夢発電所

21世紀の新型燃料では、夢や想像力、開発・企画力、抱腹絶倒力、人間関係力などは新たなエネルギー資源として無尽蔵です。

POEM/優しいということ

2008-03-25 07:19:13 | 創作(etude)

 優しいという字は
 にんべんに憂うと書く
 優しいという意味は
 思いやりがある
 細やかな心遣いがある
 上品でしとやかに感じられるとある

 人に優しいのと
 自分に優しいのとの違いは
 人に厳しいのと
 自分に厳しいのとの違いに
 なんだか似ている気がする
 ぶっきらぼうの優しさだってあるのに

 優しそうに見えるのと
 実際はかなり違うことだってある
 厳しい人に見えて
 案外気さくな優しさの人だってある
 細やかではないが
 荒削りの優しさだってある

 言葉だけではない
 やさしさ
 行為の中にある
 やさしさ
 無言だから感じられる
 やさしさ

 一方通行の
 やさしさ
 押しつけの
 やさしさ
 自分だけ気持ちよい
 やさしさ

 度の過ぎる
 やさしさ
 うざいと言われるのは
 やさしさというのか
 踏みつぶされる
 やさしさ

 本当の優しさは
 見返りを求めない
 相手にへつらわない
 自分に厳格である
 相手におもねることがない
 かといって芯を支えている
 
 

心の中の棘

2008-03-25 06:58:44 | つれづれなるままに
 喉に刺さってしまった直ぐにも取れそうで、いつまでもとれない細い魚の骨のような不安。指に突き刺さっている0.2ミリの棘が、取れそうで取れないささやかなそして確実な痛みのようで・・・。
 年度末だからなのか、人生末だからなのだろうか・・・心が重い。正体はといえば、自分の性格かも知れないし、自己嫌悪かも知れないし、孤独感かも知れない。
 平穏さを装いながら、それは少しずつ憂鬱さを増していく。いらいらしている自分がそこにいる。「あっ、これって厭な兆候だな」と自分で気付きながらそれを自分で操作できそうにもないいらだたしさ。「このまま行くと誰かを傷つけてしまいそうだ」というようなそういう心理。昨日のゆううつ気分は、一番自分を理解してくれているはずのあの人が放った言葉が、自分を奈落の底に突き落としたことは間違いない。
 ぼくは多分こういう気付かずに放つ、他人への配慮のない言葉の矢をきっといっぱい放って来たのだろうと思うとますます憂鬱感が増す。
 この職場からもこの青森県からもこの日本からも、消え去ってしまいたい気分の自分がいる。なんで自分はあの時・・・そういうことの積み重ね。後悔というのか怨念というのか、慚愧というのか、混迷というのか・・・。
 この自分が生まれ性格形成がなされるときの、数々の人生のいたずら。その澱のようなどろどろの人生の滓が堆積して今の自分がある「寺山修司は気味が悪い」と言ったあの人の言葉が突き刺さる。あの繊細さが僕のあこがれなのに・・・。「あなたは有名になりたいんでしょ!」といわれたとき、ぼくは言葉を飲み込んだ。ぼくは有名になりたいなど思ったことがあったろうか・・・心の自由さは追い求めて来た気がするが、有名になることと自由になることはまるで逆ではないか・・・。あの人は僕が有名になりたいという姿をイメージとして持っているんだ。それを感じさせるような傲慢さを、あの人は僕から感じたのだろうか。僕の心の棘、取れそうでなかなか取れない棘。憂鬱な日々・・・。思いがけなく傷つけて、その傷に皮がかかり痛痒くなったあの時のような憂鬱さ、気だるさ。花粉症の眼の痒さ、鼻づまり、水のような鼻汁の際限のなさ。
 ぼくがこの世の中の存在である理由を見失うとき。