違法・合法的詐欺と、その対策

　先に述べた詐欺はもちろん違法例である。だが、世の中には合法的詐欺もあるらしい。はっきりした述べ方ができないのが残念だが、書いていけば、納得される方もいらっしゃるかもしない。

　　今の世の中を見ると、出会い系サイトと変な新興宗教が頭に浮かぶ。内、出会い系サイトの広告メールは僕のパソコンにも毎日入る。その料金は極めて高いわけである。まともに使用したら、一ヶ月百万円くらいはかかる。もっとかかる例もある。そのような料金を支払える人はいるのかな？とも思うわけだ。それから、変な新興宗教。もちろん、新興宗教の中にも人や社会の救済をまともに考えている会もあるから一概に非難はできないが、昔から「ありがたい壺が一千万円」みたいなおかしなものも多い。教祖の話も、筋が通らず、まともなのか、どうなのかも見分けが付かない。それで教祖や幹部が大金を得ている話はいくらでも聞く。しかも、日本の場合、宗教法人にすれば、税金も安くなるから、さらに儲けやすい。その他にも、福祉を語る詐欺も跡を絶たない。

　　どういうわけか、身体障碍者は変な新興宗教に勧誘を受けやすく、その対策をはるか昔から考えてきた。一つは宗教詐欺みたいな事への法律や罰則を厳しくする事も考えられるし、日本のオウム真理教事件以降はその方向に向かっている。それは必要だが、それだけでも解決策にはならないだろう。変な新興宗教に入信する人たちは、世の中で非常に孤立状態で、猛烈に寂しいからだ。貧困者もいれば、お金のある人もいる。でも、共通しているのは「心と社会的に飢えている」点である。特に、愛と連帯に飢えている。それが変な新興宗教の温床だからだ。又、出会い系サイトにはまる人たちも同じである。

　　つまり、どんな方法でも良いから、人々が生かし合い、連帯していけば、以上の「合法的詐欺」は消えるし、高齢者などへの「違法詐欺」も消えていくのである。警察とか、法律や政治レベルでは限界がある。

　　以上は福祉対策にも、非婚化・離婚対策にも言える。連帯を知らない者同士が出会っても結婚には至らないし、至ってもすぐ離婚になるから。

　　とにかく、近代ヨーロッパ以来、世界が追求してきた個人主義的生き方では限界があるわけである。詐欺のない世の中を力を合わせて作っていこうではないか。