TSUNODAの経営・経済つれづれ草

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熾烈なパート獲得大作戦-日経ビジネス2008.5.5の記事から-

2008-04-25 20:12:30 | 雇用・就職
 日経ビジネスにパート・アルバイトが足りない流通、外食産業の記事が出ていました。ここ数年の若年労働力の減少などでパート・アルバイト不足は常態化しています。追い討ちをかけたのが4月に施行された改正パートタイム労働法です。良品計画は「パート・アルバイトが集まらないから、派遣社員で対応したら人件費が膨らんでしまった」と決算説明をしています。

 各社がパートの囲い込みをしているため、猫の手を借りたいぐらいの企業は、あの手この手で獲得作戦を展開しています。その特徴は、働き手の都合に合わせた施策を取り入れることです。すかいらーくは「前給制度」を導入しています。その名の通り、給料日を待たずに給与が支給される制度です。働いたらすぐにお金が欲しいというニーズに対応した制度です。

 短い時間でもいいから働きたいというニーズにこたえる企業も出てきています。短時間アルバイト募集をワタミは実施しています。日払いアルバイトの導入に踏み切ったのはセブン-イレブン-ジャパンです。人手が足りなくなった時に連絡して日払いで働いてもらっています。外国人に着目しているのがローソンです。外国人アルバイトの採用を円滑に進めるための専門部隊を発足ささせています。

 多くの企業にとって、パートやアルバイトといった労働力の確保は急務になってきています。特にサービス業、外食産業はパートやアルバイトに頼ることが大ですので各企業はあの手この手を繰り出しているのでしょう。
 確かに人手不足なのでしょうが、人材不足ではないのが問題だと思います。マニュアル対応で仕事ができるパート・アルバイトでは職業能力がアップしません。企業にとっては人手不足の穴埋めができればよいからです。ここに今の日本の雇用の課題が見えてきます。

 若者の職業能力が高まるような仕事でなければ、パート・アルバイトで働く若者の未来はないような気がします。企側にも考えてもらいたい問題だと私は思います。