辺縁部の整備中に斜面に残っている孟宗竹の集積部にオオスズメバチが10匹前後集まっているのが見えた。作業の折々に数日間の観察で「腐食竹の下部に巣があるに違いない」と確信するに至った。一般的には12月も中旬ともなればオオスズメバチの活動は止んで、まだ営巣中なんて考えられないものの、今を去る事10数年前の年末に除竹作業中の斜面で飛翔しているオオスズメバチを追視したところ巣穴があって外出する個体も帰巣する個体も確認できたから作業の支障になる前に駆除したのだった。
師走とは言え日中の活動は確認しているので気温が下がる未明に対処しようと決めて、その時は大みそかのまだ明けやらぬ早朝に駆除を決行したのだ。巣穴の入り口は拳骨が入る大きさで、そこから下には細かい土の粒子が溜まっていた。スギの根元で根を切らねば巣を取り出せないからチェーンソーも携行した。
巣穴の中に蜂用の殺虫剤を噴霧したものの羽音が唸って聞こえてくる。きっと体温を上げ攻撃態勢を整えるのだろうと判じ、更にもう1本の殺虫剤を噴霧した。羽音が収まってから掘り出した巣は大径40cmほどで3段あった。蜂の成虫は50匹近く、巣房にはまだ多くの幼虫が存在していて驚いたのを記憶している。
今回も同じ状況だろうと、しかし準備は念入りに行った。毒液から顔面を守るフエースガード、頭部に被る蜂除けネット、これは洗濯ばさみ2個をゴム紐で結び体の前と後ろから脇の下を通し密着させた。上衣は銀色のウインドブレーカーを被り、皮手袋にゴム手袋を被せ袖口もろともガムテープで締めた。
下衣は長靴の上から雨合羽のズボンを装着し裾はガムテープ止め、腰回りは上衣を中に入れ腰籠の中に蜂専用の殺虫剤スプレー3本を携行し用意万端。これは数日前から準備していたのだ。
決行日は天気予報とにらめっこして決めた。今冬最強の寒波が来る18日、最低気温予報は3℃なのでフイールドは氷点になるだろう。これならオオスズメバチと言えども飛翔し攻撃は出来ないと楽観予想し決断する。
朝7時に自宅を出発、フイールドでは7時半ごろから準備し現場へ行った。まずは巣穴の確認と集積されている腐食の進んだ古竹を取り除かねばならない。これは造林鎌で掻き寄せ崩して排除したのだが巣穴が見つからないのだった。地肌が綺麗に見えるまで片付けてみたけれど発見できず、周囲も歩いてみたけれど痕跡も無く無駄な作業となってしまった。月例会の日でもあったから、そのまま活動に参加し終了後に気温の上がった現場に立ち寄ってみたもののオオスズメバチ1匹すら発見できなかったのだ。
あの連日認められたオオスズメバチの飛翔と数は何だったのだろうと不思議でならない。あああ、寒さを堪能しただけのオオスカメ罰!。ああ、我が人生、初恋といえ、通学列車の胸ドキと言え、通勤時の時折のすれ違いといえ、全て実らなかった事ばかりだ。ただ一つ稔った事は「孤老」であった。苦労が多い訳が分かった・・・。チャンチャン。
➡
師走とは言え日中の活動は確認しているので気温が下がる未明に対処しようと決めて、その時は大みそかのまだ明けやらぬ早朝に駆除を決行したのだ。巣穴の入り口は拳骨が入る大きさで、そこから下には細かい土の粒子が溜まっていた。スギの根元で根を切らねば巣を取り出せないからチェーンソーも携行した。
巣穴の中に蜂用の殺虫剤を噴霧したものの羽音が唸って聞こえてくる。きっと体温を上げ攻撃態勢を整えるのだろうと判じ、更にもう1本の殺虫剤を噴霧した。羽音が収まってから掘り出した巣は大径40cmほどで3段あった。蜂の成虫は50匹近く、巣房にはまだ多くの幼虫が存在していて驚いたのを記憶している。
今回も同じ状況だろうと、しかし準備は念入りに行った。毒液から顔面を守るフエースガード、頭部に被る蜂除けネット、これは洗濯ばさみ2個をゴム紐で結び体の前と後ろから脇の下を通し密着させた。上衣は銀色のウインドブレーカーを被り、皮手袋にゴム手袋を被せ袖口もろともガムテープで締めた。
下衣は長靴の上から雨合羽のズボンを装着し裾はガムテープ止め、腰回りは上衣を中に入れ腰籠の中に蜂専用の殺虫剤スプレー3本を携行し用意万端。これは数日前から準備していたのだ。
決行日は天気予報とにらめっこして決めた。今冬最強の寒波が来る18日、最低気温予報は3℃なのでフイールドは氷点になるだろう。これならオオスズメバチと言えども飛翔し攻撃は出来ないと楽観予想し決断する。
朝7時に自宅を出発、フイールドでは7時半ごろから準備し現場へ行った。まずは巣穴の確認と集積されている腐食の進んだ古竹を取り除かねばならない。これは造林鎌で掻き寄せ崩して排除したのだが巣穴が見つからないのだった。地肌が綺麗に見えるまで片付けてみたけれど発見できず、周囲も歩いてみたけれど痕跡も無く無駄な作業となってしまった。月例会の日でもあったから、そのまま活動に参加し終了後に気温の上がった現場に立ち寄ってみたもののオオスズメバチ1匹すら発見できなかったのだ。
あの連日認められたオオスズメバチの飛翔と数は何だったのだろうと不思議でならない。あああ、寒さを堪能しただけのオオスカメ罰!。ああ、我が人生、初恋といえ、通学列車の胸ドキと言え、通勤時の時折のすれ違いといえ、全て実らなかった事ばかりだ。ただ一つ稔った事は「孤老」であった。苦労が多い訳が分かった・・・。チャンチャン。
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