あんたのせいでしょ~~うが 自分で解決しなさい」といたぶりたいものだわ

第3幕、今日観たところだと「諦め感」がすっごく漂ってたように感じました。ポリーやルーシーが各々の父親に懇願するところ、あまり表情を変えてなくて、最後にはもろに悔しそうな顔をしてたんですよね~~それは意気揚々と生きてきたマクヒースの最後の意地/プライドのようにも見えました。だからこそ その後の牢獄シーンとの落差が心に響いたんだと思うんですよね 行間、ん?「セリフ間」とでもいうのかな???自然に出てくる叫びや泣き声等々、言葉にはなっていない声がハッキリと聞こえてきたんですわ ここまで激しかったのは今までじいが観た中ではなかったんじゃないかな~~それが、もう、ね~~胸が痛くて痛くて 更に「吊るされるのは誰だ」のところで、マクヒースの悔しさ→マッコリ自身が抱いている気持ちに自然に被さってきて……胸がはじけて溢れちゃいそうでした

最後まで女性たちに囲まれるマクヒース……今回は情けないとか守ってあげたくなるとか、そういう腐女子な妄想はありませんでした。それどころか、そんな邪な妄想は吹き飛んでしまうくらい、いろ~~んなものが詰まったシーンだと思ったんですよね~~ 中でも一番感じたのは「温かい赦しの眼差し」かな ヒーロー的にいろんな“社会”を渡り歩いていたマクヒース。見捨てられても仕方のない状況でも愛してくれる人たち(ほとんど女だけど)がいる、それだけ魅力のある男=それも真実。愛の証を示せない、まさに「遊び人は自分だけを愛して……by ポリー」の塊みたいなどうしようもない男=それも真実。それでも精一杯みんなを愛そうとするし連れて行かれる最後まで「大丈夫だ」と言える人の心を感じ取れる男=それもまた真実。「吊るされるのは誰だ」&フィナーレの歌詞にあるように、人間の良い部分&悪い部分をひっくるめて、生きるのはこういうことなんだと示している象徴がこのシーンであり、マクヒースという存在じゃないのかな~~と、アレコレ考えながら見てました。無条件に癒される優しさじゃなくて、胸の痛みが伴う優しさ&エネルギーをもらえる作品、これがベガーズのような気がしました。

あ、でもね、、、一つだけ ダメ出し……ってほどじゃないんだけど、、、クライマックス「女房があと4人も。早く処刑しろと言ってくれ」→「早く処刑してくれと言ってくれ」になってました。いや、別にいいんですけどね……ど~にも引っかかる 喋り方&雰囲気は今までで一番凄くて圧倒されたんですけど……ね

カテコは意外にもあっさりと 平日ソワレと同じで1回だけだったし。マッコリ君挨拶も「真面目に」「普通に」「淡々と」「滞りなく」終わりました。う~~ん、結構MY楽って人も多かったはずだし、日曜なんだから盛り上がっても良かったのに。。。

終演後に遠征されてた魔女サマたちとお茶会 内野話に花が咲きました 役替わりの話もいろいろ。今回がお初の方もいて新鮮な感想が聞けて楽しかったです。あと、やっぱり気になるのは“空白期間” これぞ「早く発表しろと言ってくれ」って感じなんですけど。このままだとベガーズが終わったら生きていけないよぉぉ~~

さてさて、、、休演日を超えると最終週がやってまいります。とにかく今はベガーズを楽しむこと ラストスパート、ベガーズ一座と共に駆け抜けまっす
コメント (4)
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