昨日の話しである。M子さんは我が法人の理事である。昨年社会福祉協議会を定年1年前に辞め、自宅で今は長男のこどもつまり孫の子守をしている。用があって尋ねると、入れといわれて家にお邪魔した。可愛い4ヶ月くらいの男の子だった。
さて、用向きを済ませて帰ろうかと思ったら、Mさんがご主人のことを語った。現在銀行マンで本社の金庫番であるという。このご主人が毎日のように会社を辞めたいと、奥方に漏らすようになったらしい。
そんなある日、帰りが遅かったご主人に何かあったのか聞くと、いよいよ自分は会社を辞めなければならないと奥方に伝えたという。理由を聞くと20万円ほど金庫にあるべきお金が合わないのだという。この銀行では金庫の中に入りきれないお金を、図書室にも置いていて、日頃から危ないと思っていたとのことだった。そしてついにある日硬貨ばかり20万円が消えたのだという。
彼が会社にこの責任をとって辞めると言って腹をくくっていると、部下の若き男性が「次長私も辞めさせて下さい」と依頼があったらしい。しかし次長は「私は責任者だから辞めるのであって、君は辞める必要がないから残れ」と諭したらしい。社内ではこのことが噂になりすっかりM子さんのご主人の株が上がったとのこと。しかし実はM子さんのご主人は、これで正々堂々と辞めることができると考えたらしい。ところがその翌日硬貨が机の下から出てきて、この話は一件落着となったらしい。ようやく辞める理由ができて来たのにもかかわらず、それが消えたためにご主人はまた元の木阿弥となった。
それにしてもこの一件で、ご主人株が銀行内で上がったことで、ますます銀行マンとして辞められない必要性が高まってしまったのだそうだ。件のご主人はまたもや「辞めたい症候群」の日々が続いているらしい。
私もそろそろ自由な身になりたいと思うのであるが、まだまだ借金の返済が続き、当分辞められそうにもないので、彼の心境に大いに同情している。
さて、用向きを済ませて帰ろうかと思ったら、Mさんがご主人のことを語った。現在銀行マンで本社の金庫番であるという。このご主人が毎日のように会社を辞めたいと、奥方に漏らすようになったらしい。
そんなある日、帰りが遅かったご主人に何かあったのか聞くと、いよいよ自分は会社を辞めなければならないと奥方に伝えたという。理由を聞くと20万円ほど金庫にあるべきお金が合わないのだという。この銀行では金庫の中に入りきれないお金を、図書室にも置いていて、日頃から危ないと思っていたとのことだった。そしてついにある日硬貨ばかり20万円が消えたのだという。
彼が会社にこの責任をとって辞めると言って腹をくくっていると、部下の若き男性が「次長私も辞めさせて下さい」と依頼があったらしい。しかし次長は「私は責任者だから辞めるのであって、君は辞める必要がないから残れ」と諭したらしい。社内ではこのことが噂になりすっかりM子さんのご主人の株が上がったとのこと。しかし実はM子さんのご主人は、これで正々堂々と辞めることができると考えたらしい。ところがその翌日硬貨が机の下から出てきて、この話は一件落着となったらしい。ようやく辞める理由ができて来たのにもかかわらず、それが消えたためにご主人はまた元の木阿弥となった。
それにしてもこの一件で、ご主人株が銀行内で上がったことで、ますます銀行マンとして辞められない必要性が高まってしまったのだそうだ。件のご主人はまたもや「辞めたい症候群」の日々が続いているらしい。
私もそろそろ自由な身になりたいと思うのであるが、まだまだ借金の返済が続き、当分辞められそうにもないので、彼の心境に大いに同情している。