今日から、大造じいさんとガンに入る。5年生最後の国語教材だ。
この1年間かけて一緒に学んで来て子供たちなので、国語が大好きな子供たちになった。できるだけ、子供たちの意見を尊重して授業を進めていこうと思う。
T:最初に読んでみて、一番の事件って何だと思う?
いろいろな意見が出された。
T:みんなの意見を聞いていると、3の段落に意見が集中しているから、3の段落から探していこうと思うけど、いいですか?
S:はい。
S:56段落、残雪です。ハヤブサから逃げていたのに、わざわざ仲間を助けに来てくれてすごいと思います。
S:57段落。残雪を狙ったのに、銃を下ろしてしまうのはおかしい。
S:きっと、大造じいさんのガンを救ってくれようとしたのに、撃ってはいけないと思ったんだ!
S:66段落。残雪がじたばた騒がないっていう表現がおかしいと思う。抵抗すればいいのに。
S:66段落。威厳を傷つけまいとしてっていう表現もおかしい。
S:威厳って、 軽がるしく笑ったり しゃべったり せず、何となく近寄りがたい印象を与える感じ。
S:すごい、偉い人を見たときに感じる感覚。
S:それを傷つけまいとってよく分からない。
S:何かあると思う。
S:67段落。強く心を打たれて。
S:感動したって事?
S:なんで感動したのかを調べたら面白そう。
S:ただの鳥に対している気がしませんでした。
S:難しい表現だね。
T:では、この中のどれを大問題にするかを決めていきたいです。
T:まずは、黒板に見本を書くので、これをまねして、どの段落から大問題を作ったらいいか、自分の考えをノートにまとめましょう。
T:では、それぞれ自分の意見をしっかり持ったと思うので、決めていきましょう。
S:大きく分けて,2つの場面に分かれていると思う。
S:そうだね。一つ目は、残雪がおとりのガンを助けたところ。もう一つは、傷ついても威厳を守ろうとするところ。
T:どっちが重要だと思う。
S:迷うけど、どっちも大事な場面だから。でも、おとりのガンを助けたところは、まだクライマックスじゃない。
S:やっぱり、強く心をうたれての、強くだから、後半の部分が大事だと思う。
S:残雪がおとりのガンを助けたときも、もちろん心を打たれていたと思う。だから、銃を下ろしたんだよ。でも、それより強く心を打たれたのは、後半の部分だと思う。
T:では、意見が出されたので、多数決をとっていい?
S:はい。
T:多数決の結果、66段落か67段落ということになるね。
S:やっぱり後半の部分が一番話し合いたい部分だね。
S:あのね、気がついたんだけど、66段落と67段落はとても関係があって、続いている。
S:66段落は、残雪の目からかいているけど、67段落は大造じいさんの視点で書かれていると思う。
S:ええとね、こんな考えはどう?66段落が原因となって、67段落の結果が導き出されている。
S:なるほど、ジタバタ騒がない残雪を見て、心を強く打たれた。
S:ジタバタ騒がない残雪からすごく感動させられたのが原因で、強く心を打たれたという結果になった。
S:そうそう、そう考えると、よく分かる。
S:原因が大事か、結果が大事かだね。
S:そりゃ、結果でしょ。結果を考えていけば、自然と原因についても学ばなければならなくなる。
S:賛成!!
T:では、67段落から大問題を作ってもいいですか?
S:はい。
S:ここもさっきと同じで、強く心を打たれたのが原因で、ただの鳥に対している気がしないという結果になった。
S:強く心を打たれたって、どうしてか考えたい。
S:残雪の姿だと思う。
S:強く心を打たれたっていうのは、今の意見みたいにその原因はけっこう分かりそうだけど、ただの鳥に対して居る気がしないって言うのは、どういう気持ちなのか、想像してもよく分からない。
S:ただの鳥って何だろう。ガンじゃないって事?
S:すごい鳥って事だと思う。
T:どちらから課題を作っても、きっと、どちらの勉強もすると思うので、多数決で多い方に決めてもいい?
S:はい。
多数決の結果、僅差で「ただの鳥」の部分が一番問題だとなった。
T:この文から問題を作れない?
S:ただの鳥に対している気がしませんでしたってことは、何に対している気がしたのだろう?
S:いいね。
S:賛成。
S:なんとなく分かるけど、その部分をしっかり具体的に分かりたいから、それでいいと思います。
T:では、大問題を「じいさんは、何に対している気がしたのだろう」にします。
S:はい。
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