トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

今日のエッ!品「春菊入りクラッカー、塩バター味と醤油味」

2021-12-22 | 何よりの楽しみ
 毎回、稿を作るのに「#お菓子」なのか「#スイーツ」なのか混乱してしまう小生であるが耄碌とか恍惚とか呆けとかではない生まれも育ちも雅だったからに他ならない。つまり、上げ膳・据え膳・箱膳・座膳・当然の環境だったので、そのような事を考える必要もなかった。
 それはともかく久しき昔を回想したとて役には立たない。今、ここにある興味を解消せなばならないのだった。そうしないと瘡蓋みたいに、おんぶお化けみたいに離れない。「生きるとは何ぞや⁉」と「食即是喰・喰即是食」深い瞑想・探求の世界を追求する小生としては雑念や業は邪魔なのである。

 冬が旬の春菊、鍋で使いたくても牛肉などは無縁で安い胸肉のひき肉とでは組み合わせても美味しく感じられん。ましてや一束200円近くもするし茹でると小皿一皿分のお浸しでしかないのだ。それを何とか数日でも楽しみたいからと考えた結果が自前のおやつに練り込む事だった。そうすれば風味は数日噛みしめられよう。
 てなもんや三度笠で、午後の一時をクラッカー作りに充てた。春菊はレンジでチンし冷水で締め包丁で刻んでからフードプロセッサーで微塵にする。二束分用意したから半分に分け一方は玄米粉で、もう片方は薄力粉でクラッカー仕立てで予熱し180度15分焼いてみた。

 薄力粉仕立ても3mm厚の生地にしたのだがパリッと仕上がらずシットリしている。二度焼きすればカリカリ感が出るだろうが春菊の香りが楽しめれば良いのだし長期保存も他人様の口に入れる仕儀も無いのだから個人用で体裁や見てくれはこの際どうでも良いのだ。

 玄米粉のクラッカーは卵などの繋ぎになる材料を入れなかった結果、生地としてまとまり難く型に押し込んで成形し焼いた。見た目もとっても悪く食感も粒子の粗さが良くわかる。しかし噛みしめるほどに味わいが染み出てくるのはいつも通りだ。結局、お茶うけやお八つと言うより、忙しくてご飯の支度が面倒になった時の代用食になった。その意味では「菓子類」ではないレシピなのであったからで、カレールウを掬って口に入れれば噛み応えのある美味しい一品となったのだ。

 数日後、蜜柑切りの手伝いに行ったのだが心配していた通りの「所により一時雨」が大当たりして開始間もなく中止で帰宅。さーて困った、てなところで「春菊クラッカー」に再挑戦。今回は後始末が大変なフードプロセッサーは出さずすり鉢で摺り下ろして使った。電動機器より伝統器具の方が勝手が良い。
 味に変りが出るはずも無いのだが生地を3mmに延ばしてコップで丸く抜いた。丸い抜型が無く最初は缶茶の筒を切って使ってみたのだが切り口が綺麗にならないので却下しガラスのコップで落ち着いたのだった。このクラッカーは「醬油味」として塗ってはみたものの醤油だまりが汚く見えてしまった。二度焼きして両面塗付が味が出ると思っていたが、あまりの汚さで頓挫した。味わいは「塩バター味」が好みだ。
  
 昨季は「香り」での暇つぶしで一頃は「芳香蒸留水」にお熱を上げたものの一通り作ってみれば納得し機材は邪魔になったままである。ましてや冬の時期では柑橘系か針葉樹程度しか材料がないし冷却水を小一時間も流しっぱなしでは水道代もかさむ。同じ香りなら口に入る香りの方がマシだと思えるのであった。まあ、花より団子、嗅ぐより噛む。噛む噛むエヴリパティシエ。お粗末・・・。

*今日の一句「望郷」

2021-12-22 | 感じるままの回り道
                教室の座布団の席秘して坐す