夢発電所

21世紀の新型燃料では、夢や想像力、開発・企画力、抱腹絶倒力、人間関係力などは新たなエネルギー資源として無尽蔵です。

谷間の福祉を拓く

2008-03-07 07:08:03 | 福祉について
 毎日暖気の後は降雪という具合に、目まぐるしく交代で変わっている。一日でも晴れたり曇ったりが三寒四温の典型なのだろうか。それでもお日様が顔を出す時間が多くなり、来週は最高気温が8℃から9℃の日が続くなんて今冬初めてのことではないだろうか。岩木山麓しらとり農場のオーナーが、「今年は雪がどんどん消えていく」と語る言葉に春の接近の感覚が理解できる。
 午後から来年度の養護学校入学生の相談が1件入っていて、かわいい笑顔のマルコメみそのコマーシャルに出るような丸坊主の男の子とお母さんがにこやかに相談室にやってきた。お母さんが働いているために、学校送迎と放課後の「日中一時支援事業」を使ってあうんでの学童保育を希望している。自宅からあうんはそんなに遠くないのだが、お母さんの職場の退勤時刻を考えれば、6時過ぎに自宅に着くように希望しているらしい。しかし、このところの送迎サービスは満杯状態で、コースを4月から再編しないとなかなか立ちゆかない状態になっているらしい。車は8人乗りワゴン車が4台であるが、送迎コースと保護者の仕事の都合による時間指定のためになかなかその編成が難しいのだ。
 日中一時支援の定員は20名(1日)だが、平均的な活用率は7~8割だからもう少しで満杯状態である。そろそろこの事業を独立させていかないと、個々の対応が難しい状態になっている気がする。
 それにしても一番欠けているのは、人件費なのかも知れない。小学生の低学年は誰でも落ち着かない状態があるものだが、自閉症の子どもたちは多動の行動特性もあり、マンツーマンが要求されるのでとても人手がいるのだ。しかし市の予算での日中一時支援の額は低く抑えられている。軽度の知的障害の方も、動き回る自閉症の方も同じ支援費ではとうてい間に合わない。
 それに一人親家庭が増えてきていて、対応時間もPM5時30分までの設定では間に合わないケースへの対応を迫られている。施設の都合で「できません」では何のための地域福祉・在宅サービスなのかが問われるのではないだろうか。せめてPM8時代までの遅番体制の確立が求められている。
 一人ひとりの家庭生活を芯で支えてこそ、本来のノーマライゼーションの道が開かれるはずなのだ。在宅生活が継続されるための、創意工夫の道を拓いて行こう!